JPSAショートボード第6戦(最終戦) 「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」

【Surfing for all がんばろう日本!】 
JPSA 震災復興支援チャリティーツアー2011
 

SAショートボード第6戦(最終戦)
「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」

期日/11月10日(木)~14日(月)※10日(木)プロトライアル
会場/バリ島 クラマス 特別協賛/株式会社 マックス・エー、ガルーダ・インドネシア航空
主催/JPSA 協力/トラベルシーン、バリサーフィンアソシエーション(BSA)


最終戦の優勝は中村昭太と大村奈央。グランドチャンピオンは
田中英義、庵原美穂が獲得

ALL photos by :s.yamamoto

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JPSA 震災復興支援チャリティーツアー2011ショートボード第6戦(最終戦)「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」が終了。男子は中村昭太。女子は大村奈央が圧倒的なサーフィンで優勝した。今日の天気は晴れ。波は腰腹セットで胸。風も弱く、最終日に相応しい絶好のコンディションで、午前7:20に男子のクオーターファイナルからスタート。男女ファイナル終了後には、昨日に引き続きJPSAショートボード歴代チャンピオン戦「LEGENDARY OF SURFING」のファイナルも開催、最後はバリと日本の親善試合が行われ、今シーズンのJPSAが幕を閉じた。

 

男子クオーターファイナル


グランドチャンピオン争いが最終局面を迎えたファイナルデイ。頂を目指すものは、ファイナルを前に負ける事は許されなかった。男子クオーターファイナルH1は、後半にヴァーティカルなバックハンド・リエントリーで8,90をスコアした高梨直人 、フォアハンドでオフザトップとカーヴィングターンのコンビネーションで6.35をスコアした小野嘉夫 がラウンドアップ。QF-H2では、カーヴィングとヴァーティカルなリエントリーのコンビネーションで7.00と、エクセレントな9.00をスコアした絶好調の田中英義、ファーストアプローチでフィンスローなリエントリーを見せて8.50をスコアしたリスキーな技を連発する中村昭太がラウンドアップ。

極端に波数の少ないQF-H3では、キレのあるバックハンドでヒートトタール8.60をスコアした高橋健人、スムースなカーヴィングターンでヒートトタール7.50をスコアした善家尚史がのふたりがヒートを終始リードしたが、終了間際まで全く波に乗っていなかった深川達哉と田中樹が、立て続けにハイスコアを決めて大逆転でセミファイナル進出。

その前のヒートとは対照的に波数のあるQF-H4は、ダレン・ターナー、ペペン・ヘンドリック、ニック・ミタ、飛田剛が、常にトップの入れ替わるクロスヒートを演じ、ヒートスコア12.00を集めたダレン・ターナーと、11.85を集めたペペン・ヘンドリックがセミファイナルへ勝ち上がった。

女子セミファイナルで谷口が破れ、庵原のグラチャンが決定


女子セミファイナルのH1では、世界に標準をあわせる大村奈央が、ビッグセットで深いボトムターンからのリエントリーとカットバックのコンビネーションで8.00をスコア。圧倒的なサーフィンを披露。ランキングトップの庵原美穂は、プレッシャーからか良いスコアが出せなかったが、なんとか2位でラウンドアップを果たした。

ヒート2には庵原をランキング2位で追いかけるタイトルレースのライバルである谷口絵里菜が登場。谷口は、スタートからスープへのビッグアプローチでポイントを重ね、前半をリード。しかし後半に入り、水野亜彩子がバックハンドのオフザトップの素晴しいパフォーマンスでヒートトタール10.25をスコアし大逆転。田原啓江も後半追い上げて2位に浮上。3位に転落した谷口が勝ち上がるためには4.20が必要だったが、そのままタイムアップ。この時点で庵原のグラチャンが決定した。

男子セミファイナルで高梨が破れ、田中英義のグラチャンが決定


セミファイナルのヒート1は、高梨直人、田中樹、田中英義、ペペン・ヘンドリックというグラチャン争いに絡む3名が顔を揃えた。スタートから鋭いバックハンドのリエントリーの4マニューバーを入れ、6.25をスコアする高梨直人。田中樹もクローズアウトセクションをビッグ・フローターで抜け、カットバックへと繋ぎ5.25をスコア。このクラマスを知り尽くしたペペンも6.85をスコア。4名のヒートアップした凄まじいバトルがスタートから繰り広げられた。

じっくり波を待った田中英義は、深いボトムターンからの物凄いカーヴィングターンで8.00をスコア。高梨直人もバックハンドのチューブをメイクして応戦。田中樹は高さのあるエアリアルをメイクして8.50をスコア。さらに田中英義は安定感のあるサーフィンで8.50をスコア。僅か2本でトップをキープした。ダントツの田中英義の1位は、ほぼ確実だった。

そしてペペン、高梨直人、田中樹の激しい2位争いが始まった。残り時間2分を切って田中樹が6.65をスコアして大逆転で2位へ。6ポイントのアベレージスコアを連打し最後まで諦めずにチャージし続けた高梨だったが惜しくもここで敗退。高梨直人がクオーターで破れたため、田中英義のグランドチャンピオンが決定した。

ヒート2では、スタートから深いボトムターンから鋭いリエントリーを繰り返す中村昭太が、6.75、7.40をスコアして、圧倒的なキレたサーフィンを見せてヒートをリード。一方、パワフルなサーフィンを見せるダレン・ターナーもスタートから7.50をマーク。バックアップも6.50をスコアして2位につける。終盤に入り中村昭太がエアリアルを決め、駄目押しとなる7.55をスコアして、ファイナル進出を決めた。

