馬庭彩がプロジュニアで優勝。野中美波と松永莉奈がQS5000で3位。クルイ・プロ最終日

優勝した馬庭彩  WSL / Tim Hain

クルイ、サウス・スマトラ/インドネシ ア(2022年6月17日、金曜日)-南スマトラ・クルイのロング・レフトハンダー、ウジュン・ボカールにおいて開催されたWSL男女QS5000&プロジュニア・イベント「クルイ・プロ」は大会7日目。

 

 

大会最終日もウジュン・ボカールには、クリーンでパーフェクトな3-4フィートのレフトがブレイク。

 

チャンピオンを決定するためのパーフェクトなキャンバスが用意され、QS5,000ではジェシー・メンデス(ITA)とソフィ・マカロック(AUS)が、プロジュニアではジェイミー・トムソン(AUS)と馬庭彩(JPN)がそれぞれタイトルを獲得した。

 

今回は優勝候補の一人として注目された和井田は惜しくもセミで敗れ3位。しかし、完全に一皮むけた感じで今後さらに彼のサーフィンは加速していきそうだ。WSL / Frederico Vanno
レベルの違うがサーフィンを見せ優勝したメンデス。WSL / Frederico Vanno

 

男子QSファイナルでは、ジェシー・メンデス(イタリア)が20点満点中17.83という男子イベント最高のヒート・トータルを記録し、ビリー・ステアマン(ニュージーランド)を破ってクルイ・プロのタイトルを獲得。メンデスは、このイベントで最も大きなブローテイル・エアを決め、エクセレントな8.43をマークした。

 

大会7日目となるファイナルデイでは、男子QSセミファイナルからスタート。続けて行われた女子QSのセミファイナルでは松永莉奈が登場。

 

昨日から調子を上げている松永は、スタートからビッグウェイブにチャージを見せて、ベスト2をヒート前半に揃えヒートをリード。

 

 

松永莉奈

 

ボードを流してしまうアクシデントもありながらアメリカのエラ・マカフレイと互角の戦い。ヒート最後に逆転されてしまったが6.53の高得点をマークするなど見せ場を作リ今回は3位でフィニッシュとなった。

 

 

野中美波

 

H2では野中美波が、ソフィー・マカロックと対戦。野中はスタートからストレートアップのオフザトップで7.33 というエクセレント・レンジのスコアをマーク。ソフィーも8.33 をスコアして激しいバトルの展開となる。

 

ニード5.01でヒート後半に優先権を持って波を待つ野中だったが、逆転できる波を見つけられず。惜しくも敗退。今回は来年のCSクオリファイに繋がるポイントを獲得して3位でフィニッシュとなった。

 

 

日本人最高位の5位となった金沢呂偉。 WSL / Tim Hain

 

男子ジュニアのセミファイナルにはファイナルデイに残った唯一の日本男子となった金沢呂偉が登場。金沢はスタートから6.83をスコア。しかし3位を強いられ、ニード4.24で逆転を狙ったラストウェイブは3.93と僅かに届かず。

 

惜しくも3位敗退でファイナル進出はできなかったが、日本人男子の最高位5位となった。

 

 

QSに続き女子ジュニアはクオーターファイナルがスタート。QFのH1松岡亜音、H2脇田紗良と馬庭彩、H3都築虹帆と川瀬心那、H4中塩佳那と佐藤李が出場。

 

 

都築虹帆が9.93をマーク。

 

H1の松岡亜音は7.17と6.50 という高得点をマークして1位でセミファイナルへ。H2では、エクセレントの8.17をスコアした脇田紗良が1位で馬庭彩が2位で勝ち上がった。

 

QSでの早期敗退を吹き飛ばす圧巻の演技を披露した脇田紗良

 

H3では昨日QSで悔し涙を飲んだ都築虹帆がソリッドなバックハンド・リエントリーを爆発させ、9.93と8.47という2本のエクセレントをマークしてトップ通過。川瀬は惜しくも3位で敗退となった。

都築虹帆

 

「いままで私が試合をしてきた中で最も高得点を出せて。とにかく波が良かったのでメチャクチャ楽しかったです。とにかく待てば必ず良い波が来るので、自分が乗りたい良い波だけをひたすら待つことだけに、専念していました。」と都築が言った。

 

佐藤李

H4では中塩佳那と佐藤李が出場。中塩が5点台を2本まとめてヒートをリード。佐藤は優先権にハマり、最後まで波を待ち続けるパターン。特大セットを掴んだがワイプアウト。最後に呪縛から覚め波を掴むも逆転ならず。惜しくも敗退となった。

 

 

女子ジュニアのセミファイナル。

 

 

女子ジュニアのセミファイナルは、H1で松岡亜音、脇田紗良、馬庭彩がエリー・ハリソンと対戦。松岡が2本揃えて前半をリード。

 

