バンザイ・パイプライン、オアフ島、ハワイ/アメリカ(2022年12月18日(日) )招待制の新しいスペシャリティ・イベントとなった「Vansパイプ・マスターズ」は大会3日目。
最終日となった本日は風がオフショアではあるが天候が悪化、波も昨日、一昨日から一気にサイズダウンする中で女子のラウンド2からスタート。その後に男子のファイナル、女子のファイナルが行われた。
女子ラウンド2のヒート1からは、昨日イベント最高得点をバックドア・バレルでスコアしたカリッサ・ムーアが、そのままファイナル進出。やはり昨日までのコンディションが圧倒的すぎて、逆転するのは至難の技。
しかし、そんな中でもH3のサクラ・ジョンソンは、R2でバックドア・バレルをメイク。バックアップをあげて、ケイティ・シマーズと共にフィイナル進出。タイラー・ライトもランニングチューブからダブルリップバッシュという、今朝一番のコンボを難なく決め、リーダーボードの4位に滑り込んだ。
しかし、H4ではモリー・ピックラムがドラマチックなファーストパンプでダブルBドア・セクションをメイク。21.5をスコアして4位でファイナル進出を決めた。惜しかったのはシエラ・カー。彼女はヒート終了間際に見事なバックドア・バレルをメイクしたが、それがまさかのインターフェアで敗れた。
男子ファイナルは、昨日大逆転劇を見せたカウラナ・アポ、バララム・スタック、グリフィン・コラピント、ジョアン・チアンカが対戦。
ヒートは雨が強まる中でカウラナ・アポが、バックサイドでバックドア・バレルをメイクしヒートをスタート。
グリフィンはサンクレメンテ・モードを全開にし、ローワーズのようなバーティカルにセクションを攻めるマニューバーのコンビネーションを披露。ウェイブスコアはカウラナのチューブよりわずか0.2低いだけで、今回のクライテリアが違うことが明らかとなった。
スコアを重ねてたグリフィンは、ヒート後半に小振りなパイプ・チューブを見つけ、トップに躍り出た。
しかし残り10分、そこまで大人しかったバララム・スタックが猛反撃を開始。チューブショットからリップスマッシュをメイク。さらに男子ファイナルのベストウェイブとなるバックドアの素晴らしいバレルを抜けて、NYCのバララム・スタックが優勝賞金$100,000を手に入れた。
女子のファイナルは、海が見えなくなるほどの豪雨に見舞われながら行われ、カリッサ、サクラ・ジョンソン、ケイティ、モリーの4名が顔を揃えた。カリッサ以外は来年1月に開幕するWSLーCTからの活躍が期待されるアップカマー。
カリッサ・ムーアはフェイスターンに徹し、ベティルーはリップを狙った。ヒートリーダーは数え切れないほど変わったが、モリーがBSチューブを見つけ、ファイナルで最も高いシングルウェーブスコアをマーク。ラストにカリッサがサクラに対してインタフェアを侵して終了。モリーが優勝賞金$100,000を手に入れた。
ワールド・チャンピオンシップ・ツアーをはじめ、競技サーフィンの世界最高峰として行われるワールド・サーフ・リーグが行うイベントと比べ、よりエンターテイメント性を重視して行われた今回のイベント。違う意味で大いに盛り上がりを見せた。今回はサーフィンイベントの新しい形を見たような気がした。
Vans Pipe Masters公式サイト
https://pipemasters.vans.com/