一枚の写真からの答え:(戦うのではなく)調和するということ
ネットが普及し始めてからいつのまにか、グーグルすれば答えが探せると思っていた。けれど、近ごろ、予想外なことばかり起きる。自然災害や病気。特に今出回っているウイルスにはまいった。指だけが忙しく携帯いじって一瞬納得いく言葉を探しても、体に染み込んで行かないのは、きっと「本当の答えではない」からだと思う。じゃあどうしたらいいんだろうか?必要なのは、「周囲の人や出来事に振り回されない強さ」なのかもしれない。
そんな矢先に、目に入ってきたのがインスタのExploreに出ていたパイプの水中写真だった。大波と「戦うのではなく調和するサーファー」が何かを物語っているような気がした。自分の枠を完全に超え、答えの出ないものに立ち向かうのは、もしかしたら「調和」なのかもしれないな。
その一枚の写真は、答えの出ないことから湧き出していた不安を収めるための頓服剤を、私の中から見つけ出してくれたように思えた。どんな人がこの写真を撮ったのだろう。。。3月の強風が吹き荒れ波のコンデイションが良くない朝、ロッキーポイント近くのレンタルハウスでインタビューをすることにした。。。。ロシアから来たその「女性カメラマン」マルガリータに。
interview by Emiko Cohen
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モスクワでウィンドサーフィンのプロとして活動していたんです
Q:なん年くらい撮影してるんですか?
A:4年くらいですね。あっ、もう5年かな。
Q:カメラマンになったきっかけを教えてください。
A:7年前だったかしら、バリに行ったときにサーフィンを覚えたんです。サーフィンを始めた瞬間に、よくあるように(笑)海の魅力に取り憑かれてしまったんです。
Q:運動は得意な方なんですか?
A:もともと私、モスクワでウィンドサーフィンのプロとして活動していたんです。だから水のスポーツは経験していたし、大好きだったんです。だからバリでサーフィンに出会っちゃって病みつきになり、帰る予定が帰れなくなったんです。。。そうこうしているうちに、お金がなくなってきて(笑)。。。
「なんとかしないと」と思ってたら、友達から「カメラマンを探してるんだけどやらない」ってて話が来たんです。サーフィンが好きだし、写真を撮るのが好きだったから、「出来る!」と思って、プロとして経験もないのに、その仕事に飛びついたんです。
Q:最初の仕事はどんな仕事だったんですか?
A:メンタワイの波乗りを撮る仕事。ボートに乗ってサーフィンを撮ればいいだけ。機材がなかったけれど、先方が全部貸してくれたんで出来たんです。でも今だから白状しますが、サーフィンのどの場面が写真になるのかなんて全くその時知らなかったんです。
でも、仕事終えて、作品を渡したら、「なかなかいいねえ」ということになった。そしてすぐに、次の仕事が入って来た···そんなのが重なって今に至るというわけです(笑)
Q:では、仕事しながら技術を学んだという「ジョブトレーニング」を積み重ねているってわけなんですね。多くの人は逆ですよね。ちゃんと大学でカメラを勉強してから仕事を探す。
A:そうなんですよね。すごいラッキーだったと思う。カメラの仕組みとか使い方を知らなかったのに、仕事もらっちゃって、仕事ですからね。だから逆に、しっかり撮らないとと思って、使い方はネットで調べましたよ。ちゃんと(笑)。
ただ元々、レイアウトとかアイデアの部分は、アートを大学で勉強してたから自信はあったんです。子供の頃から絵を描くのが大好きで色の使い方とかは学んでいたし、大学では産業芸術を専攻したし。子供の頃からずっとアート漬けだったんですよね。実は。
被写体と瞬間を共有できると思って泳いで撮ることにした。
Q:それにしてもパイプの水中で撮るって、大変でしょ。カレントも強いし。波自体も危険だし。そのあたりの腕はどうやって積み上げて来たんですか?
