「BILLABONG PRO SHIKOKU supported by PLAYER RESORT」ウイメンズQSで橋本恋が優勝。

JPSA+WSLジャパン「BILLABONG PRO SHIKOKU」ウイメンズQSで橋本恋が優勝。 


優勝した辻裕次郎と橋本恋

 

 

生見海岸、高知県安芸郡東洋町(2015年6月7日、日曜日)史上初のJPSAとWSLジャパンの共同開催となる「BILLABONG PRO SHIKOKU supported by PLAYER RESORT」は大会最終日。

 

本日は、昨日のメンズのファイナルデイの興奮冷めやらぬまま、朝8:30にファーストコール。ウイメンズのセミファイナルからファイナルまでが行われた。

 

会場の天候は曇り。晴れ間もあり風は微風。波のサイズはヒザとサイズダウンしたものの、日本のトップ女性サーファーたちがパフォーマンスを見せるには充分な舞台が提供された。


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Final Day Highlights – BILLABONG PRO SHIKOKU supported by PLAYER RESORT

 

海外での経験値も上げる庵原美穂

 

 

ウイメンズSFヒート1では3XJPSAグランドチャンピオンの庵原美穂と宮坂莉乙子の戦い。オープニングは両者が1本の波を左右に分かれてライディング。その後うねりが入らずにスローな展開となる。セカンドウェイブで宮坂が3つのコンビネーションターンを見せて4.50をスコア。ヒートをリードする。


 

3位となった宮坂莉乙子

 

残り時間10分を切り、ようやくセカンドウェイブを掴んだ庵原美穂が4.50をスコアして逆転。更に残り時間5分を切って、フォアハンドの6.50をスコアした庵原美穂が、ファイナル行きの切符を手ににれた。

 

将来が楽しみな川合美乃里


ウイメンズSFヒート2では橋本恋と川合美乃里が対決。オープニングライドで橋本恋が7.50をスコア。素晴しいアドバンテージをとる。更にセカンドウェイブで5.00をスコアした橋本恋がトップのポジションをとる。川合美乃里も7.10にバックアップ4.00と追いかける。

 


同じ四国でサーフィンの腕を磨いた橋本恋と川合美乃里

 

しかし、橋本は再びセットの波を掴み、コンビネーションでまとめてエクセレントの8.50をスコア。川合も後半に7.90にバックアップ6.60を揃え、追撃するるも僅かに逆転できず。先手必勝の橋本恋がファイナル進出を決めた。

 

ファイナルはチャンプ庵原とれんちゃん

 

 

ファイナルは庵原美穂と橋本恋が顔を合わせた。両者とも軽快に波を掴み、スコアを重ねていく互角の戦い。僅かにリードをとった橋本恋は、ヒート中盤にライトブレイクで7.50をスコア。バックアップを5.00として、庵原美穂はニード9.0という極めて厳しいシチュエーションに追い込まれた。

 

橋本恋の勢いは誰にも止められなかった。

 

前半来ていた波が来なくなり、そのまま状況は変わらない。残り時間10分を切り、バックアップを6.00に上げ、リードを広げた橋本が、そのまま逃げ切り、優勝した。

 

橋本恋

 

 

現在、オーストラリア留学中の橋本恋。優勝を決めたこの日が17歳の誕生日。川合美乃里と同じ、ここ生見がホームポイント。特に上手くなったのは、スープへのアプローチ。抜けるだけでなく、しっかりターンでリエントリーも決められるようになった。さらに加えてフロー。止まらない演技。まだ荒削りだが、小さい波でこれができる女子は日本では少ない。


 

橋本恋

 

 

ご存知の通り、いま世界のウイメンズ・サーフィンのレベルは非常に高くなっている。しかし、日本でWSLのポイントを稼げる試合は開催できていないのが現状。そのため世界に目を向けた日本の選手は、海外の試合を回るしかない。

 

サーフィン大国のアメリカ、オーストラリア以外でも、世界のサーフシーンで注目を集めるブラジルや、ヨーロッパでは高いポイントを稼げるクオリファシリーズが自国で多く行われている。

 

JPSAとWSLジャパンによる価値ある一戦となったビラボンプロ

 

 

ウイメンズにおいては、日本開催のQSイベントは皆無で、今回のウイメンズの試合は、そういう意味ではメンズよりも価値ある画期的なものとなった。

 

今回の WSLジャパンとJPSAの共催イベントでは、そんな世界を目指すサーファーが心待ちにしていたものだ。選手も国内中心に加え、海外をメインにしている選手も参加したことで、今のオールジャパンの実力を見られたことも良かった。


イベントとしても盛り上がり、ギャラリーという立場からも非常に楽しいものだったという声も多く届き、大成功で幕を閉じた。

 

メンズではWSLジャパンのリージョナル・チャンピオンが、世界で行われるハイグレードな試合へのシード権が獲得できることになった以上、この形が世界的に見た日本のとるべき姿なのだろう。


日本も少しづつ若い選手が育っている、その若い力を世界で華開かせるためには、この交通整理が急務なのかもしれない。来シーズンに向け、更なる構造改革が望まれるのではないだろうか。


そして、最後にこの大会が開催できたのは、GSM社、プレイヤーリゾート社、マニューバーライン社のメインスポンサーに加え、多くの協賛社が賛同してくれたということに御礼申し上げたい。また、これに尽力した植田さんをはじめ、千葉さん、武知さんなどスタッフ、協会関係者全員にも御礼を述べたい。ありがとうございました!



 

撮影、取材:山本貞彦

オフィシャルサイト:http://www.worldsurfleague.jp/

http://www.worldsurfleague.jp/2015/billagongpro/live-jp.php

 

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Mens優勝:辻裕次郎
2位:仲村拓久未
3位;大原洋人、Jackson Baker (AUS)

Womens優勝:橋本恋
2位:庵原美穂
3位:宮坂莉乙子、川合美乃里

The Best Riding (日本交通株式会社様より) Mens:辻裕次郎 10万円 Womens:橋本恋  5万円

GoPro HERO OF THE DAY:安室丈 3万円+GoPro

EXPRESSION SESSIONも盛大に行われた
世界を目指す日本のサーフィン界が力を合わせた。
17才となった橋本恋。若い力のための構造改革が望まれている
WSLジャパンの初戦を制した辻裕次郎。リージョナルチャンピオンとなれば再び世界が近くなる。