ソレイユ・エリコとハリソン・ローチがマリブの最終戦で優勝。2022年のWSLロングボード世界タイトルを獲得

ファイナリスト4名© WSL / Hughes

マリブ、カリフォルニア、USA(2022年10月5日水曜日)-本日、カリフォルニア州マリブのファースト・ポイントの3~4フィートのコンディションで行われた2022ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ロングボード・ツアーの最終第3戦となる「クエルボ・クラシック・マリブ・ロングボード・チャンピオンシップ Presented by オニール」が終了。

 

ソレイユ・エリコとハリソン・ローチ © WSL / Ryder

 

ソレイユ・エリコ(USA)とハリソン・ローチ(AUS)が2022ロングボード世界タイトルを勝ち獲った。エリコはホームブレイクで2度目のワールド・タイトルを獲得し、ローチは初のワールド・タイトル獲得となった。

 

 

ソレイユ・エリコ、ホームで2度目の世界タイトルを獲得

 

 

 

今日、エリコは彼女をサーファーとして成長させた波で2度目の世界タイトルを獲得した。彼女はファイナルで、好調のヤング・ハワイアン、ソフィア・カルヘイン(HAW)と対戦し、開始数分で6.83(10点満点)をマークし、素早いスタートを切ることに成功した。

 

ソリッドなセットは両選手にとって大きなチャンスとなり、カルヘインは5.67、エリコは8.67と素晴らしいスコアを獲得。その後、2人のワールドクラスのコンペティターは見事なパフォーマンスを披露。

 

ソレイユ・エリコ(USA)© WSL / Hughes
ソレイユ・エリコ(USA)© WSL / Hughes

 

エリコはフットワークとトランジションで8.10をスコア。カルヘインはコンビネーションに追い込まれたが7.33で、その状況を免れたものの、エリコのフィニッシュで8.37をスコアして優勝。と同時にワールドタイトルを確定させた。

 

ソレイユ・エリコ(USA)© WSL / Hughes

 

「この3ヶ月間、この瞬間を想像していました。自分のホームグラウンドで優勝することは、これ以上ないほど素晴らしいことです。父や母、CJ・ネルソンなど、友人や家族にとても感謝しています。この数日間、自分を支えてくれたみんなに感謝しているし、本当に幸せです。」

 

ソレイユ・エリコ(USA)© WSL / Ryder

 

エリコの完璧なファイナルデーは、昨年のイベント勝者のアリス・リモイン(フランス)と対戦。 両者とも16ポイント以上のエクセレントなヒートトータル(20点満点中)を記録し、何度もヒートリーダーが入れ替わるクロスヒートとなった。

 

ヒート終盤に7.70(10点満点中)を必要としたエリコは、7.80をスコアして逆転勝利、セミファイナルへの進出を決めた。

 

その勢いは止まらず、セミファイナルではダークホースのメイソン・シュレマー(USA)と対戦し、17.57という素晴らしいヒートトータルを記録し、カルヘインとの決戦に臨み、勝利を手にした。

 

 

オーストラリアのハリソン・ローチが初の世界タイトルを獲得。

 

 

オーストラリアのハリソン・ローチは、昨シーズンのランキング2位を上回ることを目標に、2022年のワールドタイトル争いに臨んだ。そして、彼はマリブで行われた2日間のイベントで、世界2位のカニエラ・スチュワート(HAW)とのファイナルで頂点に立った。

 

ハリソン・ローチ © WSL / Hughes

 

男子ファイナルは、スチュワートが6.33をスコアし、ローチに対して先制攻撃を仕掛けた。しかし、ローチはエクセレントの8.83で反撃し、リードを奪う。スチュワートは素早くバックアップを見つけ、エクセレント・レンジの7.67をスコアし、リードを広げた。

 

ハリソン・ローチとカニエラ © WSL / Hughes

終盤、ローチが絶好の波でミスを犯し、スチュワートに勝利への最後のチャンスが開かれ、さらなるドラマが生まれたが、僅か0.04の差で逆転ならず。ローチが初の世界タイトルを手に入れた。

 

ハリソン・ローチ © WSL / Ryder
ハリソン・ローチ © WSL / Ryder

 

「最高に嬉しいですね。昨年はあと一歩のところまで行ったけど、その時に、もう一度ここに来るには、どれだけのものが必要なのかがわかった」とローチ。

 

