男子オールブラジリアン。トリードはリップ・カールWSLファイナル進出決定。ブラジルCT男女ベスト4が決定。

フィリッペ・トリード© WSL / Diz

サクアレマ、リオデジャネイロ、ブラジル(2022年6月27日月曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2022チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第8戦「Oiリオ・プロ Presented by Corona」がようやく再開。

 

サクアレマのプライア・デ・イタウナの4~6フィートのパワフルなコンディションで、男子ラウンドオブ16と男子クォーターファイナルが完了しベスト4が決定した。

 

 

Highlights Day 3 Oi Rio Pro: Italo Ferreira’s Buzzer-Beater Proves Why They Call Him “Brabo”

 

 

Oiリオ・プロ presented by Corona は、すでにチャンピオンシップツアーイベントで最大のイベント会場を作り歴史を刻んでいた。そして月曜日には、6名のブラジリアンがクオーターファイナルに進出し、史上初めてオールブラジリアンの男子セミファイナルがプライア・デ・イタウナで決定し、さらに2つの偉業が樹立された。

 

熱狂的なファンの前で圧倒的ブラジル勢のゲームが進む。

 

セミファイナルのヒート1では、サミュエル・プポ(BRA)が2019年のWSLチャンピオンであるイタロ・フェレイラ(BRA)と対戦し、ヒート2では、2022年のリップカールWSLファイナルへの出場権を獲得した最初のアスリートであるフィリッペ・トリード(BRA)と、ヤゴ・ドラとのハイフライヤー2人が登場する予定である。

 

 

フィリッペ・トリードがリップ・カールWSLファイナルの最初のスポットを獲得。

 

 

フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Diz
フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Smorigo

 

ヤゴ・ドラ(BRA)がラウンドオブ16でイーサン・ユーイング(AUS)を下したことは、ランキングに大きな影響を与えたが、その一方でフィリッペ・トリード(BRA)は、今年9月にトレッスルズで行われるリップカールWSLファイナルで世界タイトルを競うWSLファイナル5への最初のスポットを公式に決定させた。

 

 

 

リップ・カールWSLファイナルは、ランキング上位5名の男女が1日限りのサーフオフを行い、世界チャンピオンを決定する。

 

「最高だよ! ハードワークがあったからの全てのイベントと結果。家族や全てを犠牲にしなければならなかった。感無量です。」とトリードは、プライア・デ・イタウナの大観衆を前に、こう語った。

 

「これが我々の望みであり、第一の目標なのです。ブラジルでこのニュースが聞けるなんて、本当に信じられない。今は、ただただ感動しています。妻や子供と一緒にイベントに参加する機会はめったにないので、彼らがここにいて、ファイナル5への出場権を獲得できたことは、とても意味のあることです」。

 

 

ビーチに集まったファンのエネルギーを受けて、感情を高ぶらせたトリードは、コナー・オレアリー(AUS)を破りセミファイナルに進出した。トリードはパワーとバラエティに富んだマニューバーで圧勝。オレアリーをコンビネーションに追い込んで勝利をつかんだ。

 

 

今回好調だったコナー・オレアリーは、ラウンドオブ16でマシュー・マクギリブレイ(ZAF)を粉砕。QFでフィリッペ・トリード(BRA)と対戦したが惜しくも敗退。全くのアウエイ状態に今回は5位でフィニッシュとなった。

 

 

トリードは「このようなヒートで勝つのは素晴らしい気分だ」と語った。「長い一日だったし、自分を抑えられないとエネルギーが失われてしまう。ファイナル5への出場を決めたニュースの後で、色々なことが起こっていましたが、落ち着いて競技に集中しなければならなかったので、ヒートを勝ち進めたことに興奮しています」。

 

 

ブラジリアンがサクアレマで圧倒的な強さを見せる

 

 

今回のイベントでは、史上初めて6人のブラジリアン・サーファーがクオーターファイナルに進出するメンズCTとなった。サミュエル・プポ(BRA)は、最初のクオーターファイナルで、親友であるイベント・ワイルドカードのマテウス・ハーディ(BRA)と対戦した。

 

サミュエル・プポ(BRA)© WSL / Smorigo

 

プポは、ハーディがまともな波を見つけるのに苦労する中、キープビジーでスコアを伸ばしセミファイナルに進出。キャリアベストの結果を残した。

 

この日、プポはイベント最高レベルのヒートトータル17.00(20点満点)を記録してカイオ・イベリ(BRA)を破った。プポは、Oiリオ・プロ Presented by Coronaの最も高いヒートトータルを獲得し、男女の選手に与えられる、第1回Mano Ziul Awardの候補となった。

 

 

イタロ・フェレイラ(BRA)© WSL / Smorigo

 

クオーターファイナルのヒート2では、イタロ・フェレイラ(BRA)とミゲール・プポ(BRA)が、共にトータル13.34(20点満点中)でエキサイティングなタイブレイクを演じた。

 

フェレイラがセミファイナル進出を決めたのは、ヒート終了間際に記録した8.17(10点満点)のシングルハイエスト・ウェーブスコアだった。

 

 

イタロ・フェレイラ© WSL / Diz

「接戦のヒートだった 」とフェレイラは語った。「いつも一緒にいいヒートができるけど、あれは大変だった。あそこはハードだからね。だから、かなり興奮しているよ。

 

