佐藤魁、須田那月がALL JAPAN PRO新島で優勝。シニアマスタープロで小川直久、小川昌男が優勝。

優勝した佐藤魁と須田那月

写真、リポート:山本貞彦 東京都新島村羽伏浦海岸で開催中のJPSAジャパンプロサーフィンツアー2019 ショートボード第3戦「ALL JAPAN PRO 新島」は大会最終日。

 

往年のサーフィンスターが新島に集合。

 

朝一の波はヒザモモのサイズがブレイクし、風はオンショアながら何とか試合ができるコンディション。今日は波数の問題もあり、1ヒート25分で男子のQFから試合がスタート。男子、女子の決勝までと特別戦「シニアプロ新島」と「マスタープロ新島」の決勝を併せて行った。

 

男子優勝の佐藤魁

 

引きにに向かう中、波はワイドで早いブレイク。女子は何とか1発当てるのが限度か。男子も早い波に手こずり2発入れられるかどうか。こうなると先に手当たり次第に乗りまくってポイントを稼ぐか、じっくりセットの波を待つか、選手の判断は別れた。

 

先手で2本まとめることができれば、あとは優先権で相手をガード。これができればベストだが、その2本をまとめることができない。今日は逆転劇続出の僅差の戦いとなった。

 

佐藤魁がバリ以来の2年ぶりの2度目の優勝。

 

 

男子のファイナルは、佐藤魁と西修司のレフトハンダー対決。佐藤魁がスタートからバックハンドで3ターンをメイク。6.50をスコアして素晴らしいスタートダッシュを見せる。

 

佐藤魁

佐藤魁はセカンドウェイブでも6.65、サードウェイブではエクセレントに近い7.75をスコア。パーフェクトなヒート展開で西修司との差を大きく広げ、佐藤魁が優先権を持ったまま、優勝した。

 

西修司

「女子の選手が左の方でやっていたんですが、でもこのポイントはやっぱり奥だろうなって思って。奥に何かを感じる部分があって、そうしたら1本目から良い波が来てくれて、リズムに乗れました。ずっと優勝したいという気待ちを切らさずに来れて良かったです。

 

 

セミファイナルでは、今回絶好調の村田嵐に対し、ラストウェイブの大逆転でファイナルへ勝ち上がった。「彼は前回のヒートも前半から飛ばしていて、実際、自分とのヒートもそんな感じになっていて、最後にひっくり返すしかないなって思っていました。ラストウェイブのあの波はパワーのある波ではなかったんですが、エンドセクションまで掘れてきて、バックハンドに適した波で良かったです。」

 

 

2位だったり3位だったり、悔しい思いもしてきたんです。今回は初優勝したバリに続く2度目の優勝なんですが、その時から、優勝をもう一度したい、もう一度優勝したいって思い続けてきて、その思いをよく続けてこれたなって思います。新島での試合は良い結果が多くて、船に乗った時からテンションも上がってて、この自分の好きな場所で優勝できて素直に嬉しいです。」

 

男子は今回の新島が終了し、今回のQFまで勝ち上がった河谷佐助がランキングでトップをキープ。今回準優勝の西修司が2位、佐藤魁が3位までランキングを上げている。

 

 

不屈の精神で掴んだ4年ぶりの勝利。須田那月

 

 

今シーズン3試合連続でファイナル進出のスーパールーキー都築 虹帆と、怪我からカムバックし、今シーズン調子を上げている須田 那月が女子ファイナルで対戦。

 

須田那月

 

前半は都築がリードするも、残り10分を切って須田がインサイドのクローズセクションで、パワフルなリエントリーをメイクして5.15をスコア。大逆転に成功。そのまま須田が逃げ切り、4年ぶりの勝利を決めた。

 

都築虹帆

 

今回の2位となった都築は、ついにランキングでトップに。須田も2位にランクアップし後半戦へ挑む。

 

 

「ホッとしたのと、嬉しい気持ちで一杯です。都築選手は、コンスタントに良いスコアを出してくるのは分かっていたので、良い波は乗らせたくなかったんですけど、マンオンマンでプライオリティーは交代で回ってくるので、自分のコンスタントに良いスコアを出せるように心掛けました。