「あのの2本目のいいところで転ばなければよかったんだけど、あそこでカニ(スチュワート)にチャンスを与えてしまって、彼が追い上げてきた。

 

ビーチ・アナウンサーがそれをアナウンスしたとき、彼がスコアを出したのだと思ったので、自分としてはほっとしました。ロングボードにはこのような舞台がなく、サーフィンのスタイルも違うので、ここに来られて本当にラッキーです。」

 

ハリソン・ローチ © WSL / Hughes


ローチのワールド・タイトルへの道は、3度のWSLロングボード・チャンピオンであるテイラー・ジェンセン(USA)を含む複数のイベントの脅威を克服することから始まり、セミファイナルではイベントのベスト・シングルスコア9.17と、ハイエスト・ヒート・トータル18.17(20点満点)をスコアした。

 

ハリソン・ローチ © WSL / Ryder

 

ローチは、ラウンドオブ16で元WSLロングボード・チャンピオンのスティーブン・ソーヤー(RSA)と一進一退の攻防を繰り広げた後、クオーターファイナルで好調のコール・ロビンス(USA)にブザービーターで打ち勝った。

 

WSLロングボード・ツアーが移行した2019年に競技に復帰したローチは、ワールド・タイトルを勝ち取ることを一つの目標としていた。

 

若い頃からこのスポーツのトップレベルのコンペティターの一人として見られていたローチの粘り強さと疑いようのない才能は、現在の彼への道を開き、彼の夢を実現させることにつながった。

 


カニエラ・スチュワート、初のワールド・タイトル獲得は僅差で叶わず。

 

カニエラ・スチュワート © WSL / Hughes
カニエラ・スチュワート © WSL / Hughes

 

2022年世界ランキング2位となったハワイのカニエラ・スチュワートは、ファイナル・デーのキャンペーンで、同じハワイのサーファーであるケオキ・サグイボを倒し、非の打ち所のないパフォーマンスでスタートを切った。

 

21歳の彼は、世界クラスのフォームをそのままに、ロングボードツアーのベテラン、トニー・シルバニ(USA)とのハイステークスクォーターファイナルに臨んだ。

 

カニエラ・スチュワートとワイトン © WSL / Ryder

 

シルバニはスチュワートを限界まで追い詰め、エクセレントスコアが必要な状況まで追い込んだ。しかし残り5分を切ったところでスチュワートは大逆転勝利。セミファイナルでは、デクラン・ワイトン(AUS)と対戦し、残り1分で8.07を獲得し、ファイナル進出を決めた。

 

カニエラ・スチュワート© WSL / Ryder

 

「ファイナルはとても楽しかったです。ハリソン(ローチ)は、素晴らしい演技を披露してくれました。」とスチュワートは言った。

 

「波もあったし、マリブで二人だけでサーフィンをするのは最高でした。パーフェクトで、楽しい時間を過ごせました。来年はもっと強くなって、トレーニングしてビデオを見て、もっと良い結果を残したいと思っている。」と言った。

 

 

ソフィア・カルヘインが、番狂わせを起こし、2022年ツアー・シーズンの劇的な結末を演出。

 

 

3度のWSLチャンピオンであるホノルア・ブロムフィールド(HAW)とのクオーターファイナルでの対戦を皮切りに、彼女は2つの素晴らしいパフォーマンスを披露し、ワールドタイトルのロングショット・カルヘインの歴史的なランは現実となった。

 

カルヘインは、ブロムフィールドに対してニードスコア8.10と完全に追い込み、ランキング・リーダーを下す大金星。

 

そして、セミファイナルでは、同じくワールドタイトルを狙うケリス・カレオパア(HAW)をスタイルとフローで抜き去り、圧倒的な強さを見せつけたのだ。

 

ファイナリスト4名© WSL / Hughes

 

今回のクエルボ・クラシック・マリブ・ロングボード・チャンピオンシップの後のランキングのトップ8男子とトップ8女子は、イベント終了後に発表された2023 WSLロングボードツアー・シーズンに向けて、今後準備を進めていくことになる。

 

 

2023年のWSLロングボードツアースケジュール

 

 

来年2023年のWSLロングボードツアースケジュールが試合後、WSLのSNSで公開された。

 

