仲村拓久未、稲葉玲王は9位。ベスト8が決定。WSL-QS6000【ICHINOMIYA CHIBA OPEN】 


カレントQSランキング・リーダー・レオナルド・フィオラバンティ(ITA)

 

一宮、千葉、日本(2016年5月28日土曜日):千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(志田下ポイント)で開催中のWSL-QS6000【ICHINOMIYA CHIBA OPEN】は大会5日目。

 

WSL/Bennett.

 

本日は朝からスーパークリーンなコンディションとなり、2~3フィートのビーチ・ブレイク・ピーク。潮の時間帯でサイズもまちまちであったが、一日を通して充分なサイズの波がブレイクし、世界のトップサーファー達がハイパフォーマンを見せる最高の舞台がセッティングされた。

 

大会は男子の3人ヒートのラウンド5からスタート。そのまま続けてマンオンマンのラウンド6も行い、明日のファイナルデイを前にクオーターファイナルを戦うベスト8が決定した。

 


 

ファイナルデイを前に、日本最後の砦となった仲村拓久未と稲葉玲王。彼らを応援しようとビーの防波堤は延々と続くギャラリーの列が出来上がった。

 

仲村拓久未は、ラウンド5のヒート5でトム・ウィッタカー(AUS)マテイア・ヒクリー(PYF)と対戦。稲葉玲王は、ヒート8でタナー・ヘンドリクソン(HAW)ディオン・アトキンソン(AUS)と対戦した。

仲村拓久未はエアリバースをメイク

仲村拓久未のヒートは、ヒクリーがバックハンドで7.67、ウィッタカーはフォアハンドで7.00、仲村はフォアハンドエアリバースで応戦して6.8をスコア。3名が高得点でスタートを切った。

マテイア・ヒクリー(PYF)

そして、ヒクリーが再びシャープなバックハンドでヒートスコアを13.17としてヒートをリード。仲村は2位で前半を折り返し、バックアップを探し続ける。追い込まれた仲村だったが、クリーンなライトハンダーをゲット。

 

2つのビッグマニューバーで7.03をマークして2位へ浮上。最後は優先権をもった仲村が3位のウィッタカーをマーク。そのまま2位でラウンド6へ勝ち進んだ。

地元応援団が大声援を送る稲葉玲王が、ヒート8でタナー・ヘンドリクソン(HAW)ディオン・アトキンソン(AUS)と対戦。


タナー・ヘンドリクソン

そのヒートは昨日の夕方のヒートでエクセレントを連発したタナー・ヘンドリクソンが立て続けにフォアハンドのエアリバースをメイクし、そのヒートを完全にコントロール。

稲葉玲王

 

それに対し稲葉玲王は、セカンドウェイブで、バックハンドのクリティカルなリエントリーを披露。7.83をスコア。更に3本目で7.13をスコアして、トップに躍り出る。

 

ヒート終盤は優先権を上手く使い、相手をマークする余裕も見せ、完全にリズムを掴んだ稲葉が完勝して、ラウンド6進出を決めた。

 

仲村拓久未

 

ラウンド6からはマンオンマン。仲村拓久未は、フロリダのエヴァン・ガイゼルマンと対戦。そのヒートは、仲村がフォアハンドのエアリバースをメイクし5.50をスコアしてスタート。

 

完全なエアゲームを演じたガイゼルマン

 

それで火がついたのか、ガイゼルマンは乗る波、全てでビッグなエアリバースをメイク。7ポイント台を次々にスコアして、完全なエアゲームに持ち込んだ。


仲村拓久未

仲村はセットのライトブレイクで得意のカーヴィングをコンビネーション。7.23をスコアするも、ガイゼルマンは後半に入り、8.17、9.23のエクセレントにベスト2を塗り替え、圧倒的なサーフィンで仲村を押さえ込んで、コンビネーションで圧勝。仲村拓久未は今大会9位でフィニッシュ。1550ポイントと賞金2,500ドルを獲得した。

今回はこの波を知り尽くした田中樹がレオのコーチとしてサポート

 

ラストサムライとなった稲葉玲王は、本日の最終ヒートで、ニュージーランドのビリー・ステアメンドと対戦。それまでのヒートが嘘のように、波数が減り、スローな展開となった。


