加藤嵐が今季2勝目でランキングトップへ。西元ジュリが前回のリベンジを果たし今季初優勝。

優勝した加藤嵐と西元ジュリ
優勝した加藤嵐は、QFで今大会の最高点となる9ポイントをスコア
優勝した加藤嵐は、QFで今大会の最高点となる9ポイントをスコア

写真、リポート:山本貞彦 

JPSAジャパンプロサーフィンツアー2017 ショートボード第5戦「第22回I.S.U茨城サーフィンクラシックさわかみ杯」は大会最終日。昨日からの波は続き、波のサイズはオーバーヘッド。ただ面はガタガタで固くコブだらけ。波数あるように思えるけど、実は乗れる波は少ないという難しいコンディション。

2位となった安室丈
2位となった安室丈

潮の満ち引きでもセットの入る場所が変わる上に、流れも入る。セットの波はデカいだけ。チョイスはコンパクトながらの張る波。しかし、これを選ぶのが難しい。

 

西元ジュリ
西元ジュリ

女子のファイナルは、前回の種子島のリマッチとなり、橋本恋と西元ジュリが対戦。西元がヒート前半、ライト・ブレイクにフォアハンドでチャージして7.67をスコア。ファイナルをコントロール。さらにバックアップに4.43を揃えて圧勝。

橋本恋
橋本恋

橋本に前回の種子島の借りを返し今シーズン初優勝。カレントリーダーの西元ジュリは、今回の優勝で2位以下の選手に大きく引き離してトップを独走。残り2戦となったJPSAにおいて、初のグラチャン獲得を大きく引き寄せた。

西元ジュリが今季初優勝
西元ジュリが今季初優勝

男子ファイナルは、前回の優勝者で勢いに乗る安井拓海をセミファイナルで9ポイントの大会最高得点をマークして下し勝ち上がった加藤嵐と、ISA世界ジュニアU16金メダルで大注目の安室丈による頂上対決。

加藤嵐
加藤嵐

最初にスコアリング・ウェイブを掴んだのは安室丈。6.17をスコアしてアドバンテージを取る。しかし、その直後にビッグなライトブレイクをキャッチした加藤嵐。オフザトップでのソリッド・ターンから素晴らしいカーヴィングをコンビネーションさせ、7.67をスコアして反撃。

安室丈
安室丈

トップを奪い取った加藤嵐は、リードした後も攻撃の手を緩めず、安室に反撃のチャンスを与えず。ラストウェイブでバックアップを5.60に塗り替え、田原に続く今季2勝目をあげた。今回の優勝でランキングトップに躍り出た加藤嵐。2年連続のグラチャン獲得へ一歩前進した。

加藤嵐
加藤嵐

arashi-1233833加藤嵐
うん、試合運びはさすが。肩が無くなる波を見極め、コンパクトながら張る波を選ぶ。プライオリティがなくても、場所を移動しながらの演技。試合の組み立てが上手くなったなー。これで今期、田原に続き2度目の優勝。おめでとう!

arashi joh-080281もう嵐も先輩。後輩の丈をねぎらう。

joh azuchi-1233688 joh azuchi-1233690 joh azuchi-1233691安室丈
勝ち方覚えたか。世界ジュニアが自信になったか。強くなったなー。JPSAの優勝はお預けだけど、今はチャレンジャー。それを忘れなけらば、次は必ず優勝できる。ガンバです。

takumi yasui-1244801 takumi yasui-1244703安井拓海
板も体も調子がいいというだけあって、今大会も順当に勝ち上がる。とにかく、パワフル。レールワークだけでなく、緩急つけた技の入れ方。早い波を選んでの演技は誰も真似できない。

takumi yasui-1244784セミでは加藤嵐に追い詰められるも、最後まで攻める姿勢は崩さず。最後の起死回生のエアーはインコプリート。今大会は3位で終了するも、残り2戦も優勝候補は間違いない。

shuji nishi-1233185西修司
サーフィンのセンスは抜群。綺麗な波乗りというべきか。だからこそ、もっとパンチ力が欲しいかな。

ryota matsushita-1233025 ryota matsushita-1233161松下諒大
もともと右肩を痛めていた諒大。試合中に脱臼。終了3分前に上がってきた。そのまま病院直行。この怪我でJPSAの千葉、仙台はキャンセルとのこと。お大事にです。

児玉涼
昨晩、板とウェットを盗まれる。佐藤魁も板を4本。試合は続きます。早く戻ることを祈ります。https://www.facebook.com/ryo.kodama.12

julie-080382 julie-1255067西元ジュリ
昨年の新島以来の優勝。ハワイを拠点にしていることもあり、大きい波が好きと公言。デカいながらも難しい波をアグレッシブに攻めての優勝。おめでとう!カッコ良かったよ。

ren hashimoto-1255113橋本恋
引きの時に試合が進行。潮止まり。それでも水の量も多いこともあり、ブレイクが安定しない。セミは相手選手との戦いというより、海とのバトル。波のチョイスで今大会は栄冠を譲った。

minami nonaka-1244507野中美波
攻めてたと思う。ただ、ジュリに比べて波のチョイスがミドルだったか。張る波はそれしかないから、間違いないけど。でも、攻め方のパターンが決まっていたように思う。バリエーションが増えれば、絶対勝てるよ。

miho ihara-1244610庵原美穂
今回セミファイナルまで勝ちあがった庵原美穂だったが、波とのリズムが合わず、スコアリング・ウェイブを見つけられずに大差で敗退。

kaiki yamanaka-1233480山中海輝
今回クオーターファイナルまで勝ち上がった山中海輝だったが、安井拓海に敗れて、5位でフィニッシュ。

daiki tanaka-1244215 kanto-sho daiki tanaka-080521海外遠征が続いていた田中大貴が久しぶりにJPSAに参戦。世界で吸収したサーフィンを披露して見事クオーターファイナルまで勝ち上がり敢闘賞となった

chusenkai-araipe-080586抽選会
大会終了後、恒例のお楽しみ抽選会。アライッペも盛り上げる。

emily minami mana & uchiyama-1255182ジュリの応援団
エミリー、美波、愛。その後ろにJPSAオフィシャルカメラマンの内山くん。ボケてますけど(笑)。

julie ren-080185橋本恋と西元ジュリ試合が終われば、称え合う。
takumi nakamura-1233792仲村拓久未
ソリッドなターンでバーティカルに攻めるも
今回はラウンド6で惜しくも敗退となった仲村拓久未。しかしISUで毎年恒例となっているエクスプレッションセッションでは、エアマニューバーでベストパフォーマーとなった。

session-1-080299エクスプレッションセッション1。加藤嵐、善家尚史、西修司、田中樹、松岡慧斗、高橋健人、小嶋海生、飛田剛、大森海夏人、渡辺寛、松本コア、塚本勇太
session-2-080314エクスプレッションセッション2。仲村拓久未、田中英義、大澤伸幸、安井拓海、高梨直人、佐藤魁、川畑友吾、山中海輝、石崎孝行、岩渕勇太、河谷佐助、松本カイ

JPSAショートボード第5戦「第22回I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯 」

mens-080464男子
優勝:加藤嵐
2位:安室丈
3位:安井拓海、西修司

womens-080404女子
優勝:西元ジュリ
2位:橋本恋
3位:野中美波、庵原美穂

敢闘賞
男子:田中大貴
女子:宮坂莉乙子

expression session-080534エクスプレッションセッション
ベストパフォーマー:仲村拓久未
グッドパフォーマー:安井拓海