2023 年のロングボード ツアーでは、合計 4 つの大会が開催される。これまでのところ、オーストラリアのベルズ ビーチ、エルサルバドルのエルスンザル、アメリカのマリブの3カ所が決まっており、4つ目の大会は後日発表されるとのこと。

 

トニー・シルバニとのヒートに敗れ今大会9位でフィニッシュとなった井上鷹。

 

今年のロングボードツアーは、マンリービーチ、ハンティントンビーチ、マリブの3カ所で開催された。マンリーとハンティントンの2大会は、それぞれ5,000ポイント、今回のマリブでの最終大会は10,000ポイントが提供され、世界タイトルは、3つの大会のうちベスト2のハイエスト・ポイントで決定されることになっていた。

 

このためポイント倍付けとなった最終戦のマリブでの成績が最終ランキングに大きく響く形となり、今大会男女とも3名が9位でフィニッシュとなった日本チーム。最終的に今シーズンの世界ランキングでは、田岡は11位、吉川は12位。井上は11位でフィニッシュとなった。

 

 

クエルボ・クラシック・マリブ・ロングボード・チャンピオンシップ

女子ファイナル結果。
優勝 – ソレイユ・エリコ(USA)17.04
2 位- ソフィア・カルヘイン(HAW)13.00

男子ファイナル結果
優勝 – ハリソン・ローチ(AUS)15.93
2 位- カニエラ・ステュワート(HAW)15.57

女子セミファイナル結果
ヒート1:ソレイユ・エリコ(USA)17.57 DEF. メイソン・シュレマー(USA)12.43
HEAT 2:ソフィア・カルヘイン(HAW)14.00 DEF. ケリス・カレオパア(HAW)13.46

男子セミファイナル結果
ヒート1:ハリソン・ローチ(AUS)18.57 DEF. テイラー・ジェンセン(USA)16.50
ヒート2:カニエラ・ステュワート(HAW)13.90 DEF. デクラン・ワイトン(AUS)13.27

女子クオーターファイナル結果。
ヒート1:ソレイユ・エリコ(USA)16.53 DEF. アリス・リモイン(FRA)16.43
ヒート2:メイソン・シュレマー(USA)16.00 DEF. クロエ・カルモン(BRA)12.60
ヒート3:ソフィア・カルヘイン(HAW)15.27 DEF. ホノルア・ブロムフィールド(HAW)13.23
ヒート4:ケリス・カレオパア(HAW)14.07 DEF. レイチェル・ティリー(USA)12.57

男子クオーターファイナル結果。
ヒート1:テイラー・ジェンセン(USA)15.06 DEF. カイ・サラス(HAW)8.87
ヒート2:ハリソン・ローチ(AUS)15.10 DEF. コール・ロビンス(USA)14.17
ヒート3:カニエラ・ステュワート(HAW)17.74 DEF. トニー・シルバニ(USA)15.90
ヒート4:デクラン・ワイトン(AUS)16.36 DEF. ベン・スキナー(GBR)15.60

男子ラウンド・オブ・16結果。
ヒート1:テイラー・ジェンセン(USA)14.23 DEF. エドゥアード・デルペロ(FRA)13.50
ヒート2:カイ・サラス(HAW)14.03 DEF. カイマナ・タカヤマ(USA)13.97
ヒート3:ハリソン・ローチ(AUS)15.23 DEF. スティーブン・ソーヤー(ZAF)14.54
ヒート4:コール・ロビンス(USA)13.10 DEF. ジャスティン・クインタル(USA)10.36
ヒート5:カニエラ・ステュワート(HAW)13.34 DEF. ケオキ・サグイボ(HAW)12.00
ヒート6:トニー・シルバニ(USA)13.00 DEF. 井上鷹(JPN)11.97
ヒート7:ベン・スキナー(GBR)14.90 DEF. トッシュ・チューダー(USA)10.43
ヒート8:デクラン・ワイトン(AUS)12.10 DEF. ケビン・スクバーナ(USA)11.23

 

 

2022 Cuervo Classic Malibu Longboard Championshipのハイライトは、WorldSurfLeague.comでご覧ください。https://www.worldsurfleague.com/events/2022/lt/64/cuervo-classic-malibu-longboard-championship/main