稲葉玲王

 

両者とも決定的なスコアを掴めないまま、僅差で後半戦へ。稲葉は今回キレていたバックハンドの3つのリエントリーをメイクして、5.50をスコアして、ファーストポジションを奪い取る。


ビリー・ステアメンド

 

残り時間5分を切り、稲葉がトップをキープ。そして、このヒートのベストウェイブが入り、その波を優先権を持っていた稲葉がライト方向へ。ステアメンドがレフト方向へバックハンドでチャージ。ステアメンドが4.60をスコアして逆転に成功。

 

稲葉も4.73をスコアして再びトップを奪い取る。しかし、優先権はステアメンド。刻一刻と残り時間が減って行くなか、ニード5.63のステアメンドが波に乗ったが、不発に終わり、優先権は稲葉へ再び移る。

 

しかし残り時間1分を切った波の取り合いで、波を取り逃した稲葉の優先権がステアメンドへ。

 

そして、終了ホーン寸前、セットが入りステアメンドが波を掴む。バックハンドで2つのターンをメイク。ステアメンドはガッツポーズで海から上がって来た。

 

最後のスコアがコールされて愕然とする稲葉玲王の応援団

 

そして、このヒート終了間際のライディングで5.80をスコアしたステアメンドが大逆転。稲葉玲王は痛恨のプライオリティミスで目前の勝利を逃した。

 

敗退が決まっても子供たちに神対応を見せる稲葉玲王

 

 

稲葉玲王にとっては、勝てていた試合だけに非常に残念だったが、この経験を次ぎに活かし、更なるステップアップへ繋げるしかない。稲葉も今大会9位でフィニッシュ。1550ポイントと賞金2,500ドルを獲得した。

 

アンディを彷彿とさせるイーサンのライディング

 

今日の最もエキサイティングなヒートとなったのは、オーストラレーシアJQSチャンピオンのイーサン・ユーイング(AUS)がカレント・クオリファイング・シリーズ(QS)ランキング・リーダーのレオナルド・フィオラバンティ(ITA)と対戦。

 

巨大なローテーション・エア・リバースでエクセレントな9.27をスコアして、圧倒的な強さを見せたレオナルドが勝ち上がった。

 

5月29日はいよいよファイナルデイを予定。ファーストコールは午前8時。

 

メンズ、クオーターファイナル
ヒート1
サンチァゴ・ムニーツARG 対 レオナルド・フィオラバンティITA
ヒート2
タナー・グダスカスUSA 対 ラムジィ・ボウカムMAR
ヒート3
ビクター・ベルナルドBRA 対 エヴァン・ガイゼルマンUSA
ヒート4
トーマス・ウッズAUS 対 ビリー・ステアメンドNZL

 

ウイメンズ・ファイナルは

野呂玲花、松田詩野、橋本恋、須田那月

 


5月19日(木)から30日(月)までのコンテスト開催期間中に無料バスを運行。詳しくはこちらをご確認下さい。

 

ビクター・ベルナルドはQF進出
タナー・グダスカスもQF進出。
イケメン!エヴァン・ガイゼルマンもQFへ勝ち上がる
敗退となったタクミのヒート後、言葉を交わす大原洋人と仲村拓久未
コメンテイターも務めた大原洋人、MCの間屋口香
本日は試合終了後にコンテスト会場のブースで多くのイベントが行われた。
BEWETブースにおいて、Oakley × Reef × BeWET の合同のサイン会が開催
ムラサキブースではマフラータオルをプレゼント
お着替えマットに各選手がサイン。長蛇の列が出来た。
ハーレーブースでは自分のTシャツに応援ライダーのグラフィックがプリント可能
GOPROブースではGOPROのカメラが当たる抽選会も行われた。

 

【ICHINOMIYA CHIBA OPEN powered by GoPro 】
QS Men’s 6000 QS Women’s 1000
日程:2016年5月23日(月)~30日(月)
場所:千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(通称:志田ポイント)

 

 

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オフィシャルサイト:

http://www.worldsurfleague.jp/
http://www.worldsurfleague.com/events/2016/mqs/1441/ichinomiya-chiba-open