都筑有夢路がQS初優勝!稲葉玲王が3位入賞でランキング5位へ。ナット・ヤング2連勝。大原は5位

写真、リポート:山本貞彦 千葉県一宮町の釣ヶ先海岸(志田下)で開催中のWSL Men‘sQS6000、Women‘sQS1000、Super Kids Challenge「Ichinomiya Chiba Open」は大会6日目。

 

今日の会場の波はさらにサイズダウンの腰腹。朝から風も入り、コンデイションはイマイチ。明日の波の状況も良くない予想なので、本日を大会最終日にするとコール。12時30分より試合をスタートし、男女とも決勝まで行うことを決定した。

 

優勝したナット・ヤング
2位のエヴァン・ガイゼルマン

 

男子ファイナルでは、元CT選手であるカリフォルニアのナット・ヤングが、2016年の一宮千葉オープンの勝者であるフロリダのエヴァン・ガイゼルマンを下して優勝。女子は都筑有夢路が、昨年末から連勝で勢いに乗る宮坂麻衣子を下し、QS初優勝を決めた。

 

稲葉玲王3位、大原洋人5位

 

また日本の2トップである大原洋人と稲葉玲王。大原はクオーターで同じチームのジェイク・マーシャルに敗退。稲葉はクオーターでカム・リチャーズに大逆転勝利。セミファイナルでは今回の優勝者であるナット・ヤングと対戦して善戦するも惜しくも敗退となった。

 

稲葉玲王の応援団。大声援でレオにパワーを送った。

 

しかし今回目標だった優勝こそ逃したものの、地元開催のQS6000で3位という日本人最高位の成績を残して、QS世界ランクも5位にジャンプアップした。

 

田中樹コーチもレオの素晴らしい演技に歓声を上げる

試合後、コーチの田中樹とヒートを振り返る稲葉玲王

 

「まだまだってことですね。」と、悔しい気持ちを笑顔で隠しながら稲葉が言った。「調子が良かっただけに悔しいですけど、相手が元CT選手だっただけに手強かったです。本当はここで優勝したかったんですけど、自信も持てたし、この勢いで次のプライム(QS10000)に向けて頑張ります」とコメント。

 

大原洋人

 

また大原もクオーターの敗退を「波数が少ない中で先行され、少しづつ差を縮めるも最後に逆転できるだけの波が来なかった。」と分析。それでも5位でランキング8位にアップした。

 

今シーズンはこの二人の更なる活躍に期待がかかる。

 

優勝したナット・ヤング

 

Men‘sQS6000「Ichinomiya Chiba Open」
優勝:ナット・ヤング (USA)
2位:エヴァン・ガイゼルマン (USA)
3位:稲葉玲王 (JPN)、ジャイク・マーシャル (USA)
5位:カム・リチャーズ(USA)、バロン・マミヤ (HAW)、コナー・オリアリー(AUS)、大原洋人 (JPN)

 

優勝した都筑有夢路と宮坂麻衣子

Women‘sQS1000「Ichinomiya Chiba Open」

優勝:都筑有夢路
2位:宮坂麻衣子
3位:前田マヒナ、松田詩野

 

 

ナット・ヤング、QS2連勝で世界ランク2位へ。

ナット・ヤング

今シーズン好調なナット・ヤングは、日本の前にポルトガルで行われたQS3000に続く2連勝で破竹の勢い。ランキングもついに2位までジャンプアップした。「とても嬉しいですね。今週は最高の週だった」とヤングは言った。

 

 

「今回は決勝でサーフィンしたエヴァンをはじめ、カム(リチャーズ)、イアン(クレーン)、マイケル・ダンフィーたちと一緒の家にステイしていたんです。信じられないですよ。親友とファイナルをシェアできたなんて最高です。CTに戻ることが僕の目標なので、これが取るべきステップなんです。」

 

QS初優勝の都筑有夢路。

 

 

都筑はイベントを通して力強いスタイルを見せ、勝利を掴んだ。都筑はセミファイナルでは強敵、前田マヒナを下し、ファイナルでは驚異的なフォアハンドで勢いのある宮坂麻衣子を下した。

 

都筑有夢路
一番の応援団である都筑ファミリー(百斗は海外遠征で欠席)。優勝おめでとうございます!

 

「ずっと悔しい思いをしてきたんですけど、今回やっと自分のサーフィンが出せて優勝できて嬉しいです。いつも試合でサポートしてくれる兄がインドネシアの試合でいなかったので、家族全員が支えてくれたことが本当に助けになりました」と都筑が言った。

 

都筑有夢路

 

「最初にパドルアウトしたときは、どこで波を待つべきか、よくわかりませんでした。でもたくさんの波をキャッチ出来て、2つのスコアを見つけることができました。マイコがあの7ポイントを手に入れたとき、ちょっとプレッシャーを感じましたが、 勝利することが出来て本当にハッピーです。」

 

 

都筑有夢路
今までの試合の勝敗は波次第。持ち味のパワーサーフィンを上手く使いこなせていなかったアムちゃん。しかし、今大会では試合を勝ち上がる中で、自分のサーフィンで点が出せると再認識。決勝では自ら波を支配し、演技を組み立てた。

初めてつかんだ栄冠。この結果が、自分でもできるという自信につながることは間違いない。また、一人強いコンペティターの誕生だ。初優勝!おめでとう!

 

宮坂麻衣子
成長い著しい麻衣子の良さは切り替えが早いこと。自らプレッシャーをかけるも、試合を楽しむことを忘れない。決勝では追い込まれるも、最後は一矢報いて準優勝。これができるなら、まだまだ伸び代はある。まだ強くなるな。

前田マヒナ
セミファイナルでは、技数はアムちゃんより入っていたし、バリエーションもあった。しかし、力のない波では演技のキレが今ひとつだったか。戦略ミスでの敗退。

松田詩野
確かに波はクセもあったし、選びづらい。らしくないワイプアウトでリズムが狂ったか。一つのミスが自分を追い込む結果に。これも経験。この敗因をきっちり分析して次に進みましょう。

稲葉玲王
追い込まれた時にわかるメンタルの強さ。「待つ」ことができるのは、自信がある裏返し。今シーズン、玲王が手に入れた武器。それにマンオンマンのプライオリティの使い方も上手くなった。今はどんどん戦いながら吸収している状態。これならもっと上が狙えるぞ。Go!Next!

大原洋人
波数含めポテンシャルのある波が入らない。試合は先行されて追いかける状況。結果、時間切れで逆転できず。

 

Cam Richards
高さもあったフルローテのバックサイドエアーに8.00ポイント!

バロン・マミヤ
コナー・オリアリー

本日は試合が始まる前に会場のスポンサーブースで色々なイベントが行われ、BEWETのサンコーでは恒例の【 BEWET * REEF * OAKLEY 】合同サイン会が行われた。

試合後、オークリーのサイン会が行われた。
田中樹、大原洋人、川合美乃里、高梨直人、森友二、加藤嵐
FCSブースではジャンケン大会
チャネルアイランドではコナーと大野修聖、中浦章がサイン会を行った

 

 

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