VANSは、先日のプレスリリースでトリプルクラウンを永続的なデジタルイベントにする計画を発表した。
ハワイ・オアフ島 のノースショア・ウインターシーズンのジャイアント・ウェイブで開催される3つの大会での総合勝者に与えられる、トリプルクラウンの称号は、今更説明するまでもなく世界中のサーファーの誇りである。
そんなトリプルクラウンが、昨年はコロナ禍で、投稿された映像で競いあうデジタル版として開催されて、ジョン・ジョン・フローレンスとカリッサ・ムーアが優勝した。
VANSは、2020年の成功を受けて、1983年のマイケル・ホーから2019年のケリー・スレーターまで、37人のトリプルクラウン・チャンピオンを決定した伝統的な競技形式を止め、当面の間、トリプルクラウンをオンラインで開催することを決定した。
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2020年にデジタルコンペティションシリーズとして登場した「Vans Triple Crown of Surfing」は、その革新的なフォーマットが高い評価を受け、今後はオンラインシリーズとして永続的に開催されます。とプレスリリースで発表。
「Vans Triple Crown of Surfing」は、2021年12月21日から2022年1月21日までの4週間、歴史ある3つのサーフィン会場で開催され、「Vans Hawaiian Pro」(ハレイワ)、「Vans World Cup of Surfing」(サンセット・ビーチ)、「Vans Pipe Masters」(バンザイ・パイプライン)の各イベントで男女それぞれに優勝者を決め、「Vans Triple Crown」シリーズの総合チャンピオンを決定するとした。
そして、デジタルVANSパイプマスターズの男女優勝者とVANSトリプルクラウンの総合チャンピオンは、2022年に開催される第1回パイプマスターズ・インビテーショナルイベントへのシード権を獲得する。
今シーズンのデジタル版トリプルクランの参加登録は11月15日から12月15日まで。募集枠は男女合わせて125名で、そのうち40%以上を地元のハワイアンが占めることになる。
またイベントウィンドウは、12月21日から1月21日まで。カウントされる波は、この期間内にキャッチして撮影する必要がある。
優勝するためには、トリプルクラウンの3つの会場から、それぞれ2本のビデオ作品を提出する必要がある。ハレイワ、サンセット、パイプ。その6本の波のうち、少なくとも1本は「プログレッシブ」(別名「オルタナティブ」)なツインフィン、ミッドレングスなどのサーフボードでライディングしたものでなければならない。
優勝者には、5万ドルと2022年パイプマスターズへの出場権が渡される。これは男子も女子も同じで、各会場でのベストクリップ、ファン投票が最も多かったクリップ、優勝したサーファーのビデオグラファーへの賞もある。
パイプマスターズが招待制のインビテーショナルへ。
VANSは、トリプルクラウンの発表と同時に、パイプマスターズをインビテーショナルの招待制イベントにする計画を明らかにした。
この変更に伴い、パイプマスターズはWSLのチャンピオンシップツアーとは別に行われることになる。
WSLはCTとしてパイプのイベントを開催するが、「パイプライン・マスターズ」というタイトルと知的財産権はVANSが所有しているので、「パイプライン・マスターズ」ではなく、2022年1月29日〜2月10日の日程で行われるのは「ビラボンプロ・パイプライン」という名称で開催される。
「Vans Pipe Masters Invitational」は本来の12月初旬から中旬のPipe Mastersの期間中に行われるということになる。またプレスリリースには、チューブライディングとエアリアルサーフィンの男女両方のスペシャリストを紹介することを目的とした招待制イベントとなるも発表されており、Vans Pipe Mastersイベントは、2022年12月にデビューし、3年間(2022年、2023年、2024年)にわたってイベント許可を取得したとしている。
1983年のマイケル・ホーから2019年のケリー・スレーターまで、37人のトリプルクラウン・チャンピオンを輩出した伝統的な競技形式を放棄し、完全なデジタル化は如何なものだろう。コロナ禍で止むを得ず行った形だったのでは? 映像で競い合うのはサーフラインのウェイブオブウインターに任せておけばいいのではないだろうか。
「Vans Triple Crown of Surfing」公式サイト
https://www.vanstriplecrownofsurfing.com/