ガイゼルマン完全復活!千葉でキャリア最大の勝利を掴む【ICHINOMIYA CHIBA OPEN】
一宮、千葉、日本(2016年5月29日、日曜日):千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(志田下ポイント)で23日から開催されていた、WSL-QS6000【ICHINOMIYA CHIBA OPEN】がファイナルデイを迎えた。
昨日のラウンド6で仲村拓久未と稲葉玲王が破れ、メンズに日本人サーファーの姿が無い残念なファイナルデイとなったが、8年ぶりに日本に戻って来たビッグイベントを心待ちにちていた日本のサーフィンファンが日曜日の志田ポイントに集まり、ビーチを埋め尽くした。
フロリダのエヴァン・ガイゼルマンが優勝!8年ぶりの千葉のビッグイベントでキャリア最大の勝利を掴む。
昨日からクリーンなコンディションが続くも、1~2フィートと生憎のスモール・コンディションとなったファイナルデイ。
ファイナルは、昨年の12月にハワイのパイプラインでのワイプアウトで大怪我を負い、そこから復活を遂げたエヴァン・ガイゼルマン(USA)と、カレント・クオリファイング・シリーズ(QS)ランキング・リーダーのレオナルド・フィオラバンティ(ITA)という、今回のイベントを通して、非常に際立ったサーフィンを見せていた二人の戦いとなった。
10分間、両者とも波に乗らずにリスタートを強いられたファイナル。先制攻撃を仕掛けたガイゼルマンは、ライトブレイクで7.00をスコア。それに対しフィオラバンティは、巨大なエア・リバースでエクセレントの8.50をスコア。ファーストポジションを奪った。
逆転されたガイゼルマンは、ライトハンダーをキャッチ。4つのマッシヴなバックハンド・スナップで9.17をスコア。大逆転でキャリア最大の勝利を掴んだ。
「最後の2分は本当に多くの感情が自分の頭の中を駆け巡っていました。」と、ガイゼルマンが言った。
「パイプラインでの怪我(2015年の12月)のあと、こうやってサーフィンが出来て本当にラッキーです。そして、この日本で自分のキャリア最大の勝利を手に入れることが出来たなんて信じられないです。6000ポイントを獲得出来たことは自分にとって本当に大きいことです。この優勝で勢いに乗って行きたいですね。」
ガイゼルマンは今回の優勝でQSランキングで52位から3位にジャンプアップした。
「レオは強敵なので、厳しいファイナルになることは想像していました。最終的には自分の方が良い波を掴みましたが、彼はクローズアウトでエアをメイクして8.5をスコアするなど、かなり強烈でしたね。
この結果は、彼にとっては辛いものかもしれないけど、クオリファイまで半分は来ている感じですからね。パイプラインで僕とレオにどんなことが起きたのかを考えてみると、この日本で二人が元気でサーフィン出来ることって、物凄いことなんだと思いますよ。」
※レオも2015年のパイプラインの試合中にワイプアウトして大怪我を負っている。https://www.youtube.com/watch?v=zONYG5AKR3U
レオナルド・フィオラバンティが今シーズン3度目のファイナル進出
レオナルド・フィオラバンティにとって、 今シーズン3度目のQS6,000ファイナル進出で、3度目の第2位である。今回も勝利を逃した辛さはあるものの、彼はレイティング・リードを更に広げ、来年度のWSLチャンピオンシップ・ツアー(CT)クオリファイの可能性は高まっている。
「3回連続は、かなり厳しいですね。」と、フィオラバンティが言った。
「クオリファイング・ポイントを見れば最高ですが、優勝がしたいですよね。今日の波は厳しかったです。本当に良い波は1本しか無くて、それを彼が掴んだ。でも、自分にとって最高なシーズンにおいて結果を再び残せたことを嬉しく思います。」
カリフォルニアでの修行の成果。野呂玲花が今シーズンのWSLジャパンツアー初優勝。
また、ウイメンズQS1,000イベントのファイナルも本日行われ、No.1シード選手の野呂玲花が、ライト、レフトと波を巧みに使い、14.76のヒート・トータルを記録して、優勝した。
この勝利は、6月にメキシコで開催されるQS6,000のロス・カボス・オープンへ出場予定の野呂玲花に大きな自信を与えることだろう。
「ハッピーです。何て言ったら良いか分かりません。」と、野呂が言った。
「今はカリフォルニアに住んでいるんですが、日本に帰って来れて、そして優勝出来て本当に嬉しいです。みんな良いサーフィンしていたので、分かっていましたけど厳しいファイナルでした。でもこの優勝は、次ぎのロス・カボス・イベントへの自信を与えてくれたと思います。」
また野呂は自身のホームページで、「カリフォルニアに拠点をうつして、新しいことばっかりで、苦しかったこともあったけど、向こうの生活も慣れて、サーフィン、トレーニングの日々の成果が少し出たかなと思います。家族のみんな、スポンサー様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございます!」とコメントした。
波のクオリティなど全ての面でポテンシャルの高さを実証した千葉エリア
素晴しい波が続き、大成功で幕を閉じた今大会。多くのギャラリーが8年ぶりのビッグイベントに来日したトップサーファー達のパフォーマンスに魅了された。
2020年の東京五輪の追加種目候補になっているサーフィンの会場誘致を目指す一宮町が、全面バックアップで実現した今大会は、そのポテンシャルの高さを実証。
また2006年マリブで行われたCTイベント以来10年ぶりとなる千葉でのビッグイベントは、若いサーファー達に夢と希望を与える素晴しいイベントであり、その必要性を改めて実感する大会となった。この素晴しいイベント開催にあたり、尽力された関係者の方々に感謝したい。
14才の松田詩野はバックハンドでエクセレントの9.33をスコア。ファイナルのベストスコアを叩き出すもバックアップを見つけられず第2位。しかしこの結果は大健闘。
WSL QS6000「ICHINOMIYA CHIBA OPEN powered by GoPro」
優勝:Evan Geiselman (USA)
2位:Leonardo Fioravanti (ITA)
3位:Tanner Gudauskas (USA), Billy Stairmand (NZL)
WSL QS1000「ICHINOMIYA CHIBA OPEN powered by GoPro」
優勝:野呂玲花
2位:松田詩野
3位:須田那月
4位:橋本恋
エキシビジョン優勝:Victor Bernardo (BRA)
大塚商会の「10ポイント賞(50万円)」は出なかったので、Exhibitionに賞金20万円を贈呈。残りの30万は寄付とのこと。
新しく一宮町長に就任された馬淵町長が得意の英語でスピーチ。また今大会を行うにあたり、尽力した一宮市役所を代表して山口様、中村様に感謝を込めて盾が贈呈された。
須田那月。昨日の練習後、腹痛で体調を壊すものの、ヒートには元気に出場。最後まで攻め続け、逆転勝利を賭けライディングするもののあと僅か及ばず。
ビリー・ステアメンドはガイゼルマンにセミファイナルで破れて3位。
チャネルアイランズのブースでは世界のトップサーファー達のサイン会が行われた。
大会本部横に設置されたリップカールのブースでは話題のGPSウオッチやウエットスーツを展示
セミファイナルでレオに敗れて、第3位となったタナー・グダスカス。
好調だったトーマス・ウッズはクオーターファイナルで惜しくも敗退。
【ICHINOMIYA CHIBA OPEN powered by GoPro 】
QS Men’s 6000 QS Women’s 1000
日程:2016年5月23日(月)~30日(月)
場所:千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(通称:志田ポイント)
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