
写真、リポート:山本貞彦 今年度のWSLアジア・ジュニア代表が決定する、2018年のWSLジャパンツアー第5戦目となる「伊勢志摩プロジュニア」は今日が最終日。男子、女子、グロムともファイナルまでが行われた。


今日の朝は小雨、で風は弱いオフ。波は昨日吹き続けた風で、ハラからムネのスウェルが残る。ただ、今日も会場の正面は流れが入り、ポテンシャルのある波は右のバンク。上げに向かって一時、ブレイクが止まるも潮が動けば問題なし。最後まで見応えのある試合が展開された。
和井田理央が優勝でWJCアジア代表を獲得。
男子ジュニアのファイナルには、和井田理央、西優司、安室丈、田中透生。女子ファイナルには、松田詩野、脇田紗良、中塩佳那、都築虹帆が顔を揃えた。

男子ファイナルは、西優司と安室丈の昨年のWJCコンビが、スタートからレフトブレイクにチャージ。二人ともエクセレント・レンジの高得点でヒートを開始。西優司はセカンド・ウェイブでも7.10をスコアしてファイナルをコントロール。和井田理央もバックハンドで8.50のエクセレントで反撃を開始する。




さらに和井田はフォアハンドのエアリバースで7.50をスコア。逆転に成功してトップに躍り出る。その後、和井田はライトブレイクでエクセレントを連発し、下位の選手を圧倒。安室もバックハンドで高得点をスコアするもそこまで。和井田理央が圧倒的な強さを見せて勝利した。


女子のファイナルは、松田詩野と脇田紗良の二人の戦いとなった。脇田紗良がバックハンドで6.25を含むベスト2を素早く揃えてファイナルをリード。ヒート後半に入り、松田詩野がレフトブレイクを使い、フォアハンドのカービングのコンビネーションでで7.75をスコア。さらにバックハンドで6.50をスコアして、逆転に成功しファイナルをリード。



脇田もニード8.0と追い込まれながらも、バックハンドでチャージ。スコアは7.90とわずかに逆転ならず。そのままタイムアップとなり、松田詩野が南房総に続きジュニア2連勝を決め、文句無しのWJC代表の座を獲得した。
野中美波と脇田紗良のサーフオフ


そして、男子のファイナル終了後には、女子のWJC代表のもう一枠を争う、野中美波と脇田紗良が同点となり、勝った方が2位となりWJC代表のポジションを獲得するサーフオフが行われ、野中美波が勝利。WJC代表の座を獲得した。
西世古篤哉(グロム)
今日も積極的に仕掛けて、ヒートをリード。小さな身体で大きな演技。レールワークも見事で、地元での嬉しい優勝を決めた。おめでとう!インタビューで将来はプロになって、世界チャンピオンを目指すと宣言。会場から大きな拍手と歓声が上がった。これからもガンバ!です。
松本浬空(グロム)
アンダー12なのか?と思うほど、波のセレクトや攻め方が本格的。まだ、脚力がないので、肝心なとこで板を押さえきれていなけど。これで体格が整って来たら、常勝は間違いない。
和井田理央(男子ジュニア)
ファイナルでは西、安室が先攻でエクセレントスコア。しかし、慌てず、焦らずここで練習していたエアリバを連発して挽回のガン決め。自力の勝負強さも見せた。日本では初めての優勝。おめでとう!
西優司
勝ち上がるとともに上り調子となった決勝。サーフィンも自信に溢れていたが、和井田の怒涛のエアー攻勢に敗れた。でも、準優勝は立派。また強い優司が戻って来た。
田中透生
縦への上り、そこからのレールの切り返し。こんなに器用だったとは、驚き。コンパクトに足を折りたたむことで、スピードを殺さずに次の演技に。まだ完成形ではないけど、これは武器になる。
松田詩野(女子ジュニア)
決勝では最後まで自分の波乗りを遂行。でも、楽しんでできたことが勝因か。ライト、レフトともキレたサーフィンを魅せ、2週連続の優勝は見事です。おめでとう!
表彰式ではこれで「WJCのアジア代表に正式に選ばれたことは素直に嬉しい。そこでも結果が残せるように頑張ります!」とコメント。
脇田紗良
風邪で熱があることで、ハッスルせずに試合をこなす。これが逆に良かったか。波を見極め、冷静に演技できたことで決勝へ。最後は松田に離されるも準優勝という結果。
しかし、これで野中美波とランキングが同ポイントの2位。よって、サーフオフを行い順位を決める戦いを行う。
ここで、脇田はセミ、ファイナルと2ヒートをこなした後で、体力に限界が来たか。野中にリードを許す。追い上げるも、やはり、集中力が切れたかそのままタイムアップ。惜しくもこのヒート敗退、WJC行きを逃すことに。厳しい結果となったが、ここは乗り越えるだけの力があるからこその試練。Go!Next!
都筑虹帆
比較で点は伸びなかったけど、物怖じせずに攻め続けたこと。決勝進出は立派。この経験を積み重ねれば強くなります。
都筑有夢路
サーフィンは素晴らしかった。太いトラックからのどでかいスプレー。間違いなく決勝進出かと思いきや、なんとプライオリティーインターフェアで敗退。厳しい結果となった。
男子(U-18)
優勝:和井田理央
2位:西優司
3位:安室丈
4位:田中透生
女子(U-18)
優勝:松田詩野
2位:脇田紗良
3位:中塩佳那
4位:都築虹帆
グロム(U-12)
優勝:西世古篤哉
2位:松本浬空
3位:加藤賢三
4位:渡邉壱孔
KENJI 特別賞(ファイナルでハイポイントを出した選手)
男子:和井田理央(10万円)9.00ポイント
女子:脇田紗良( 5万円)7.90ポイント
グロム:西世古篤哉( 5万円)7.50ポイント
KENJI MEMORIAL賞(バリ往復チケット)(セミファイナルまでのハイポイント出した選手)
男子:西優司 8.40ポイント
女子:脇田紗良 8.00ポイント
グロム:西世古篤哉 6.90ポイント
WSL ASIA/JAPAN ジュニアツアーもこれで終了。
全2戦、南房総、伊勢の大会結果のランキングで、下記の選手が選出された。
WSL WJC アジア代表
男子
和井田理央
西優司
金沢呂偉
安室丈
女子
松田詩野
野中美波
WSLのジュニア世界チャンピオンを決定する、WJCワールド・ジュニア・チャンピオンシップは、2018年12月1日から9日まで台湾の台東において開催。世界を目指しチャージを続ける彼らの活躍を期待しエールを送り続けたい! 頑張れ!日本!
イベント公式ページhttp://www.worldsurfleague.jp/2018/ise/
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