GO PRO JUNIOR GAMESでコナー・オレアリーが優勝。仲村、大原、新井、高橋がWJC内定

GO PRO JUNIOR GAMESでコナー・オレアリーが優勝。仲村、大原、新井、高橋がWJC内定 


男子ジュニアのファイナリスト
YouTube Preview Image

 

 

千葉県長生郡一宮町(2013年 8月4日、日曜日)2013年ASPジャパンツアーの第6戦となるジュニアイベント「Go Pro JUNIOR GAMES」は、千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(志田下ポイント)で大会最終日を迎えた。今日の千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(志田下ポイント)の天 候は晴れ、南南西の風でサイズは3フィートのコンディション。男子ジュニアのラウンドオブ16からスタートし、インサイドのハードなショアブレイクに手を焼く選手も多いなか、充分にサイズとパワーが残ったファイナルデイに相応しいアクションの連続でクライマックスを迎えた。

 

仲村拓久未

 

男子ジュニアのセミファイナル・ヒート1はクオーターでカオリ・カホクロア(HAW)を下した仲村拓久未と、タヒチのケオニ・ヤンを下した大原洋人が対戦。サイドオンショアでよれて、トリッキー・コンディションのなか、仲村はポジションを左に移し、バックハンドでハイスコアをゲット。大原洋人は正面でライトの波を狙い、フォアハンドのエアリバースで勝負。スタートからスコアを揃え、ヒートスコア12.50でリードするのは仲村拓久未。

 

ハードのチャージした大原洋人はセミファイナルで敗退。

 

しかし、ヒート後半に入り反撃を開始した大原洋人。ビッグなフォアハンドのフルローテーションをメイクして6.33をマーク。さらにプライオリティを持って波を選んだ大原が3つのマニューバーコンビネーションで7.20をスコアして大逆転。残り時間は4分。逆に追い込まれた仲村だったが、その逆境をパワーに変えた仲村が渾身のカーヴィングを見せて6.83 をスコア。再びファーストポジションを奪い返して、ファイナル進出を決めた。

 

新井洋人

 

セミファイナル2は、加藤嵐を破った新井洋人と、喜納海人を下したコナー・オレアリーの戦い。開始ホーンと同時にエアリアルで5.00をマークするコナー。セミ2もコナーが左のレフト狙い。新井が正面のライト狙い。このポジションが大きく勝敗を左右することとなった。再びレフトの波を掴んだコナーは、2つのビッグカーヴィングマニューバーで、9.17をスコア。新井洋人をコンビネーションに追い込んだ。それまでの勢いが感じられない新井洋人。反対に勢いを増すコナーは今度はバックハンドで高いスプレーを上げて7.77をスコア。ヒートスコアを16.94とし、完全なワンサイドゲームでコナー・オリアリーがファイナルのポジションを手に入れた。

 

ガールズのファイナル 


高橋みなと

ガールズのファイナルは、高橋みなと、宮坂桃子、黒川日菜子、宮坂莉乙子の4名が顔を揃えた。高橋はひとりで右のライト、宮坂桃子、黒川日菜子は左奧のサンドバー、宮坂莉乙子も左側にポジションをとりライディングを重ねて行く。目紛しくトップが入れ替わる中、ヒート中盤に黒川がバックハンドで3.33をスコアして、トップに躍り出る。その後、高橋が4.50でトップになるも、再びレフトの波にチャージする宮坂桃子が3.60をスコアしてトップを奪い返す。

 

女子の中でも攻めるサーフィンができる宮坂桃子。パワーとスピードはあったものの、攻めが単調すぎた。波が波でも見極めが大事。

 

ヒート後半に入り、宮坂莉乙子がレフトの波でフォアハンドの2マニューバーで5.83をスコア。更にバックアップを2.00をスコアするとトップへ躍り出る。しかし残り5分で高橋みなとが2つのカーヴィングのコンビネーションで5.17をスコアして逆転に成功。宮坂桃子はヒート終了間際に起死回生の渾身のバックハンドで4.23で2位に浮上するも、ラストウェイブで素晴しいコンビネーションを見せ、駄目押しの6.83をスコアした高橋みなとが他の追撃を振り切って優勝。WJC日本代表としてブラジル行きの切符を手に入れた。

 

カデットクラスのファイナル 


安井拓海

 

カデットクラスでは、安井拓海、西慶次郎、西優司、中塩裕貴というメンバーがファイナルまで勝ち上がった。このファイナルも右側のライトと、左奥のレフトの2カ所のサンドバーに分かれて行われた。カデットでも、このポイント選びで明暗が分かれた。ライトを選んだ安井拓海がエアリバースを決めるなどして、カデットとは思えない素晴しいマニューバーのコンビネーションで7.50、4.93をスコア。波のリズムを掴んでファイナルを完全にコントロールする。更にヒート終盤にはバックアップを6.33に塗り替えて、圧倒的なサーフィンで勝利を手に入れた。

