オーストラリアン・ウェイブ・デザイナーであるグレッグ・ウェバーの新しい人工波コンセプトとは。

これはVリーフ。先端を中心にうねりの向きでリーフの向きを変える

オーストラリアン・ウェイブ・デザイナーであるグレッグ・ウェバーが、新しい人工波コンセプトを発表した。シェイパーでもあり、ウェイブプールの考案者でもある彼が今回発表したのは、自然の海のうねりを利用する、2つの特許取得済みのウェイブ・シェイピング・デザイン。

 

彼が提案するウェバー・リーフは、自然の波の質を向上させる2つのソリューション、V-ウォール(ムーバブル・シーウォール)とV-リーフ(フローティング・リーフ)。

 

これはVウォール。

 

V-ウォールは、V字型の半潜水型構造を形成する2枚のコンクリート壁。構造全体が常に水面から25パーセントだけ浮くように設計されているので、すべてのうねりに適応でき、壁の両側に2つの完全な波ができるというもの。

 

 

ウェバーによると、50メートルの小型の基本モデルは、10万ドルでできるという。「これらは、おそらく他の人工構造物と比較して、今までにないほど乗れる波の数を飛躍的に増加させるでしょう。」とグレッグ・ウェバーが言う。

 

もうひとつのVリーフも、オーシャン・スウェルを使用して、サーフィン・ポテンシャルを最大にするという同様のコンセプト。

 

潮の時間でリーフが上下してベストな状態でサーフィン可能に。

 

沖に浮かんだリーフを作り、潮の満ち干きやうねりの向きに合わせて、そのリーフを動かすという夢のようなアイデア。サメがいる場所ではシャークネットも設置可能。桟橋のように歩いてポイントまで行けてパドルも楽チン。下の動画を見るとだいたいが理解できる。

 

 

 

今回のグレッグ・ウェバーの考えは、海岸侵食対策として考えられている、浅瀬を人工的に作り、波をブレイクさせて岸の波高を小さくさせる人工リーフとは発想が異なり、サーフィン不可能な場所などに良い波をブレイクさせるというもの。そこにはビーチリゾートが作れるなんて発想だ。

 

歩いてポイントまで

 

現在、彼はオーストラリア各地やカリフォルニアにコンセプトを売っているようだが、まず最初に設置されるのは日本の千葉というようなこともホームページには記載されているのが気になる。

 

最近ちょっと過熱気味のウェイブプール・マーケットには、自然の海を使うという意味では一石を投じる考えではあるが、SNSには賛成意見もあるものの強度の面などでの不信感のコメントもあり、実現にはクリアしなければならないハードルが、かなり高そうな感じだ。

 

 

 

ちょっと前にバリ島でボルコムチームがやっていた大きなフロート『DOCK』を使ったサーフィン映像を思い出した。ちょっと違うけど。

 

詳しくはオフィシャルサイトでhttps://webber-reefs.com