 

あの逆転できた波をつかめて良かったです。セミファイナルと違って、2ターンできる波を狙っていたんですけど、思ったより掘れた波で浅くなっていたんで、ワンターンで勝負しようかと思ってました。

 

 

最後に優勝したのが4年前で、その間、怪我で1年間サーフィンできない時とかもあったんですけど、その時も応援し続けてくれたスポンサーさんには感謝の気持ちしかないです。そして、今回新島で応援してくれた民宿一本松の方達、種子島のローカルの人たち、家族、おじいちゃん、おばあちゃんに感謝したいです。ありがとうございました。」

 

小川直久、シニアプロ3年目の勝利。

 

小川直久

 

「ファイナルの作戦的には良くも悪くも奥をキープすること。自分の思っている形でやれました。今年シニアプロは3年目になるんですけど、自分はまだ現役でやっているなかで1年目2年目勝てなくて。

 

 

今年はどうなんだろうっていう人もいましたけど、そんなことは気にしませんでしたが、同年代の人たちと戦えるのは、通常のツアーで戦うのは違った意味合いがあって、ある意味プレッシャーもあって、緊張感を持って戦えて楽しかったです。もう試合から離れている選手ばかりなんですけど、試合に対する情熱とかを感じながらやってました。次の茨城とかに繋がれば良いなと思っています。」

 

 

小川昌男、エクセレントをスコアしてマスタープロで優勝

マスタープロ優勝の小川昌男

 

「今回はジャッジもして、まさか、こんなことになるとは思ってもみませんでした。今まで エクセレントなんて出したことないですよ。この試合は本当は出る予定じゃなかったんですが、メンバー見たら川井さんの門下生ばかりだったので、僕もそのメンバーに入れたらいいなと思って。優勝は本当に狙ってないんですよ。一緒にサーフィンできたことが良かったです。」

 

 

男子
優勝:佐藤魁
2位:西修司
3位:鈴木仁、村田嵐

女子
優勝:須田那月
2位:都築虹帆
3位:川瀬心那、野呂玲花

シニア
優勝:小川直久
2位:浦山哲也
3位:今村大介
4位:比嘉力夫

マスター
優勝:小川昌男
2位:川井幹雄
3位:抱井保徳
4位:岡野教彦

 

佐藤魁
いつもの魁ちゃんペースだけど、今日はサーフィンがキレてた。波の選択も良かったし、レールワークも素晴らしかった。いつもより踏み込んでいたね。2年ぶりのバリ以来の優勝!おめでとう!

西修司
セミで鈴木仁に追い込まれてからの怒涛の逆転劇。狙った波が来なくてイラつく素振りを見せるも、切り替えてエクセレントスコアの8.00を叩き出した。ここでは勝負強さを見せてラウンドアップするも、決勝では佐藤魁に先手を打たれ準優勝。

鈴木仁
波がプアーだっただけに、攻め手は間違っていなかった。得意のエアーもランディングまでメイク。このまま決勝かと思いきや、西修司に2本でひっくり返された。試合での悔しい経験はまた選手を強くする。次戦も楽しみになった。

村田嵐
こちらもセミで最後の最後で佐藤魁に逆転されて悔しい3位。しかし、今大会の成長ぶりには目を見張る。自分の気持ちをおさえてサーフィンすることができるようになった。コンペの面白さに気づいたかな。

須田那月
前回の決勝進出は昨年の茨城。ここでは庵原美穂に苦杯を嘗めた。この時はガチガチに緊張していたのを思い出す。でも、今回はリラックス。自分のサーフィンに徹して4年ぶりの優勝!おめでとう!

都築虹帆
体力的なことはやむを得ないとして、試合で自分のできることを100%やっている。負けは悔しいだろうけど、ここから次のステップへの工夫が’生まれるから。ガンバ!

シニア2位:浦山哲也
シニア3位:今村大介
シニア4位:比嘉力夫

マスター2位:川井幹雄
マスター3位:抱井保徳
マスター4位:岡野教彦
女子3位:川瀬心那、
女子3位:野呂玲花

 

 

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