9月7日〜15日まで、宮崎県木崎浜で開催される「ISAワールドサーフィンゲームス」。このISAイベントは、WSLのCTランキング10位以内で各国2枠という東京2020オリンピックの選手選考をクリアーする選手に参加が義務付けられている。
そんな中で、世界のトップランカーが多いアメリカは、最終的に男子2名という厳しい選択を迫られる。
今回のISA宮崎イベントでは、ご存知の通り、当初出場予定だったジョン・ジョン・フローレンスが怪我を負ったため欠場。その代わりにケリー・スレーターの出場が決定、コロへ・アンディーノ、コナー・コフィンとともにアメリカ代表で来日する。
しかし、まだオリンピックへの夢を諦めたわけではないジョン・ジョンがESPNのインタビューに答えた。
2019年のWSLチャンピオンシップツアーもツアー後半戦に差し掛かり、2度の世界チャンピオンであるジョン・ジョン・フローレンスは、3度目の世界タイトルを獲得し、アメリカ・チームとして初のオリンピック出場が可能なポジションにいた。
彼は今シーズンの前半の4つのコンテストのうち2つで優勝し、トップを独走。しかし、6月にブラジルで行われたOi Rio Proの準々決勝で右膝に怪我を負い、ツアーから離れることとなった。
「波の圧力でボードが脚に押し付けられ、右膝が曲がりました」とジョン・ジョンは言った。 「とても痛かった。すぐにACL(膝前十字靱帯)だったと感じました。」
昨年の夏、ジョン・ジョンはバリ島でのフリーセッション中に、今回と同じ右膝のACLを部分的に断裂した。手術は行わず、シーズン後半の全てをリハビリに費やすことを選択。 そして、今年4月、彼はツアーに戻り、オーストラリアのベルズビーチとマーガレットリバーで優勝して復活の狼煙を上げた。
オリンピックに出場することは今でも自分の目標であり、その目標に向かって努力していることを人々に知ってもらいたい。
13か月で2度目の膝の怪我をした彼は今回、完全にACLが断裂、手術を受けることにし、手術の翌日にはリハビリを開始した。
ジョン・ジョンにとって2019年の世界タイトルの望みは失われたが、オリンピック出場の夢に描き続けている。
「オリンピックに出場することは今でも自分の目標であり、その目標に向かって努力していることを人々に知ってもらいたい」とジョン・ジョンが言った。
「試合にカムバックしてポイントを獲得しなければならない場合に備えて、最終戦のパイプラインで、良い状態でサーフィン出来るようにするのが目標です。それは短期的な目標で、ケリーが今年の残りのシーズンで十分なポイントを獲得できなかった場合、次のWCTシーズンの開始時に150パーセントの準備を整え、来年のオリンピックのために十分なトレーニングする時間を確保することが長期目標です。」
Florence surfing hollow sandbar down from Pipeline
オリンピックでのスポットを確保するためにパイプラインに出場する可能性は十分あります。
今シーズンのツアー復帰に関しての質問に対しては、
「すべてパイプラインが始まる前の瞬間に決まると思う。ケリーや他のアメリカの選手の成績、そして僕にとって試合に出場する価値があるかどうか。その全てで決まる。パイプの頃には膝が良くなる可能性が十分あります。そして、オリンピックでのスポットを確保するためにパイプラインに出場する可能性は十分あります。 パイプで勝負になった時、膝の調子が良くない場合は、再び考える必要はありますけど、今の自分の感触では、良くなる可能性は十分にあると思っています。」
今回の東京オリンピックのサーフィン競技は、国ごとに最大4人のアスリート(男性2人と女性2人)で男性20人と女性20人がこのイベントに参加できる。2019年のWSL-CTランキングからは男子トップ10、および女子トップ8がクオリファイ、アメリカ人選手の中で男女上位2人が12月に初の米国チームに指名される。
現在、ジョン・ジョンは1つのイベントを欠場したにもかかわらず、3位に位置しており、現在の世界No.1であるカリフォルニアのコロヘ・アンディーノについで、アメリカ人の第2位。次にランクの高いアメリカ人は11度の世界チャンピオン、ケリー・スレーターが8位。
予選が今日終了した場合、フローレンスはチームに入ることになる。しかし、今シーズンは5つのコンテストが残っている。開催中のタヒチプロ、12月のシーズン最終戦であるビラボン・パイプラインマスターズなど、47歳のスレーターが26歳のハワイアンを逆転するチャンスは十分にある。
しかし現時点では、どちらのサーファーも当確者ではなく、この2人がアメリカ・オリンピックチームの2番目のスポットを争っているため、2019年のWSLシーズン後半は注目度がさらにアップしそうだ。