A:先ずはやはりバリで水中を始めたんです。最初は、陸やボートから撮ってたんだけど、なんだかいまいちサーファーと一体化できない気がして。。。できるだけ被写体に近づければ、もっと「被写体と瞬間を共有できる」と思ったんで、泳いで撮ることにしたの。
そのうちリップカールから仕事を任されて、プロのサーファー達と交わるようになったら、みんなが「ハワイはいいよぉ。行くべきだよ」と行って来たんです。
「ハワイは行きたいけど知り合いもいないしなあ」と思って躊躇してたんですけど、オーストラリアのサーフTVクルーが「サンセットに泊まるからおいでよ」って誘ってくれたんです。とりあえず来てみたら、すぐにパイプラインの波に魅せられちゃった。
撮りたい思いがはじけそうになっていても、さすがにパイプの波の危険ですよね。だからまず、ロッキーポイントの小さい日とかに入って撮る練習をしたんです。最初の年はほとんどパイプ以外の場所での撮影でした。
ようやくパイプに入るようになった後も、というより今でも、入る前は流れとかうねりの方向とか時には1時間くらい「じっくり波を浜で観察してから海に入る」ようにしています。
Q:ありえないような形で水中カメラマンの今があるんですね。そのような形でプロの世界に入るなんて。元々、無鉄砲な子供だったんですか?
A:うん、トムボーイってわかる? 少年のような女の子でした。スケートボードとかスノーボードとかウエイクボードとかウィンドサーフィンとか、男の子が夢中になるようなスポーツを男の子の友達に囲まれながら楽しんでいたんです。そんなだからむしろ友達は女の子より男の子の方が多かったんです(笑)
Q:兄弟はいますか?
A:10歳以上違う妹がいるんですが、歳が違いすぎて、ほぼ一人っ子みたいに育ちました。アドベンチャー好きで、うん、やりたいものは怖がらずに試しちゃうタイプでしたね。
Q:親御さんは心配なされたんじゃないですか?
A:スケートボードで骨折った時は、さすがに言われたけね、でも元々二人ともスポーツ選手だったから、サポートはしてくれていました。
Q:お父さんとお母さんは、どんなスポーツをしていたんですか?
A:父はラグビーで、母はスキー。プロのレベルに近かったようですが、父は怪我をきっかけにやめて、今は弁護士をしてます。母は経済アドバイザーをしています。
Q:しっかりしたご家庭なんですね。てことは、マルガリータも教育をしっかり受けたんですか?
A:ロシアで一番の美術大学を出させてもらいました。
突然、休んで旅に出たいと思って、それから人生が180度変わってしまいました
Q:大学生の時は、水中カメラマンになるとは思っていなかったんですよね。
A:ぜんぜん。というかその職業があることすら知りませんでした(笑)。在学中は、建築のアートの方に進むつもりでした。ちょうど彼氏の実家がモスクワで成功してる家具の会社をやってたんで、その彼と一緒に家具のデザインをしてエキジビジョンをしたりして、ある意味、すでにプロとしても活躍していたんです。でも突然、休んで旅に出たいと思ってしまって、、、それから人生が180度変わってしまいました(笑)
Q:若かったから世界を見たかったんですね。最初の旅がバリだったんですか?
A:最初はエジプトです。ウインドサーフィンがエジプトで盛んで、そのために行ったんです。3ヶ月の長い滞在でした。その後にバリに行ってサーフィンに出会った後に、ベトナムにウインドサーフィンをしに行ったんだけど、サーフィンをバリで覚えちゃった後は、もうダメですね、ウインドサーフィンの方は、、ぜんぜん楽しくなくなってしまい、またサーフィンしにバリに戻っちゃったんです。
親にはバリに戻った時に、後2ヶ月したら帰ると言ったんですが、実際に帰国予定の日が近づくと、また2ヶ月伸ばすってことをしてたら、結局1年バリに滞在してたんですよね(笑)。要するに、「サーフィンが人生を狂わせた」ってことです(笑)
Q:今はバリを拠点にしているんですか?