しかし後半に入り、ビッグセットが入り、馬庭彩がチャージを見せてトップに。4位だった脇田紗良がラストライドで7.17をスコアして大逆転。馬庭がトップで、脇田が2位でファイナル進出を決めた。

 

馬庭彩
都築虹帆

 

H2では、都築虹帆、中塩佳那が、ウィロー・ハーディ、カイラニ・ジョンソンと対戦。後半までノーライドだった都築が、チャージを見せて再びエクセレント・ライドで8.17をスコア。4位から2位に逆転してファイナル進出。中塩はここで敗退となった。

 

 

馬庭彩が女子ジュニアで優勝。

 

優勝した馬庭彩  WSL / Tim Hain
オーストラリア修行の成果を証明した馬庭彩  WSL / Frederico Vanno

 

 

女子ジュニアのファイナルは、馬庭彩、脇田紗良、都築虹帆、14歳のマーガレットリバー出身のウィロー・ハーディの4名。スタートから馬庭が7.50をスコアしてヒートをリード。

 

ヒート後半に入りビッグウェイブが得意なハーディが8.00のエクセレントをスコア。トップに躍り出る。ニード5.04と追い込まれた馬庭は優先権持って波を待つ。

 

残り時間3分を切ったヒート終了間際に馬庭がラストウェイブにテイクオフ。パワフルなバックハンドターンを何度も繰り出して、インサイドまでコンプリート。スコアは5.83となり、見事大逆転で勝利を勝ち取った。

 

「ものすごくハッピーです!  かなり良い波に乗れたし、本当にハッピー。ファイナルにいた女の子たちは、みんなリッピングしていました。スポンサー、コーチ、家族のサポートに感謝しています。」と馬庭彩が言った。

 

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2022/qs/32/krui-pro/

 

男子クオリファイ・シリーズ
優勝:ジェシー・メンデス ITA
2位:ビリー・ステアマンド NZL
3位:和井田理央 IDN
3位:ジャービス・アール AUS

女子クオリファイ・シリーズ
優勝:ソフィー・マッカロク AUS
2位:エラ・マカフレイ USA
3位:松永莉奈 JPN
3位:野中美波 JPN

男子ジュニア
優勝:ジェイミー・トムソン(AUS)
2位:ジャービス・アール(AUS)
3位:レオ・カザール(BRA)
4位:サクソン・リーバー(AUS)

女子ジュニア
優勝:馬庭彩
2位:ウィロー・ハーディ(AUS)
3位:脇田紗良
4位:都築虹帆

 

 

和井田理央がアジア・ランキングトップ。

 

 

 

今回のインドネシアの試合は、WSLアジアとオーストラリア/オセアニア・リージョンで共同開催のため、各リージョンにポイントが加算される。

 

今回のクルイに出場した選手は、来年のアジアのCS出場枠を争うQSポイントを獲得できるというもので、今回のクルイでアジア最高位となった3位の和井田理央がランキングトップ。9位となった弟の和井田龍貴が2位、今回QS日本人最高位13位となった太田拓杜が3位、田中大貴が5位。

 

女子QSでは3位となった松永莉奈と野中美波がランキングトップ。今回5位と健闘した佐藤李と都築虹帆が3位につけた。

 

 

アジア・ジュニアランキング

 

 

ジュニアは、今年3月に行われたアジアオープンとバリで行われたVANSバリプロが含まれ、バリで優勝のキアン・マーティンとアジアオープン優勝の岩見天獅がトップ。今回5位の金沢呂偉が3位。

 

女子もバリと千葉でそれぞれ優勝したカイラニと松岡亜音がトップ。都築虹帆が3位、今回ジュニアで優勝した馬庭彩が4位に付けている。

 

ジュニアも、このアジア・ランキングで今年の12月に開催予定のWSLジュニア・チャンピオンシップ(WJC)への出場が決まる。のニアスにもジュニアが同時開催で、今後ジュニアの試合は国内でも開催される予定になっている。

 

WJC代表枠について。 アジアリージョナルのランキング上位男子2名、女子2名がアジア代表として出場。 男女とも7リージョナル×2名=14名にワイルドカード10名で合計24名。男女とも24名フォーマットで行われる予定。(ルール改定されていました。)

 

 

 

 

この試合が終了し、WSLのインドネシア・レッグは6月22 – 28日の期間で、インドネシアのスマトラ島の西に浮かぶニアス島のラグンドリ・ベイのクラシック・ライトハンド・リーフブレイクで行われるQS5000「ニアス・プロ」へ移動して行われる。

 

残念なのはCSイベントの絡みで出場できない選手がいることだが、次のイベントも今回のクルイ並みにエキサイティングな試合となるだろう。

 

2022年ニアス・プロは、6月22日から28日までラグンドリ・ベイで開催されます。ぜひ、www.worldsurfleague.com または無料のWSLアプリでライブ視聴してください。

 

詳しくは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。