ホノルアとカイ・サラスが優勝。TEAMジャパンが銀メダルの快挙。ISAロングボードチャンピオンシップ

波乗りジャパン Credit: ISA / Jersson Barboza

サーフシティ・エルサルバドル – 2024年4月25日

ハワイは、2024年サーフシティ・エルサルバドルISAワールド・ロングボードチャンピオンシップにおいて、男女の個人部門ともに金メダル、そしてチーム金メダルに輝き、初のチーム世界チャンピオンに輝いた。

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)は初の女子ISAワールド・チャンピオンシップを制し、2018年ワールド・チャンピオンのカイ・サラス(HAW)は2度目の優勝を飾った。

 

Highlights – Finals Day – 2024 Surf City El Salvador ISA World Longboard Championship

 

大会最終日も長くクリーンな3~4フィートのスウェルラインがエル・スンザルを包み込み、今回も世界最高峰のロングボーダーたちのメダル争いのためにパーフェクトに近いコンディションを提供した。

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW) Credit: ISA / Pablo Franco

 

3度のWSLロングボード・チャンピオンであるホノルア・ブルームフィールド(HAW)は、2013年のオープン・ジュニア部門で男子を抑えて金メダルを獲得していたが、女子ではまだ金メダルを獲得していなかった。

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)  Credit: ISA / Pablo Jimenez

 

ブルームフィールドはファイナルで、スタートと同時に7.00をマークし、他の選手にプレッシャーをかけた。そして、そのまま8.07をスコアしてリードを広げた。

 

田岡なつみ Credit: ISA / Pablo Jimenez

 

スタートで出遅れた、2013年銀メダリストのレイチェル・ティリー(USA、銀)も8.17をスコアし、2018年銅メダリストの田岡なつみ(JPN、銅)と2023年銅メダリストのゾーイ・グロスピロン(FRA、銅)に大差をつけた。

 

残り30秒を切ったところで、ティリーはニード6.90で波をキャッチし、ブルームフィールドも次の波に乗った。両者とも海から上がりスコアを待つ中、ティリーは6.90をスコアし、ブルームフィールドのスコアは8.43とこのヒートの最高得点となり、優勝を決めるのに十分なスコアとなった。

 

女子表彰式  Credit: ISA / Jersson Barboza

 

「正直、言葉を失っています。」と涙をこらえながらブルームフィールドが語った。「本当に優勝したかったんです。それが実現するなんて信じられない気持ちです。「チーム世界選手権で優勝することは、とても意味のあること。自分のヒートでパドルアウトした時、カイが9点を出したんです。そして、彼のヒートが終わって、金メダルを獲得したとき、私も正しい場所に足を置いて、良い波を取れば、自分にもできるんだと思いました。本当に最高でした。」

 

カイ・サラス、チーム・ハワイ / Photo: パブロ・フランコ
カイ・サラス Credit: ISA / Jersson Barboza

 

WSLロングボード・チャンピオンのカイ・サラス(HAW)は、現在2度のISAワールド・ロングボード・チャンピオンである。2018年に初のISA金メダルを獲得し、WSLで2位となったことで、ISA / WSLのダブル世界タイトルを獲得するという目標をほぼ達成したサラス。

そして、WSLタイトルを昨年10月に獲得し、数ヶ月後に2つ目のISA世界タイトルを獲得することで、世界最高のロングボーダーとしての地位を確固たるものにした。

 

カイ・サラス Credit: ISA / Jersson Barboza

 

メインイベントのラウンド4で破れた後、サラスはファイナルに進出するために5つのリパチャージ・ヒートを戦い抜いた。

ファイナルでは開始1分で波を掴んだサラスは見事なパフォーマンスを披露し、ミットしたクリティカルなノーズライディングで男子最高のシングルウェイブスコアを叩き出した。

 

井上鷹 Credit: ISA / Jersson Barboza
井上鷹 Credit: ISA / Jersson Barboza

 

同じファイナリストの井上鷹(JPN、銀)、2010年世界チャンピオンのロドリゴ・スファイアー(BRA、銅)、そして2度の銅メダリストのエドゥアール・デルペロ(FRA、銅)も8ポイント台の高得点でオープニングを飾ったが、サラスは残りのヒートをコントロールし、素早くスコアをバックアップし、終盤にはプライオリティを巧みに使い勝利をつかんだ。

 

男子表彰式 Credit: ISA / Jersson Barboza

 

「素晴らしい最高の気分です」とサラスは語った。「何歳になっても、元気になって、努力し続ければ、遅すぎるということはないということの証明です。その目標に向かって進み続けるんです。」

 

「波はクレイジー。もしフリーサーフィンをしていたら、車を停めてサーフィンをしたくてたまらなくなるような日でしたね。この素晴らしいイベントを運営してくれたISAとフェルナンド・アギーレに大きな拍手を送ります。

ロングボードがオリンピック競技になることを願っています。今大会でロングボードがオリンピックにふさわしい競技であることを証明できたと思います。

 

 

 

「希望を持ち続けましょう、 SNSで働きかけましょう、 2025年早々にオリンピック委員会が2028年ロサンゼルス大会の最終種目を決定するとき、ロングボードサーフィンがショートボードと一緒に選ばれるように。それは素晴らしいことです。みんなで一緒にやりましょう。」とISA会長のフェルナンド・アギーレがコメントした。

 

波乗りジャパン Credit: ISA / Jersson Barboza
波乗りジャパン Credit: ISA / Jersson Barboza

 

日本ロング初の国別で銀メダルの快挙

 

今大会、史上最強の布陣で挑んだロングのTEAMジャパン。ジャッジの評価も高くチームキャプテン浜瀬海を先頭に、井上鷹、田岡なつみ、吉川広夏の4名全員がエクセレントをたたき出して、ファイナルデイに単独首位で挑んだ。

 

銀メダルの井上鷹  Credit: ISA / Jersson Barboza

 

日本は男女共グランドファイナルに残り、井上鷹が2位の銀メダル、田岡なつみが3位の銅メダルを獲得。浜瀬海は5位  吉川広夏は7位と素晴らしい成績を残して、国別は2位の銀メダルを獲得した。今回コーチの木下ディビッドも初めて波乗りジャパンに帯同して素晴らしい結果を残した。

 

浜瀬海  Credit: ISA / Jersson Barboza
田岡なつみ  Credit: ISA / Jersson Barboza
吉川広夏 Credit: ISA / Jersson Barboza

 

この長丁場のISAにおいて、それだけでも厳しい状況のなか、日本では経験できないような高さとパワーの波に翻弄された。ロングパドルを強いられる試合は本当に体力を消耗したに違いない。

そんな中でも素晴らしいパフォーマンスを披露し、高得点を叩き出して勝ち進んだチームジャパンの活躍に感動した。本当にお疲れ様でした。感動をありがとう。

 

結果

チームランキング
金 – ハワイ
銀 – 日本
銅 – フランス
カッパー – ブラジル

女子
金:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)
銀:レイチェル・ティリー(USA)
銅:田岡なつみ(JPN)
カッパー:ゾーイ・グロスピロン(FRA)

男子
金:カイ・サラス(HAW)
銀:井上鷹(JPN)
銅:ロドリゴ・スファイアー(BRA)
カッパー:エドゥアール・デルペロ(FRA)