A:うーん、ここ数年は一年のうち、ハワイに5ヶ月滞在していて、メンタワイ、バリ、モルジブの仕事をもらっては、そこにしばらく滞在してるって状況だから、どこに住んでいるって聞かれたら、ハワイになるのかなと思います。
Q:バリって私のイメージでは体調を壊しやすいやすいところだと思うけど、それだけいろんな場所に行って、しかも一人で、健康のマネージメントはプロ級なのかなと。体だけじゃなく心もって話ですが。。。
A:そう、ですね、一人でマネージしてるって言えばそういうことになるのかな。バリではみんなバリベリーって言われる病気になるけど、実は私、一度もなったことがないんです。多分もともと強いのかもしれないし、「何を口に入れるかは常日頃から気をつけている」というのもあるのかもしれません。今は、発展途上国でも、無農薬の野菜が手に入ったりするから、料理も自分で出来ます。料理をすること自体は、ぜんぜんストレスにならないで。
「皆を喜ばすことはもちろん出来ない」と基本的に思ってるから、作品を批判されても気にならない
Q:どうやら今までの人生の話を聞いて見ると、パッションと追いかけるっていうのが、マルガリータの生き方のように見えますね。
A:そうですね。確かに。「好きなものが見つかったら、ゴールを作って、それに向かって頑張る」ってことはできるタイプです。もちろん何かを形にしたかったら、楽しい、楽しいだけでは成功しませんからね。プロジェクトを成功させるために、学んで試して、「叩かれても気にしない」身構えは、いつの間にか身についていました。
Q:叩かれたときに、自分を盛り上げるとか、一人だと大変だと思うけど、何か秘訣みたいなものはあるんでしょうか?
A:撮った作品を見て「もっと上手くできたはず」とか、「思ったより上手くいかなかった」とか、もちろんありますよ。できるだけ、あまり深刻に考えないようにしてます。逆に「気にしないようにしてるから批判は記憶に残らない」んです。
というか、元々、芸術の道をずっと歩んできたからわかるんですが、写真とか絵とかの「アートの好みは各人各様」だから、自分がいいと思っても、相手はいいと思ってないことがあって当然なんです。「皆を喜ばすことはもちろん出来ない」と基本的に思ってるから、作品を批判されても気にならないんです。
「他人の可能性を広げるきっかけになれてる」ことは、嬉しい事です。
Q:ロシアの人は英語は話さないでしょ。どうやって克服したの?
A:もちろん今でも完璧ではないけど、私を含め、多くのロシア人の若者たちは学校で英語を勉強してるから、海外に出だしたときも、困ったことはありませんでした。今は、ロシア語よりも英語を使う環境だから、自然な状態で、英語力を養っている感じです。「言葉って日常で使うようになって初めて身につく」んですよね。
Q:ロシア人だからって差別っていうか、特別な眼で見られた経験は?
A:うーん、悪い意味ではなく、いい意味でではありますね。「ロシア人なのにサーフィンの世界にいるってどういうこと?」「水中カメラマンになった道のりを教えて」という質問はインスタでよく受けています。ハワイの人でもなければアメリカの人でもない、オーストラリアの人でもない、海とはほど遠いと思われるロシアの人間が出来るんだら私にも出来るかも、などと思うんじゃないかと思ってます。
「他人の可能性を広げるきっかけになれてる」ことは、嬉しい事です。。ドキュメンタリー映画の一部に使われたりしたんだけど、やはり、そういうギャップが受けているんですよね。だから良い意味での差別っていうのな、受けているといえば受けていますね。ただ基本、「サーフィンの世界にいる人たちは心の広い」から、いろんな意味で助けられてます。
Q:ロシアと他の国の違いは?