このコンテストでは、全てのヒートが超激戦だった。もっと大きなスコアを出すためには、いくつかのトリックを繰り出さなければならないことは分かっている。でも、今日は仕事をやり遂げたという感じで、表彰台まであと2ヒートだ。」

 

 

この日の最初のヒートでは、ワイルドカードのマテウス・ハーディ(BRA)とジャック・ロビンソン(AUS)が信じられないほどの接戦を繰り広げた。ハーディが波を乗り終えるたびに観客は歓声を上がった。

 

 

 

 

ロビンソンは歯を食いしばり、終了間際にそのヒートのベストライドを見つけた。ロビンソンがまたブザービーターを決めるかと思われたが、彼のライディングはニードスコアに0.08足りず、ハーディーがクオーターファイナルに進出した。

 

ヤゴ・ドラ© WSL / Smorigo

ランキング5位につけていたイーサン・ユーイング(AUS)もまたラウンドオブ16でドラに敗退した。ユーイングは、エクセレントな8.17で好調なスタートを切り、すぐにバックアップしてリードしたが、ドラはより良い波を2本見つけ、わずか0.10ポイント差でユーイングに競り勝った。

 

「この波は本当に楽しい。でもまだ自分のベストなサーフィンが出来ていないような気がする。いい感じだし、上達しているような感じですね。セミファイナルに進出できて嬉しいです」とドラは語った。

 

 

メディーナはJベイ欠場をSNSで表明

 

診察を受けるメディーナ © WSL / Diz

 

男子ラウンド2の敗者復活戦ヒート7で、カラム・ロブソン(AUS)と対戦したガブリエル・メディーナ。彼は2本目のエアーで滑ってしまい、ボードが右膝の内側に当たって負傷。

 

最初の診断では、大きなダメージはないとのことだったが、メディーナが病院に行って、しっかりと診察を受けた結果、左膝のケガが発覚。メディーナはSNSでJベイの欠場を発表した。1日も早い復帰の祈りたい。

 

 

「両膝のMRIを撮った結果、左膝に怪我があることが判明しました。回復には4週間から6週間かかるとのことです。この不運な出来事により、私はJベイを欠場することになりました。来週からは理学療法に入りますが、さらに強くなって戻ってこられると確信しています。皆さんの応援に感謝しています。」

 

 

まさに今のブラジリアンの勢いを示すイベントとなった今回のブラジル戦。しかし、一方でニアスやクルイでは、QSリージョナルイベントながら、素晴らしいコンディションで試合外行われた。CTとQSどちらが素晴らしいかなんて聞くまでもなかった。

 

CTに復活し大いに期待されたGランドが、波を外してしまったのは、ミッドイヤーカットでイベントのウェイティング期間が短縮されたからだと言われている。

様々な要因があって開催地やイベント期間などが決まっていることは言うまでもないが、後半戦のCTは非常に味気ないものになってしまっている。残りのJベイとタヒチがGランドの二の舞を踏まなければいいと願う。

 

今回の改革が成功だったの失敗だったのか、その結果はこれからわかってくることだろう。

 

 

Oiリオ・プロ Presented by Coronaメンズ・ラウンドオブ16結果。
HEAT 1:マテウス・ハーディ(BRA)11.74 DEF. ジャック・ロビンソン(AUS)11.67
HEAT 2:サミュエル・プポ(BRA)17.00 DEF. カイオ・イベリ(BRA)8.50
HEAT3:イタロ・フェレイラ(BRA)14.17 DEF. マイケル・ロドリゲス(BRA)8.10
HEAT 4:ミゲル・プポ(BRA)15.00 DEF. ナット・ヤング(USA)9.94
HEAT 5:フィリッペ・トリード(BRA)13.56 DEF. ミゲル・トゥデラ(PER)9.44
HEAT 6:コナー・オレアリー(AUS)15.94 DEF. マシュー・マクギリブレイ(ZAF)12.44
HEAT7:ヤゴ・ドラ(BRA)14.10 DEF. イーサン・ユーイング(AUS)14.00
HEAT 8:カラム・ロブソン(AUS)13.40 DEF. ジャクソン・ベイカー(AUS)13.17

Oiリオ・プロ・プレゼンテッド・バイ・コロナ・メンズ・クォーターファイナル結果
HEAT 1:サミュエル・プポ(BRA)12.80 DEF. マテウス・ハーディ(BRA)8.83
HEAT 2:イタロ・フェレイラ(BRA)13.34 DEF. ミゲル・プポ(BRA)13.34
HEAT 3 フィリッペ・トリード(BRA)15.10 DEF. コナー・オレアリー(AUS)8.94
HEAT 4:ヤゴ・ドラ(BRA)14.17 DEF. カラム・ロブソン(AUS)7.00

Oiリオ・プロ Presented by Corona Men’s セミファイナルのマッチアップ
HEAT1:サミュエル・プポ(BRA)対イタロ・フェレイラ(BRA)
HEAT 2:フィリッペ・トリード(BRA)対ヤゴ・ドラ(BRA)

 

Oiリオ・プロ Presented by Corona 女子セミファイナル・マッチアップ
HEAT 1:ジョアン・ディフェイ(FRA) vs. ガブリエラ・ブライアン(HAW)
HEAT 2:カリッサ・ムーア(HAW)対タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)

 

 

詳しくは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。