五十嵐カノアは9位でフィニッシュ。男子ベスト8と女子のベスト4が決定。マーガレットリバー・プロ4日

五十嵐カノア PHOTO: © WSL / Dunbar

マーガレットリバー、西オーストラリア、オーストラリア(2021年5月6日木曜日)- 2021年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第4戦である「ブーストモバイル・マーガレットリバー・プロ pres.by コロナ」は、6~8フィートの超クリーンなコンディションで男子ラウンド16から再開。

 

このラウンドは、44分のオーバーラップ形式で行われた。またその後、女子のクオーターファイナルが行われ、男子のベスト8、女子のベスト4が決定した。

 

 

男子はラウンドオブ16を終え、世界ランキング1位のガブリエル・メディーナ(BRA)、世界ランキング4位の五十嵐カノア(JPN)、そしてオリンピック予選を勝ち抜いたジュリアン・ウィルソン(AUS)が敗退する展開。

 

ステファニー・ギルモア PHOTO: © WSL / Dunbar

 

女子は準々決勝を終え、ブロンテ・マコーレー(AUS)、タティアナ・ウエストン-ウェブ(BRA)、カリッサ・ムーア(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)の4名に絞られた。

 

明日、5月7日(金)は、風のコンディションが悪いため、競技は行われません。イベント主催者はコンディションを再確認し、日本時間で5月8日(土)午前8時15分にコールする。

 

メディーナがセスに敗れる。

 

ガブリエル・メディーナ

 

CTの2年目のセス・モニーツ(HAW)がラウンドオブ16のヒート5で、現在の世界No.1であるガブリエル・メディーナ(BRA)を倒す大番狂わせを引き起こした。このヒートは、メディーナがこれまでのメインブレイクでのソリッドな成績と、モニーツがハワイのノースショアで育ち、ここWAのパワフルな波に親和性があることから、接戦になることが予想された。

 

セス・モニーツ PHOTO: © WSL / Dunbar

 

モニーツは、2ウェイブ・トータルで9.84(20点満点中)をマークし、僅差で勝利した。メディーナは、マーガレットリバーまでのすべての大会で決勝進出を果たしていた。今回の9位という結果は今シーズン最悪のものとなる。逆に今回の勝利は、モニーツにとって今季最高の成績となり、準々決勝ではルーキーのマシュー・マクギリブレイ(ZAF)と対戦する。

 

メディーナ PHOTO: © WSL / Dunbar

 

「タヒチのセミファイナルでは、彼にやられて悔しかったので、リベンジできてよかったです。このヒートでは、優先権のミスや、必要以上に小さいボードを使ったことで、彼にチャンスを与えてしまったような気がしていました。でも結果的にうまくいってよかったです。西オーストラリアにはたくさんの素晴らしい波があり、僕のサーフィンスタイルにとても合っているんです」。

 

 

ジョン・ジョンとイタロ、マーガレット・リバーで強さを発揮

 

ジョン・ジョン PHOTO: © WSL / Dunbar

 

WSLチャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とイタロ・フェレイラ(BRA)は、現在の男子ランキングでトップ5に残っているサーファーで、マーガレット・リバーでのファイナル・デイに向けて、両者とも上位をキープすることになる。

 

イタロ・フェレイラ PHOTO: © WSL / Dunbar

 

フェレイラはヒート7で圧倒的な強さを見せ、一方、フローレンスはヒート1で苦戦するも準々決勝に進出し、グリフィン・コラピント(USA)と対戦。フェレイラは、準々決勝4で仲間のフィリペ・トリードと対戦する。

 

 

五十嵐カノアがルーキーのマシュー・マクギリブレイ(ZAF)に敗れる。

 

五十嵐カノア PHOTO: © WSL / Dunbar

 

世界第4位の五十嵐カノア(JPN)はラウンドオブ16のヒート6で、今回のイベントで勝ち上がっている唯一のルーキー、マシュー・マクギリブレイ(ZAF)と対戦。

 

カノアは優先権のない最初の波の取り合いで、マシューが奥から乗る波にテイクオフしてしまい、痛恨のインターフェア。セカンドウェイブのスコアが半分になるペナルティが課せられてしまう。

 

インターフェアを取られたカノア

 

スタートから再び厳しい戦いを強いられたカノアだったが、試合を諦めずにクリーンな波にチャージを続け、ヒートの最高点となる6.5をスコア。

 

ヒート終盤では、優先権を持って波を待ち続け、得意のレイバックスナップをファーストセクションでメイク。インサイドでは巨大なロールインを決めてエクセレントに近い7.83をスコアし、ベストスコアを更新。インターフェアを侵しながらトップに躍り出る。

 

