五十嵐カノアは大会初日の最高得点をマーク。村上舜も2位でR2進出。CS第5戦「EDP Vissla Proエリセイラ」

五十嵐カノア © WSL / Poullenot

リベイラ・ド・イーリャス、エリセイラ/ポルトガル(2022年10月2日日曜日)ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2022年チャレンジャー・シリーズ(CS)の第5戦「EDP Vissla Proエリセイラ」が男子からスタートとなった。

 

 

昨日のレイデーを経て本日はコンディションも改善され、男子のオープニングランド1がヒート18まで行われた。本日女子はオフとなった。

 

EDP Vissla Pro エリセイラは、全てのサーファーにとってチャンピオンシップ・ツアー(CT)のクオリファイに向けて非常に重要な大会だが、特に下位のサーファーにとっては、ハワイでの最終イベントで男子はトップ80、女子はトップ48に絞られるため、ブラジル前の最後のチャンスとなるため、より一層重要な大会となる。

 

イマイカラニ・デヴォルト © WSL / Poullenot

 

この日の最初の5ヒートは、イベント優勝者で現在のランキング3位のイズキール・ラウ(HAW)の初戦を皮切りに、北アメリカとハワイのサーファーが支配。

VANS USオープン・オブ・サーフィンで優勝したばかりのパワフルなレギュラー・フッターは、ソリッドなパフォーマンスでラウンドオブ48に進出した。

 

コール・ハウスメンド © WSL / Poullenot

 

コナー・コフィン(USA)とイマイカラニ・デヴォルト(HAW)も説得力のあるパフォーマンスを披露したが、イアン・ジェンティル(HAW)とコール・ハウスメンド(USA)がトリッキーなラインナップの中で最高のチャンスを掴み、大きなヒート勝利を収めた。

 

 

元CTサーファーのマイケル・ロドリゲス(BRA)もポルトガルで幸先の良いスタートを切った。Credit: © WSL / Poullenot

 

 

ヒート6では上山キアヌが、マイケル・ロドリゲス、フレデリコ・モライス、マルコ・ジョルジと対戦。上山はスタートから4.17をスコアし、バックアップ2.97を揃えて幸先の良いヒートを切る。

 

 

上山キアヌ Photo by Laurent Masurel/World Surf League

 

 

しかし、後半にジョルジとロドリゲスに逆転されて3位に。ラストウェイブではインサイドでエアリバースを試みるも惜しくもインコンプリート。最後はモライスに逆転されて4位で敗退となった。

 

 

五十嵐カノア © WSL / Poullenot

 

ヒート12には、五十嵐カノアが登場。トリスタン・ギルボー、アフォンソ・アントゥネス、元CTサーファーのジェシー・メンデスと対戦した。

 

前半スコアが伸び悩んだカノアだったが、後半にギアを上げてトップに躍り出る。

 

ポルトガルでもファンの多いカノア  © WSL / Poullenot

 

そして残り5分でメンデスに逆転されるも、最後にインサイドでダブルアップする波でエクセレントの8.00 をスコアして再びトップに。さらにバックアップも7.07まで上げて圧倒的な強さでラウンドアップを決めた。

 

 

「ここの波はとても難しい波ですが、同時にいつも似たような波なんです」と五十嵐は分析する。「自分がスコアを出した波も、あまり期待できないと思っていたのですが、結局はダブルアップして来ましたし、あれが常に探している波なんです。」と今日一番のヒートトータル15.07ポイントをスコアしたカノアがコメントした。

 

 

 

和井田理央 © WSL / Poullenot

 

ヒート13の和井田理央は、カノアとは反対に前半から飛ばしまくり。スタートから7.00をスコアしてすぐに6ポイントのバックアップ。そのままリードし続けて最後にトップスコアを7.70 に塗り替えて余裕の1位通過を果たした。

 

「最初のヒートでは、ベストなサーフィンが出来なかったけれど、それで十分だったので満足しています。ランキング1位というプレッシャーは確かにありますが、正式なクオリファイが決まるまでは、ただヒートを重ね、もう1つのイベントで優勝を目指したいです!」 と和井田が語った。

 

 

本日の最終ヒートとなったヒート18では、村上舜がノーラン・ラポザ、エドガルド・グロッジア、ジョシュ・バークと対戦。ヒート前半に6.00をスコアして村上だったが、バックアップを見つけられず後半まで4位を強いられる展開となった。

 

残り時間10分を切って優先権を使ってグッドセットをつかんだ村上は、ストレートアップのバックハンドリエントリーを披露。ハイタイトで緩慢なセクションの目立つブレイクでもスピードを殺さずに最後のクローズセクションのまでコンプリート。4.83をスコアして2位となり、ラウンド2へ勝ち上がった。

 

明日男子が再開されれば、H21 稲葉玲王、H22 小林桂、H23 脇田泰地。女子ラウンド1がスタートとなれば、H2 前田マヒナ、黒川日菜子、H3 松田詩野、H7 都筑有夢路、H9 脇田紗良、H11 野中美波、H13 松永莉奈。がんばれ!日本!

 

 

ネクストコールは、現地時間の2022年10月3日(月)午前7時30分、日本時間の 2022年10月3日15時30分。

 

結果と今後のヒートについてはイベントサイトをご覧ください。

イベントサイト:EDP Vissla Pro Ericeira