 

女子のファイナルは大村奈央の独り舞台


女子のファイナルは、水野亜彩子、田原啓江、大村奈央に、既にグラチャンが決定していた庵原美穂というメンバーが顔を揃えた。大村がスタートからリエントリーとカーヴィングのコンビネーションで8.50をスコア。田原啓江も7.25、庵原美穂も6.25というエクセンレントが続出するファイナルとなった。

しかし大村奈央は、波のフェイスを十分に使った演技でダントツのリード。トータルスコア14.75という圧倒的なスコアで前半を折り返す。後半に入り更に8.60をスコアする大村は、他の選手とのレベルの違いを見せつけて、以下の選手をコンビネーションに追い込んだ。田原、庵原、水野も後半追い上げて、その差を縮めるも、大村は最後の波で駄目押しの8.85というファイナル3本目のエクセレント・スコアをマーク。トータルスコア17.45で圧勝した。

エア合戦となった男子ファイナル


男子ファイナルは、田中英義、田中樹、中村昭太、ダレン・ターナーというメンツ。中村昭太はオープニングライドから、深い位置からクリティカルセクションを攻め、フィンスローのリエントリーで8.85ポイントをスコアする。それに対する田中樹は、7.00をスコアして応戦。田中英義は、特大セットでハイスピードなカーヴィング・マニューバーで8.75をスコア。ヒートスコア13.25でトップに踊り出る。直後に中村昭太が高さのあるエアリバースを決め8.00をスコアすると再びトップの座を奪い返す。

前半は、田中樹、ダレン・ターナーは波とのリズムが合わずスコアが伸びない。しかしヒート中盤、エア系のリスクの高い技でチャージを繰り返す田中樹が、ファーストアプローチで高さのあるエアリアルをメイクして6.00をスコアして追い上げる。残り時間5分を切り、田中英義は高いエアリバースにチャージするも惜しくもインコンプリート。そのままタイムアップとなり、エア合戦となったファイナルを競り勝ち、中村昭太が見事、今季2勝目となる勝利で、有終の美を飾った。

男子結果 1位 中村昭太、2位 田中英義、3位 田中樹、4位 ダレン・ターナー。

女子結果 1位 大村奈央、2位 庵原美穂、3位 田原啓江、4位 水野亜彩子

2011JPSA男子 グランドチャンピオン: 田中英義

2011JPSA女子 グランドチャンピオン :庵原美穂

2011JPSA男子 ルーキーオブザイヤー :川畑太志

2011JPSA女子 ルーキーオブザイヤー :武知実波。 (今大会は不参加)

「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」は11月7日(月)~10日(木)のロングボードの試合のあと、11月10日(木)~14日(月)でショートボードが開催される。JPSAもいよいよ大詰め。泣いても笑っても今回のバリ島で、今シーズンの4名のグランドチャンピオンが決定する。

また今回のガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ開催期間中、特別戦としてJPSAショートボード歴代チャンピオン戦「LEGENDARY OF SURFING」が開催される。これには、川井幹雄、善家誠、添田博道、久我孝男、糟谷修自、関野聡、沼尻和則、河野正和といった日本のチャンピオンに加え、バリからカトゥ・メンダ 、ワヤン・ピッチャといったレジェンドが参加する。このヒートは、2回戦方式にてヒートを行い、各回戦のベスト2ウェイブ、トータルベスト4ウェイブのスコアにより順位を決定。総合順位上位2名は日本・バリ親善試合への出場権を得ることが出来る。これも非常に楽しみな戦いとなりそうだ。

また今回、ロング、ショートともエントリーが若干少ない中、男子ショートでは、大澤伸幸、加藤嵐、大橋海人といった選手が海外からの試合からバリへ直行。また女子ショートでは、数日前までブラジルにいた大村奈央が、庵原美穂の3連勝を食い止めるべく出場する。逆にロングでは秋本祥平、東川泰明の2名がスペインで開催されるASP=WLT参戦のため欠場。

注目の最終戦。サーフメディアは現地から最新情報をお伝えする予定です。

 

 

JPSA2011男子/最終戦で可能な獲得ポイント

バリ島(アジャストP) 優勝
2000
2位
1720
3位
1460
4位
1340
5位
1220
7位
1110
暫定順位 アジャスト
後の順位
田中英義(6120) 8120 7840 7580 7460 7340 7340
高梨直人(6170) 8170 7890 7630 7510 7390 7280
田中樹(5400) 7400 7120 6860 6710 6620 6510
椎葉順(5300) 7300 7020 6760 6640 6520 6410
中村昭太(5110) 7110 6830 6570 6450 6330 6220

 

 

JPSA2011女子ランキング
第1戦
伊豆
第2戦
新島
第3戦
大洗
第4戦
千葉
第5戦
鉾田
第6戦
バリ
新島後の計算式 暫定順位
(新島後)
アジャスト
庵原美穂 1220(L) 2000 1460 1720 2000 ? 6400+2000=8400-1220=7180 1
谷口絵里菜 1460 1460 1110(L) 2000 1720 ? 6290+1460=7750-1110=6640 2 2

※ 全6戦中、上位5戦のポイント合計で年間ランキングを決定。
ただし、同順位の場合は全6戦のポイント合計で決定。更に、同順位の場合は最高ポイントで決定。