しかし、僅差のマシューはすぐに逆転、ラストウェイブでもスコアを伸ばし、世界4位のカノアを下し、初のクオーターファイナルへ勝ち上がった。

 

マシュー・マクギリブレイ(ZAF) PHOTO: © WSL / Dunbar

 

「あの波に乗っている彼を見て、少し戸惑いました」とマシューがコメント。「カノアには悪いことをしたと思います。彼はもっと良いサーフィンをしていたし、スコアも良かったのですが、あれはヒートの流れで、誰にでもミスはあるものです。あのヒートでは、自分のサーフィンがうまくいったとは思えませんし、もっといいパフォーマンスができたはずです。フリーサーフでは良いサーフィンができたと思いますが、フリーサーフではヒートに勝てないので、次のヒートに向けてゲームを上げていきたいと思います。クオーターファイナルに進出できて、とても嬉しいです」

 

 

 

前回のナラビーンに続き、嫌な負け方が続いているカノア。両者とも優先権を持っていない、最初のエクスチェンジでのトラブルが原因による敗退。今回はサーフィンでは余裕で勝っていた選手だっただけに、本人的にも悔しすぎる敗退だろう。

 

プレッシャ-や緊張があり、気負い過ぎている部分もあったのかもしれない。この2試合の敗退を冷静に分析し、次の試合に繋げて欲しい。このようなカノアの負け方をファンは決して望んでいないはずだから。

 

グリフィン・コラピント PHOTO: © WSL / Dunbar

 

ここまでカノアとコナー・コフィンが世界ランキング4位で並んでいたが、今回の彼らの敗退により、7位のジョーディ・スミス(ZAF)、8位のフィリッペ・トリード(BRA)、グリフィン・コラピント(USA)といったサーファーたちが、世界チャンピオン決定戦「リップカールWSLファイナルズ」に出場できるファイナル5に入る可能性が高まっている。

 

 

明日、5月7日(金)は、風のコンディションが悪いため、競技は行われません。イベント主催者はコンディションを再確認し、日本時間で5月8日(土)午前8時15分にコールする。

 

Boost Mobile Margaret River Pro pres. by Coronは、5月2日から5月12日まで開催されます。このイベントは、WorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリでライブ放送されます。

 

詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

男子:Boost Mobile Margaret River Pro pres. by Corona

女子:Boost Mobile Margaret River Pro pres. by Corona

 

 

ブースト・モバイル・マーガレット・リバー・プロ男子ラウンドオブ16結果
HEAT 1: ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 13.50 DEF. ピーターソン・クリサント(BRA)8.97
HEAT 2:グリフィン・コラピント(USA)14.66 DEF. ジェレミー・フローレス(FRA)8.33
ヒート3 ジョーディ・スミス(ZAF) 10.10 DEF. ジュリアン・ウィルソン(AUS)9.23
ヒート4:ライアン・カリナン(AUS)14.86 DEF. フレデリコ・モライス(PRT) 10.36
ヒート5:セス・モニーツ(HAW)9.84 DEF. ガブリエル・メディーナ(BRA)9.53
HEAT 6:マシュー・マクギリブレイ(ZAF)12.77 DEF. カノア五十嵐(JPN)11.08
HEAT 7:イタロ・フェレイラ(BRA)16.57 DEF. カイオ・イベリ(BRA)10.83
ヒート8:フィリペ・トレド(BRA)11.83 DEF. ジャドソン・アンドレ(BRA)9.47

ブースト・モバイル・マーガレット・リバー・プロ男子準々決勝戦
HEAT 1:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)対グリフィン・コラピント(USA
HEAT 2:ジョーディ・スミス(ZAF)対ライアン・カリナン(AUS)
HEAT 3:セス・モニーツ(HAW)対マシュー・マクギリブレイ(ZAF)
HEAT 4:イタロ・フェレイラ(BRA)対フィリペ・トリード(BRA)

ブースト・モバイル・マーガレット・リバー・プロ女子準々決勝の結果。
HEAT 1: ブロンテ・マコーレー(AUS)11.83 DEF. ジョアン・ディフェイ(FRA)11.83
ヒート2:タティアナ・ウェストン・ウェッブ(BRA)16.23 DEF. タイラー・ライト(AUS)14.17
ヒート3:カリッサ・ムーア(HAW カリッサ・ムーア(HAW) 14.57 DEF. イザベラ・ニコルズ(AUS)10.33
ヒート4:ステファニー・ギルモア(AUS)15.73 DEF. サリー・フィッツギボンズ(AUS)14.17

ブースト・モバイル・マーガレット・リバー・プロ・ウィメンズ・セミファイナル・マッチアップ
HEAT 1:ブロンテ・マコーレー(AUS)対タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
HEAT 2:カリッサ・ムーア(HAW)対ステファニー・ギルモア(AUS)