 

 

仲村拓久未とコナー・オレアリーの対決。 


コナー

ファイナルは、仲村拓久未とコナー・オレアリーの対決。ファイナルは開始のホーンが鳴ると同時に激しいバトルが展開。オープニングライドでコナーは激しいバックハンドのリエントリーでエクセレントの8.50をマーク。それに対し、立て続けに入ったセットを使い、僅か5分の間で仲村拓久未はフォアハンドでエクセレントの8.23と8.00の2本揃えて、一気にヒートスコアを16.23として、ファイナルを完全にリードする。

 

仲村拓久未

 

大会最終日、ラウンドを増すごとに調子を上げて来た仲村拓久未は、ファイナルにピークを合わせて来たかのように、得意のカーヴィングターンを炸裂させてハイスコアを連打。対するコナーも後半に入り、掘れたセットのライトブレイクでリエントリーとフローターのコンビネーションで、7.17をスコアして追い上げる。

残り時間3分を切り、プライオリティを持ってセットを待ったコナーは、再びバックハンドで、アンダーザリップのビッグターンを決めて7.83をスコア。仲村拓久未を捕らえた。一転して窮地に追い込まれた仲村。セミファイナルでは、ここから底力を見せて、大逆転劇を演じたが、今回は、そのままタイムアップとなり、コナー・オレアリーが見事勝利を手に入れた。

 

 

 

ASP JAPAN 「Go Pro Junior Games」

Junior Men’s (U-20)
優勝 Connor O’Leary (AUS)
2位 仲村拓久未
3位 大原洋人、新井洋人
5位 Kaolipuuwai Kahokuloa (HAW)、Keoni yan (PYF)、加藤嵐、喜納海人 (USA)

Junior Women’s (U-20)
優勝 高橋みなと
2位 宮坂桃子
3位 宮坂莉乙子
4位 黒川日菜子

Cadet (U-16)
優勝 安井拓海
2位 中塩裕貴
3位 西慶次郎
4位 西優司

WJC日本代表選手は下記が内定。

Junior Men’s (U-20)    仲村拓久未、大原洋人、新井洋人
Junior Women’s (U-20) 高橋みなと

残りの男子2名、女子1名はASP ワールドランキング(~9/2までの結果。ベストリザルト3の計算)にて確定します。

 

イベント公式ページhttp://www.aspjapantourlive.com/2013/gopro/index-jp.php

 

撮影&キャプション:山本貞彦

 

加藤嵐は、クオーターで新井洋人に敗れた。
カデット3位 西慶次郎。ファイナルでは左奥のレフトを狙った。
ジュニアでの敗退をバネに、カデットではヒートを追うごとに弾けた安井拓海。ピークをファイナルに持ってくるところは、侮れない。
ファイナルでは圧倒的なサーフィンで優勝した安井拓海
カデットで初ファイナルの中塩裕貴は2位と健闘。
カデットクラスのファイナリスト
優勝おめでとう!コナーは元JPSAチャンピオンの柄沢明美の長男。面影があるね。
今シーズンは日本に長期滞在して、ジャパンツアーの締めを優勝で飾ったコナー。
長身を活かしたビッグマニューバーとエアリアルがコナーのサーフィン
最後の2分で大逆転したコナー。持ち前のテクニックだけでなく、試合の戦い方を知っている。優勝おめでとう!
今大会では唯一のパーフェクト10をスコアしたコナー。
海外での大会経験を積み、レベルアップ見せている黒川日菜子
調子が悪いなりに、朝夕練習して調整した新井洋人。実戦では波回りが良かったと謙遜するも、駆け引きができるようになった。イイね。
仲村拓久未とのクロスヒートとなったセミファイナルで破れた大原洋人
今回はカリフォルニアの6スターと重なり、エントリーが少なかったガールズのファイナリスト
クオーターでコナーに敗れた喜納海人。アグレッシブに波を攻め続けた
今回の来日で圧倒的な存在感をアピールしたカオリ・カホクロア(HAW)。今後が楽しみ。
クオーターでは同じチームの大原洋人に敗れたタヒチのケオニ・ヤン
シェイパーの赤羽氏の指示の元、作戦は完璧。波取りに参加せず、一人右へ移動。最後の年となるWJC代表権を自らの手で獲得した高橋みなと。おめでとう!
ファイナルでは余裕のサーフィンを見せた高橋みなと。
一度はファイナルをリードした宮坂莉乙子だったが惜しくも3位となった。
この大会で勝たないとWJC出れないという追い込まれた状態で試合に臨んだ仲村拓久未。スロースタートで危うい所もあったが、結果、日本人最高位の2位で代表権獲得。怖じけず攻めたところがイイね。