撮影:山本貞彦
2019年9月14日(土)、:9月7日(土)から15日(日)までの9日間にわたり、宮崎県宮崎市木崎浜海岸において開催されている「2019 ISA ワールドサ ーフィンゲームス Presented by VANS」は大会8日目。
熱低からのうねりが入り始めた木崎浜海岸。天気は曇りから土砂降りの雨に風もサイドオンの強風。サイズは頭半以上はあるか。しかし、選手が乗るのはカタのあるリフォームした手前の波。
Brazil and USA Locked in Battle for Team Gold
それでもセットは頭ぐらいとサイズは十分。ただ、流れもあるし、波もランダムで選択に迷う難しいコンディション。今日は本戦のR-6にリパチャージ(敗者復活戦)のR-8、9を行って終了。
日本チームは五十嵐カノアがリパチャージR-8で、大原洋人がリパチャージのR-9で敗退。唯一の生き残りが、リパを勝ち上がった村上舜となった。
本戦の決勝に残ったのは、アメリカのコロへ・アンディーノ、ケリー・スレーターとブラジルのイタロ・フェレイラ、ガブリエル・メディーナ。予想通り、この2ヶ国の金メダル争いとなった。
しかし、リパからメインに戻ろうとするメンバーも強豪揃い。ポルトガルのフェデリコ・モライス、モロッコのラムジー・ブキアム、ニュージーランドのビリー・ステアメンドにブラジルのフィリッペ・トレード。
そして、同時にオリンピックのアジア枠を賭けて戦う、日本の村上舜とインドネシアの和井田理央の6人。あとリパを3回戦って勝てば、グランドファイナルとなる。
日本のチームポイントも暫定で3位とメダル圏内。明日の最終日には全ての結果が出ている。みんなで明日も応援しよう!Go!Naminori Japan!
長かった大会はいよいよ明日がファイナルデイ。最終日を前にチームブラジルはフェレイラとメディーナの二人がメインイベントに勝ち残っていて、フィリーペ・トリードも敗者復活戦を勝ち上がって入り、チームのランキングのトップを維持。2位のアメリカはケリーとコロへの2名がメインイベントに残っており、コナー・コフィンがリパでRP4で敗れている。
メインイベント・ファイナルは、ブラジルのイタロ・フェレイラとガブリエル・メディーナが、アメリカのケリー・スレーターとコロヘ・アンディーノと対決。チームでの金メダルを争う形となる。
ブラジルのフィリーペ・トリードは敗者復活ラウンドを勝ち進み、リーダーボード上でチームの現在の位置を確保するために信じられないほどのパフォーマンスを発揮している。トリードの16.96ヒートトータルは今日の最高得点となった。
ディフェンディング・チャンピオンであるチームジャパンは現在、3位のポジションにあり、ニュージーランドは4位のポジション。この争いはリパに残っている村上舜とビリー・ステアメンドの肩にかかっている。
また、ドイツのレオン・グラッツァー、イタリアのアンジェロ・ボノメッリ、スペインのビセンテ・ロメロが敗退したことで、ポルトガルのフレデリコ・モライスが、このイベントでヨーロッパ最高位となり、東京2020の暫定枠を獲得した。
ニュージーランドのビリー・ステアメンドとモロッコのラムジー・ブキアムは、それぞれオセアニアとアフリカの暫定枠を獲得している。
アジア大陸枠は、日曜日のリパチャージ10で対戦する日本の村上舜とインドネシアの和井田理央の一騎打ちとなる。
みんなの気持ちを背負って一番を目指したいと思います。
村上舜
「コンディションが厳しくて、ポジションがなかなか定まらなかったですけど、落ち着いて待って自分の良いと思う波に乗れてよかったです。自分のサーフィン的には手応えはなかったですが、ジャッジが評価してくれたんで嬉しかったですね。
オリンピック枠に関してあまり考えてないですね。自分のヒートのことだけ考えています。日本選手は自分一人になってしまったので、みんなの気持ちを背負って一番を目指したいと思います。みんなの応援を力に変えて自分のできることをやるだけです。」
舜と洋人に頑張ってもらうことの方が自分的には幸せなんです。
五十嵐カノア
「今日はタフなコンディションでしたが、波はたくさんあって、面白い波でした。でも海の中でシチュエーションとかが聞こえなかったのが難しかったですね。良いサーフィンができたと思うんですが、負けてしまったのは悔しいです。自分は負けてしまったんですが、洋人が勝ち上がったので、日本選手がオリンピックに近付いたので、悔しい気持ちが嬉しい気持ちに切り替わりました。」
「舜さんにも頑張ってもらいたいですね。これからが勝負だと思います。舜と洋人に頑張ってもらうことの方が自分的には幸せなんです。自分はCT枠でオリンピックを目指しています。彼らにとっては、この大会がオリンピックのためには大切です。一人でも多くの日本選手がオリンピックに出場できることを願っています。」
2回目はすごく難しくなっていて、全然良い波を見つけられなかったです。
大原洋人
「今日は昨日から波のコンディションも変わっていて。でも今日最初のラウンドで海に入ってみて、自分の地元のシダのコンディションと似たようだったので、1回目は落ち着いてできたんですけど。2回目はすごく難しくなっていて、全然良い波を見つけられなかったです。
フィリーペとのヒートは、特に舜(村上)も一緒のヒートだったので、フィリーペ倒して、ふたりでラウンドアップしようって話していたんですけど、最初から高得点を出されて、2番争いをする状況に追い込まれました。
このようなコンディションでも高得点を出せるのは、実力があるからなんだと思います。でも、彼のこれまでの日本でのヒートからすると、他のヒートだったら自分達でも勝てるチャンスがあるんじゃないかなって思えたし、色々な意味で次につながる良い経験ができたヒートでした。」
和井田理央
インドネシアチームとして最後の一人となってファイナルデイに勝ち残った和井田理央。アジア枠を日本の村上舜と争うこととなる。「ここまで勝ち上がれて信じられない気分です。インドネシアではこのような波では練習したことがないので、難しかったです。
でもQSイベントではたまにありますね。オリンピックのことはヒートの時はあまり考えないようにしています。考えすぎると緊張してしまうので、自分のサーフィンのことだけ考えて頑張るだけです。」
イタロ・フェレイラ
まるで加速装置がついているのかと思うぐらいサーフィンのスピードがハンパない。それだけレールの切り返しが上手いということだろう。
コロへ・アンディーノ
CTでもまれた結果、本人の努力と共にサーフィンのスキルは向上。それに加えて、技のセレクト、手足の動きなどスタイルが超カッコイイ。
ケリー・スレーター
最終日まで残って、しっかり任務遂行。なんと今回、唯一のチューブをメイク。さすが穴掘りマスターだけあります。
村上舜
戦えば戦うほど強くなる。このまま明日のファイナルまで駆け上がれ!
Go!Shun!
日本のサーフ・アスリートたちの活躍を期待し、エールを送り続けたい。がんばれ!日本!
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