世界で認められたアスリートになりたい。オリンピック・サーフィン開幕直前。五十嵐カノアが単独記者会見

 

今回の東京五輪でオリンピック・デビューを果たすサーフィンの日本代表に選ばれた五十嵐カノアが18日、単独のオンライン記者会見に出席し、オリンピックに対する熱い思いを改めて語った。

 

 

オリンピックに対する率直な感想。

 

「僕は2年前のCTランキングでオリンピックに出れることが決まっていたんですが、サーフィンがオリンピックに決まってから、自分がオリンピックに出ることが夢でした。だから2019年のシーズンは、CTでいい結果を出すことに本当に集中しました。

 

3年前からオリンピックの準備だったので、プレッシャーも毎日のように感じて、それで逆に強くなれたのかもしれないですね。

 

プレッシャーは良い時もあれば、ネガティブな時もある。自分に自信がない時期は辛かった。ここまで来れたのにCTで良い結果を残せなくて、オリンピックに出れないというプレッシャーが凄くて、寝れない日もあった。

 

 

準備万端なので、今週はリラックスしてサーフィンしていきたい。

 

 

オリンピックが決まってからは、東京まで行って、怪我をしてしまわないかとか、体調が悪くならないかとか不安に思っていました。大会の一週間前は体の調子を整えて万全でいたいなと思っていました。

 

でも、いま大会まで一週間で、体も調子良く、サーフィンも調子良い。サーフボードも調子良いものが揃っています。なので逆に間近になってポジティブになって、プレッシャーが軽くなってきた感じがあります。

 

いまはこれまでの中で一番体調が良い感で、サーフィンも調子良いです。アスリートには怪我がつきものですが、こんな100パーセントの状態なんて滅多にないと思うんです。本当に調子が良くてありがたいです。準備万端なので、今週はリラックスしてサーフィンしていきたいと思います。

 

 

五十嵐カノア Photo: ISA /Sean_Evans
Photo: ISA /Sean_Evans

 

波にあっているサーフボードを選ぶことが凄く大切。

 

 

今回のオリンピックで勝つための戦略は?

 

サーフボードが大切だと思っています。波にあっているサーフボードを選ぶことが凄く大切だと思っています。今回の日本には12本サーフボードを持ってきていて。その中からどれを使うかを今週考えたいと思っています。

 

持ってきたサーフボードのサイズは、5’9”から5’11”まで。2インチだけでも凄く感覚が変わるので。幅や暑さはほぼ同じで、素材はEPSやPUなどを持ってきています。日本の波は板が折れてしまうようなことはあまりないですね。今回は12本のうち8本が乗ったことのある板で、それ以外は新しい板で試してみようと思っています。

 

 

でも、毎日波は変わっているので、その日の朝、波を見ないと今日はどんなサーフィンしようかと考えられないですが、どんなコンディションでも良いサーフィンを見せれることが一番大切なので今週は全てを調整していきたいと思います。

 

 

日本にいられない時でも、日本の波に似たコンディションで練習を続けてきました。日本の波は自分のサーフィンに合っていると思うので、何か新しいサーフィンをしなくてはならないというわけではないので、いつも通りのサーフィンを自信持ってやればOKだと思っています。

 

五十嵐カノア ©︎日本サーフィン連盟NAMINORI JAPAN

 

 

対戦相手は自分よりもCTランキングで上位の選手もいるが、どのように戦っていこうと考えているのか。

 

 

正直、まだヒート表は見ていません。ギリギリまでヒート表は見ないようにしようと思っています。誰と戦うかは関係ないというか、自分に集中します。1本ずつ集中して、毎日集中することが目標で自分の100パーセンのパフォーマンスが出せれば、金メダルのサーフィンが出来ると思っています。

 

無観客での開催について

 

ファンがいてくれるとことでパワーを凄くもらえるので凄く残念なことなんですけど、全員が安全にサーフィンができて、コロナを増やさないことが大切ですから、SNSなどからパワーをもらって頑張ります。

 

 

大切に思う気持ちが、プレッシャーになって、そのプレッシャーが力になる

 

 

オリンピックに感じるプレッシャー。

 

 

大切にしていることにプレッシャーを感じるんだと思います。大切じゃなければプレッシャーは感じないと思います。よりプレッシャーがある方が力になるということを最近学びました。

 

なんでこんなにプレッシャーを感じるんだろうって思った時期があるんですけど。オリンピックでサーフィンが初めてというのもあるけど、大切に思う気持ちが、プレッシャーになって、そのプレッシャーが力になるということを知りました。

 

プレッシャー、プレッシャーってみんな言うけど、そのプレッシャーが面白いと思うんです。それが勝負なんだと思うんです。僕はオリンピックを大切に思っているので、だからプレッシャーがあるんだと思います。

 

 

千葉の波でスピードが出るように体重を落としました。

 

 

オリンピックでは、どんなサーフィンを見せたいか。

 

パワーとスピードのあるサーフィンで、誰が見てもちょっと違うなって、わかるサーフィンがしたいですね。エアリアルもあって、出来る技を全部、オリンピックで見せたいと思います。

 

今回オリンピックに合わせて、体重は普段は80キロぐらいあるんですが、千葉の波でスピードが出るように77キロまで落としました。

 

 

自分は世界で認められたアスリートになりたい。

 

 

オリンピックの金メダルにこだわる理由は。

 

自分は世界で認められたアスリートになりたいんです。サーファーではあるけど、スポーツ選手としてみてもらいたい。サーフィン知らない人でも五十嵐カノアは知っているみたいな。それを今回のオリンピックで見せたい。

 

オリンピックの金メダルは、どのスポーツ選にとっても頂点です。世界の素晴らしいアスリートは金メダルを取っています。ウサイン・ボルトさんや、セレナ・ウィリアムズさんとかのリストに自分の名前を入れたいなと思います。

 

オリンピックの金メダルを取った選手は一生名前が残ります。それが自分の目標なんですけど、金メダルを取れば、日本のためにメダルを取ることにもなるので、それも凄く重みがあることなのかなと思います。

 

日本のサーフィンのファンだけじゃなくて、他のスポーツのファンにもサーファーが日本のためにメダルを取ったと思ってもらいたい。だから今回のオリンピックは大切に思っています。

 

 

 

オリンピック・デビューとなるサーフィン競技の日程は、コンディションが良ければ4日間で終了予定だが、波のコンディション次第でさらに日程を要する可能性があり、8月1日(日)まで予備日が設置されている。

 

 

 

 

サーフィン競技スケジュール

 

日時: 7月25日(日) 7:00 – 16:20

会場: 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ

男子第1ラウンド

女子第1ラウンド

男子第2ラウンド

女子第2ラウンド

日時: 7月26日(月) 7:00 – 16:40

会場: 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ

女子第3ラウンド

男子第3ラウンド

日時: 7月27日(火) 7:00 – 14:20

会場: 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ

男子準々決勝

女子準々決勝

男子準決勝

女子準決勝

日時: 7月28日(水) 8:00 – 11:35

会場: 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ

女子3位決定戦

男子3位決定戦

女子決勝戦

男子決勝戦

女子表彰式

男子表彰式

 

がんばれ!日本!

 

https://tokyo2020.org/ja/schedule/surfing-schedule