東京2020組織委員会主催のテストイベント「READY STEADY TOKYO-サーフィン」が、7月18日(木)、釣ヶ崎海岸サーフィン会場で開幕した。テストイベントとは、オリンピック・パラリンピックの大会の成功に向けて、競技運営及び大会運営の能力を高めることを目的として実施するもの。
当日は濃霧の影響で、開始が1時間ほど遅れたが、男子の大原洋人、村上舜、女子の松田詩野ら五輪代表候補を含む、男子20名 女子20名 合計40名が出場。予定通りに男女のラウンド1、ラウンド2が行われた。
ビーチには多くの報道陣が集まり、サーファーたちのライディング映像を収めるため、夥しい数のカメラが並んだ。会場はテストイベントということで、本番さながらの体制で行う一方で、試合形式であるもののオリンピックの予選ではないため、選手たちはリラックスした表情でヒートに参加していた。
ラウンド1は 25分の4人ヒートで2UP。ラウンド2 はラウンド1の敗者復活戦で30分の5人ヒートで3UP。ヒートとヒートの間に5分間のGAP TIMEが設けられて、カウントダウンで選手にコールされた。
今回はテストイベントが、本番を想定した形で行われた。フォーマットはある意味でWSLフォーマット。リパチャージとメインラウンドが二つに分かれるISA形式ではない。ラウンド3以降はマンオンマンで進行し、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝という形となる。
男子のラウンド2では、西慶次郎、鈴木仁、安室丈、大野修聖、 大音凛太 、森友二がラウンドアップ。女子のラウンド2では、橋本恋、野呂玲花、川瀬新波、松永莉奈、加藤里菜、大澤宥南がラウンドアップした。
今回のテストの概要と趣旨について
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会大会準備運営第一局次長の森 泰夫 氏が今回のテストの概要と趣旨について説明した。
「今回サーフィンは、初めての種目ということで難しさもあり、天候などに大きく左右される競技ということで、今回のテストイベントでは競技運営をどのように行っていくかということに重点を置いてテストしております。例えばFOP(フィールド・オブ・プレー、実際にプレーが行われる地域)の確定、競技エリアの確定がこの形で良いのかなどを今回チェックしております。」とコメント。
また、想定外の事態の準備をしていく必要性があると言った。「それ以外には、本日も霧のために競技が1時間順延しましたが、このように中断であったり、中止であったり、延期であったり、頻繁にある自然と上手く付き合いながら行わなければならない競技ですから、その連携、どのようにプロセスをもって、関係各省とのやりとりを持って判断をしていくか。そのやり方をいろいろな形でチェックしながら進めていこうとしております。」
セキュリティや医療面でも連携が必要。
「もう一つはセキュリティです。自主警備の部分や県警や海上保安庁などにご協力いただいて行っていくもの。これらの連携がどのようにとれるか。また医療体制の連携も今回行っております。」
演技をどのように見せるのかも課題
「オリンピックの中では新しいスポーツになりますので、今回が前例となりますので、しっかりと自然と共生しながら観客の方が喜んでもらえるよう関係者一同努めてまいりたいと思います。エリアが広いので演技をどのように見せるのかも課題です。」
これまでとは違ったスポーツの観戦の仕方も提案
「また『サーフィンフェスティバル』のようなものも行いますので、それとの連携など、これまでとは違ったスポーツの観戦の仕方も提案できると思いますので、今後も関係各省と知恵を絞りながら良いものを作り上げていこうと思っております。」
オリンピックということで、どのような形で試合が行われるかきになるところではなったが、大まかなイベント進行としては、これまで我々が見てきたサーフィンイベントと大きな変化はないようで安心してるいる選手が多かった。今回のテストイベントが終了した時点でまた変更される点や完全されてくる点なども出てくるはずなので、今後も注目していきたい。
「観客席などは作らずに、ビーチでラフな感覚で観戦していただくような感じになる予定です。」ということは、これまでのサーフィン大会のような感じで観客がビーチを埋め尽くすのだろうか。
沖合にブイが2つ浮かび競技エリアが示される。その日のコンディションによって、競技エリアは変動する。村上舜の後ろに見えるのが浮きに浮かぶブイ。
オリンピック競技進行スケジュール(予定)
競技1日目:
男子ラウンド1、女子ラウンド1、男子ラウンド2、女子ラウンド2
競技2日目:
女子ラウンド3、男子ラウンド3
競技3日目:
男子準々決勝、女子準々決勝、男子準決勝、女子準決勝
競技4日目:
女子3位決定戦、男子3位決定戦、女子決勝、男子決勝、女子表彰式、男子表彰式
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