A:「文化の違う場所を知るっていうのは人間の成長を促す」ことだと思います。ラッキーなことに、私は、小さい時から親に連れられて他の国をみる機会があったから、すんなりと海外のことを受け入れられていると思います。今は逆に、海外にいる時間の方が長いから、久しぶりにロシアに帰ると、ロシアって変なところって思うこともあったりする(笑)。
でも、どの文化にも私は、「その場所特有のやり方がある」っていうことに、なんていうか、尊敬の念を持っているんで、違いに困ったり不満を抱えたりというのは、ありません。逆に、「違いの中で、人ってどこで育っても同じなんだ」なと思うことの方に感動してたりします。
Q:モデルとしても活躍してるんですよね。
A:少しだけです。友達に頼まれた時とか。でも、あまり好きじゃない。やっぱりカメラの前に立つより「カメラの後ろにいたいタイプ」なんですよね、基本的に。
Q:シャイじゃないよね。
A:シャイとかではないと思います。自身ありますから、特にカメラの後ろにいる時は。
絵は時間をかけて描かなければならないけどカメラは一瞬にしてその瞬間を残せる
Q:自分で道を開いてきたわけだけど、カメラマンになるための自主トレ(笑)は、大変でした?
A:うーん、もともと、私、絵を描いていたから、綺麗な場面や瞬間を収めるための脳が出来上がってたんで、全く分野が違うところでやって来た人と比べると、スムースだったと思います。それに、「絵は時間をかけて描かなければならないけどカメラは一瞬にしてその瞬間を残せる」。
これはすごいことってすごく感動しました。水中ですよね問題は。まだまだ学ぶ部分がたくさんあります。ポジションの取り方とか、どんなレンズを選んだらいいのかとか、まだまだです。私以上にすごい人はたくさんいますよ。そういう人たちは、別のレベルです。
Q:こだわりは水中ですか?
A:うーん、それだけじゃありません。ドローンもやりますし。あえて、こだわりは何かと言われれば、「人と共有できる瞬間を収めること」ですね。私が押させた瞬間が見た人の心に訴える。一枚の写真が、それぞれの人の「それぞれの中に閉まってある思いが放出される」ような写真を撮り続けていきたいんです。
うん、でもパイプで水中を撮る時のあのアドレナリンが放出される感覚って、すごいですよ。他では味わえない感覚です。あの波の音、あの波のバイブレーションに包まれていると「あ〜この地球上の一番うつくしい場所に私はいるんだ」という、なんていうか言葉には現せない感動を受けるんです。こだわらないではいられませんよ。あの場所は。
泳ぎのうまさ以上に水中を撮るのに大切なのは、「海の知識を知ってるか知ってないか」だと思います。
Q:水中を撮るってことは、もちろん泳ぎが超得意なんですよね?
A:あははは。。そうね。。。ヨガとか呼吸のエクスサイズは時々するんだけど、もっとトレーニングすべき、だとは思うんですが、サーフィンを楽しむくらいしかしてなくて。。。うん、もっとやるべきですよね。でも、まあ、食べ物には気をつけてるし、睡眠はたくさんとるようにしているし、ほとんどパーティーにも誘われても行かないし。
泳ぎのうまさ以上に水中を撮るのに大切なのは、「海の知識を知ってるか知ってないか」だと思います。「どこに危ない岩があるか」とか、「カレントの状態を把握できる知識をつける」とか。一歩間違えると大変なことになりますよ、本当に。
Q:教えてくれる人はいるんですか?
