アイラ・ハパッツとデーン・ヘンリーが勝利し、オーストラリア勢による完全制覇。ワールドジュニア・チャンピオンシップ最終日

デーン・ヘンリーとアイラ・ハパッツ © WSL / Cait Miers

フィリピン・ラウニオン州サンファン、ウルビズトンドビーチ(2026年1月18日(日)) – 2025年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ワールドジュニア・チャンピオンシップ・フィリピンが終了。

18歳のアイラ・ハパッツ(AUS)と19歳のデーン・ヘンリー(AUS)が優勝し、ワールド・ジュニアの世界チャンピオンに輝いた。

期待されたスウェルは入らず、サイズアップのないまま大会期間の最終日を迎え、膝腰のトリッキーなコンディションの中での厳しいファイナルデイとなった。

 

 

WSLプロジュニアの頂点として、アイラ・ハパッツとデーン・ヘンリーが2025年WSLワールドジュニア・チャンピオンシップ・フィリピンのチャンピオンに輝いた。オーストラリア勢による完全制覇となった。


大会の注目選手だったハパッツは、2023年世界ジュニア王者シエラ・カーを残り時間僅かで、アンダープライオリティのシチュエーションで大逆転し、初のワールドジュニア・チャンピオンシップタイトルを獲得するという驚異的な快進撃を締めくくった。

 

ハパッツはイザベラ・ニコルズ、サリー・フィッツギボンズ、ジョエル・パーキンソンらオーストラリア出身の元世界ジュニア王者たちの名を連ねるリストに加わった。

 

 

続いてヘンリーはファイナルデーに快進撃を見せた。まずオーストラリアのレニックス・スミスをブザービーターで下し、好調のナダブ・アターをファイナルで破ってフィリピン大会におけるオーストラリア勢の完全制覇を勝ち取った。

 

ハパッツとヘンリーの両名は2026年チャレンジャー・シリーズへの出場権を獲得。2027年チャンピオンシップツアー出場を懸けた戦いでオーストラリア代表として戦うことになる。

 

アイラ・ハパッツ(AUS)© WSL / Cait Miers
アイラ・ハパッツ(AUS)© WSL / Cait Miers

 

 

大会の注目選手、アイラ・ハパッツが初の世界ジュニアタイトルを獲得

 

アイラ・ハパッツは、アンダープライオリティで残り時間が少なくなる中、元世界ジュニアチャンピオンのシエラ・カーに対し、5.00が必要とされる局面で5.50を叩き出す力強いレールサーフィンを披露した。

 

18歳のハパッツはこれで初のWSLワールドジュニア・チャンピオンシップ優勝を果たし、オーストラリアのWSLワールドジュニア王者というエリートリストに名を連ねるとともに、2026年チャレンジャー・シリーズへの出場権を獲得した。

 

「正直、信じられない。本当にすごいことですよ」とハパッツは語った。「カウントダウンが始まって、あと5秒というところで、波が来ないことに気づいたんです。その瞬間、涙がこぼれそうになりました。信じられなくて、一気に感情が押し寄せてきたんです。シエラ・カーは親友の一人ですから、彼女が本当に喜んでくれました。彼女とファイナルを共に戦えたことを心から嬉しく思います。確かに波はかなり厳しかったですが、二人とも何とか乗り切れたので、本当に最高でした。」

 

オーストラリアのレギュラーフッターであるカーとハパッツは、セミファイナルでグーフィーフットのヴァイヒティマハナ・インソ(HAW)とジャニール・ゴンザレス・エチェバリ(EUK)を接戦で破り、決勝に進出した。

決勝はハパッツが鍵となる攻防を制し、7.17をスコア。カーの6.50を上回った。それでも40分間のファイナルの大半でハパッツは追いかける事を強いられ、カーは着実にバックアップスコアを積み上げた。

残り5分を切ったところで、ハパッツはついに波を見つけ、今大会を通じて成功をもたらしてきたあのスリリングなクリティカルヒットを炸裂。5.50を獲得し、勝利を手にしたのだ。

 