A:うーん、海に関わるようになった時から写真を撮ってる友達に囲まれていたから、わからないことを聞けば、いつでも教えてもらえるという環境ではあるので助かってます。例えば、ビデオグラファーの友人、オージーのラックラン・マッキノンにはたくさん教わりました。
パイプならビラボンハウスの前から出ろとか、どのタイミングで出たらいいとか、どこを気をつけた方がいいか、、、彼は本当に、ポジションどりとか、シャッターを切るタイミングとか、すごく上手いですからね。どんな大きい波でもどんな小さい波でも沖に出て行き、素晴らしい作品を残すことができる人です。
他には、ライアン・クレイグ。すでに有名なカメラマンですよね。彼が抑えた写真は全て芸術になるというほど、素晴らしい才能を持っている人で、インドネシアであった時に、写真のことを色々と教えてもらいました。ハワイのザック・ノイル も、パイプとかバックドア、オフザウォールのどんな大きい時でも、沖に出てるすごい人で影響を受けています。
「自分のリミテーションのどこが限界か」を判断することが難しいところ
Q:水中写真ってカメラマン同士の競争が激しいと聞きますが。。。
A:いいえ、人よりも「怖いなって思うのは自分」です。パイプラインを始めた時には全然あの波を怖いと思わなかった自分が過去にいて、ラッキーにも何事もなかったけど、行っちゃいけない場面でも、もしかしたら行ってしまう自分がいるというのが怖い。
最初に沖に出た時も、かなりの大きさがあったんです。沖には、5人のカメラマンしかいなくて、みんな普通に優しく受け入れてくれました。次の日にまた沖に出たら15人追加なくらいたくさんのカメラマンがいました。最初の日に撮った写真をいろんな人がSNSでシェアしてくれてて、サーフラインにも送ったら、使ってくれたんです。サーフマガジンにも載りました。
その一枚が「どんな女なの?この写真撮ったんだ?」と話題されました。ビックアイランドのマイキが乗った波です。それがきっかけでハウジングスポンサーが付いたりして、仕事が入るようになり、大会も撮るようになった。
たくさんのサーファーと知り合いになって、知り合いが増えて自分の作品が表に出るようになると、周りが自然にリスペクトしてくれるんですよね。だから卑下されてるってのは、感じたことはありません。他人との争いは大変だと思わないけど、「自分のリミテーションのどこが限界か」を判断することが、難しいところだと思います。
Q:男の世界の中で自分は女だとか感じることはありますか?
A:ないですね、全く。サーフィンと同じ感じだと思う。波に対面してる時は、そこに心が奪われてるから、性別がどうのこうのって考える余地はありませんよ。
Q:でも、綺麗だし、声かけられたりすることもたくさんあるんじゃないかと。。
A:笑。。。できるだけ私自身もプロとして対応をしているから、相手もきちんとした態度で接してくれてるんですよね。うん、でも、そのあたりはきちんとわきまえてます。サーファーたちが夜、女の子を求めてるであろうパーティーなんかには、ほとんど参加しません。
そういう場での私は「ただの金髪の若い女と見られるだけ」ですから。「性としての、女(ひと)ではなくプロの人間として認められる」場所に自分を置くこと。今まで耐えて積み上げてきたものを崩してしまわないように。「自分を安売りしてはいけない」と常日頃から思ってます。
Q:一緒に仕事をした中ですごいと思ったサーファーの名前を数名あげてください。
A:400人くらいいます。みんな凄いですよ。特にノースショアのパイプに入るような人たちは(笑)。あえて言えば、ジャック・ロビンソンのバレルの技術は素晴らしいです。ジェイミー・オブライエンのいつもポジティブな態度と、必ずそのセッションのベストウエイブを乗る技術にはいつも驚かされます。
ジェイミーはサーファー全体のレベルを引き上げてると思います。ジョンジョンのスタイルは力強いですよね。マウイのジョーズに行ったとき、オージーのローラ(エネバー)、すごかったな。どでかい波を全く怖がらずに突っ込んでた。本当に驚きました。私はボートから撮ったんだけど、あんな小さい体であんな大きな波に乗るなんて信じられない。
それから、去年、アラナ・ブランチャードと働く機会に恵まれたんですが、1歳の子供を抱えてしっかりママでありながら、プロのスポーツマンとして活躍している。しかもポジティブな態度で。刺激を受けましたね。
べサニー・ハミルトンもそうです。バリで一緒に仕事をしたんですけど、体の障害をもろともせずに、波の大きさも小さいのからジョーズの大きいのまでこなす。水中撮ってた時、サーフィン中だった彼女が「なんのレンズ使ってるの?」って聞いてきて、「それならエアー撮れるからやるわね」って、やってのけた。素晴らしい女性だなと思いました。
Q:最後の質問です。10年後は何してる?
A:笑。。。それって一番怖い質問。。。うーん、基礎は固めたいんですよね。フィルムも撮影するんで、自分の会社みたいものも設定したいと思ってるし、メインフォーカスは、クリエイティブなことをずっと続けていけてそれで生計を立てられることができたらと思ってます。