「二人とも良いスコアで良いスタートを切れたのですが、その後はなかなか思うようにいかず、苦戦する展開となりました」とハパッツは続けた。「プライオリティを数回行使し、何か良いセクションが得られることを期待したのですが、思うようにいかず、少し動揺してしまいました。

しかし、終わってみなければ分からないものです。最後の波では、スタート直後に良いセクションを一つ掴むことができ、それが私のやる気を奮い立たせてくれました。何がきっかけだったのかは分かりませんが、とにかくスコアをゲットできました。信じられません。」

 

シエラ・カー(AUS)

 

シエラ・カー(AUS)の2位は特に印象的だった。18歳の彼女は病気のため約6ヶ月間競技から離れていた。ライム病と診断されたカーは回復に努めると同時に、自身の病状と向き合う方法を学んでいる。さらに今大会では別の病気と闘いながら出場。

それでもハイライト級のパフォーマンスで、同じく『Stab High』で活躍したスカイ・スーツ(HAW)、チャレンジャーシリーズ選手リード・ヴァン・ワゴナー(USA)、CTルーキーベラ・ケンワージー(USA)、オリンピック選手ジャニール・ゴンザレス・エチェバリ(EUK)を次々と破り、決勝進出を果たした。

 

「昨年この大会以来、一日で2ヒートを戦うような本格的な競技は、それ以来だった」とカーは語った。「出場できたことに感謝しています。ファイナルで対戦した相手はアイラ・ハパッツ以上にふさわしい人物はいないと思います。本当に楽しかったです。彼女の活躍を心から祝福します。出場者全員におめでとうと言いたいです」

 

オーストラリアのデーン・ヘンリーが初の世界ジュニアタイトルを獲得

 

デーン・ヘンリー(AUS)© WSL / Cait Miers
デーン・ヘンリー(AUS)© WSL / Cait Miers

 

デーン・ヘンリー(AUS)は、キャリア最大の勝利で驚異的なシーズンを締めくくった。2025年9月にISAワールドサーフィンゲームズ金メダルを獲得し、既存のISA U/18世界ジュニア金メダルに続く栄誉を手にしたヘンリーは、その後オーストラリア/オセアニアジュニアタイトルと初のクオリファイングシリーズ(QS)勝利を勝ち取った。

本日の勝利により、19歳のオーストラリア選手はWSL世界ジュニアタイトルを獲得した5人目のオーストラリア男子となった。ジョエル・パーキンソン(AUS)やイーサン・ユーイング(AUS)らに名を連ねる快挙だ。

 

「本当に充実した一週間でした。まるで一ヶ月もここにいたような気分です」とヘンリーは語った。「コーチのアダム・ダフナー氏には心から感謝したいです。彼とは10年間トレーニングを共にしてきました。正直なところ、彼がいなければこの場に立つことはできなかったでしょう。この瞬間を、私たち二人と私の母、キリ・ヘンリーと共有できたことは特別なことでした。彼女は世界で一番の母です。自分の周囲は本当に素晴らしい人ばかりで、この上なく幸せです。この大会を制したオーストラリアの偉大な選手は数多くいますが、自分にとってこれは達成すべき目標の一つでした。」

 

ヘンリーはファイナルデーに、レニックス・スミス(AUS)とのスリリングな準決勝を制して幕を開けた。スミスは昨年と同じラウンドで敗退。今回は2024年大会を通じて自ら他者に与えてきた最後の瞬間のドラマを、今度は自ら味わう形となった。

残り30秒で5.33が必要だったヘンリーは、3ターンを可能にする波を捉え、5.60を獲得。初のワールドジュニアのファイナル進出を決めた。

準決勝では慎重な戦略を選んだヘンリーだったが、ファイナルでは攻撃的姿勢に転じた。自ら積極的に波を探し、爆発的で流れるような独自のサーフィンを披露できるセクションを捉えたのだ。

序盤は対戦相手のナダブ・アター(イスラエル)が優位に立ったものの、ヘンリーは6.67に7.00を加え、ヒート後半でリードを奪い返した。

 

デーン・ヘンリー(AUS)© WSL / Cait Miers

 

「この瞬間をずっと夢見てきました」とヘンリーは続けた。「昨年ブロンソン・メイディが優勝する姿を見て、そこから大きな刺激を受けました。全てがこの瞬間のためにあったような気がします。

でもこれは始まりに過ぎないと自覚しています。チャレンジャー・シリーズ進出を果たし、最後の2つのQS大会での重圧から解放され、そしてナダヴ・アターと共にファイナルを戦えたこと。

彼はまさにレジェンドです。正直、他の誰ともこの瞬間を共有したくありませんでした。ファイナルでは、おしゃべりしていたのですが、これまで経験したどのファイナルとも違いました。彼とあの瞬間を共有できたことは本当に特別で、全くのダークホースから大会2位まで上り詰める彼の活躍を見られたことは、本当に素晴らしいことでした。あの光景は本当に感動的でした。

 

ナダブ・アター

 

決勝に進出した唯一の非オーストラリア人選手、ナダブ・アター(イスラエル)の決勝進出は、まさにアンダードッグの物語だった。今日まで、アターがWSLファイナルで入賞したのは、ピズモビーチ・プロジュニア優勝による世界ジュニア初クオリファイ時のみだった。

イスラエル国籍ながら、サーフィンと競技の基盤を築いたコスタリカ在住の20歳アターは、大会を通じて驚きの存在だった。チャレンジャー・シリーズの強豪たちを次々と破り、ルーカス・キャシティー(MEX)、オリバー・ジーツ(NDL)、そして昨年の世界ジュニア2位で大会優勝候補のウィンター・ヴィンセント(AUS)をも下したのだ。

 

「素晴らしい一週間でした」とアターは言った。「フィリピンは初めての訪問でしたが、イスラエルとコスタリカに次ぐお気に入りの国となりました。現地の人たちには特に感謝です。皆のおかげで、この地は一層特別な場所となりました。ここにいる全ての方々からの応援は、本当に素晴らしいものでした。

波を共有してくださったローカルの皆にも感謝します。決勝進出者全員におめでとうを言いたいです。君たちは素晴らしいサーファーです。今週の応援に感謝する。」

 

 

 

 

今回優勝したアイラ・ハパッツとクオーターファイナルの第2ヒートで対戦し激しいデッドヒートを繰り広げた松岡亜音。大会を通じて好調を維持しており、上位に食い込む素晴らしいバックハンドサーフィンを見せた。惜しくも敗れた松岡だが今回5位というWJC3回目で自身ベストの結果を更新した。

 

また2024年大会2位のウィンター・ヴィンセント(AUS)と、クオーターファイナル第3ヒートで対戦した渡邉壱孔(JPN)。破れはしたものの強豪相手に渡邉はWJC初出場で5位という結果を残し、次回のリベンジを誓った。がんばれ!日本!

 

2025年ワールドジュニア・チャンピオンシップ 女子ファイナルズ結果:

優勝: – アイラ・ハパッツ(AUS) 12.67

2位 – シエラ・カー(AUS) 12.17

2025年ワールドジュニア・チャンピオンシップ男子ファイナル結果:

優勝: – デーン・ヘンリー(AUS)13.67

2位 – ナダヴ・アター(ISR)11.40

2025年ワールドジュニア・チャンピオンシップ女子準決勝結果:

HEAT 1:アイラ・ハパッツ(AUS)9.83 DEF. ヴァイヒティマハナ・インソ(HAW)7.73

HEAT 2:シエラ・カー(AUS)11.66 DEF. ジャニール・ゴンザレス・エチェバリ(EUK)8.43

2025年ワールドジュニア・チャンピオンシップ男子セミファイナル結果:

HEAT 1:デーン・ヘンリー(AUS)13.27 DEF. レニックス・スミス(AUS)13.00

HEAT 2:ナダヴ・アッター(ISR)11.27 DEF. ウィンター・ヴィンセント(AUS)2.93

 

ライブ中継を見る

2025 WSLワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・フィリピンは、2026年1月11日から18日まで、フィリピン・サンフアンのウルビストンドビーチにあるザ・ポイントで開催される。競技はWorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリでライブ中継される。