都築虹帆がイベント・ハイエストの8.50をスコア。男女ともベスト16が決定。QS6000台湾オープン・オブ・サーフィン大会3日目。

台湾・台東県金尊港(2025年11月7日金曜日) – 金尊港(ジンズンハーバー)は、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)クオリファイングシリーズ(QS)6000 台湾オープン・オブ・サーフィン大会3日目に、力強い波を提供。男女のラウンドオブ16が確定した。 

台湾随一の玉石ピークで、3~4フィートの極めてクリーンな波が続き、選手たちはまたしても見事なパフォーマンスを披露した。

 

コンテスト会場  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

過去数年間で台湾大会に2度ファイナルデー進出を果たしている都築虹帆(JPN)は、ジンズンハーバーの波とのソリッドな繋がりを持つ。その繋がりは本日、大会最高となる2ウェイブ・トータル14.50(満点20点)をスコアして初戦を勝利で飾る形で存分に発揮された。

 

都築虹帆  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

その圧巻のスコアには、ロングレフトのウォールで繰り出した一連の巨大なバックサイドスナップがエクセレント8.50(満点10点)で評価された。これは今大会最高のシングルウェイブスコアでもあり、都築はこの日の最も目立った選手となった。

 

「あのヒートは運が良かったと思います」と都築は語った。「風が強まりスローになっていましたが、私のヒートでは再び波が入ってきていたので、幸運だったと感じています。

レフトの波に集中したことが功を奏しました。まずまずの波をいくつか見つけて、乗り始めた瞬間に良い波だと確信しました。フィリピンでは結果が振るわず、その後体調を崩したので、ここで良いスタートが切れて嬉しいです。台湾は大好きなんです、だから戻ってこられて本当に嬉しいです。」

 

中塩佳那  Credit: WSL / Beatriz Ryder
中塩佳那  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

ボンソイ・アジア・スーパーシリーズ現リーダーの中塩佳那(JPN)は、台湾オープン・オブ・サーフィンの初戦ヒートを圧倒。開始5分以内にソリッドなリードをスコアした。中塩はフロントサイドで鋭く速い動きを見せ、ボウリング・ライトハンダーでフロントサイドスナップを連発し、瞬く間にリードを広げた。

 

中塩は、ハワイで開催予定の次のチャレンジャーシリーズに向け自信を築きながら、地域QSでの首位を維持したいと考えている。

 

「あのヒートは本当に楽しかったです」と中塩は語った。「7点台を取れたのがとても気持ち良く、パワーのある波や良いセクションを見つけられたことが本当に嬉しかったです。ヒートを通して徐々に調子を上げていけたと感じていますので、次のヒートが楽しみです。波がとても楽しいので、本当にワクワクしています」

 

川瀬心那  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

中塩、都築に加え、脇田紗良(JPN)、松野杏莉(JPN)、池田未来(JPN)、松岡亜音(JPN)、川瀬心那(JPN)、野中美波(JPN)と言った日本の女子選手も台湾オープン・オブ・サーフィンでラウンドオブ16に進出を決めた。

 

伊東李安琉(JPN)は熱戦を勝ち取り、14.80の2ウェイブ・トータルをスコアしてラウンドオブ32を突破した。伊東はジンズンハーバーの長いレフトウォールとライトのボウリング・ウェイブを駆使し、フロントサイドとバックサイドで滑らかなレールカーブ、バーティカル・スナップを組み合わせた自由でプログレッションなサーフィンを披露した。

 

伊東李安琉  Credit: WSL / Beatriz Ryder
伊東李安琉  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

「素晴らしいヒートでした」と伊東は語った。「今年は良い結果を出すのに苦労しており、ここ数大会は本当にプレッシャーを感じていました。

あのヒートでは、まるでフリーサーフィンのように気楽に考え、楽しむつもりで海に出たところ、それが功を奏したようです。長い間、味わっていなかった最高のヒートでした。このようなパフォーマンスができて、本当に嬉しく思います」

 

小林桂  Credit: WSL / Beatriz Ryder
小林桂  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

ラウンドオブ64では番狂わせが発生。ボンソイ・アジア・スーパーシリーズ現ランキング首位の小林桂(JPN)が敗退し、台湾大会終了までに上位選手たちが首位を勝ち取る可能性が出てきた。

 

がんばれ!日本!

 

大会3日目は男子ラウンドオブ64から試合が再開され、H10に岡村晃友、H11に安室丈、太田拓杜、H14三輪紘也、H15小林桂、金沢呂偉、H16西慶司郎、増田来希、萩田泰智、井上龍一が登場。CSサーファーの安室丈やランキングトップの小林桂、2位のケトゥ・アグスというサーファーが敗れる番狂せが発生した。

 

金沢呂偉 Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

一方で、太田拓杜、金沢呂偉、西慶司郎、井上龍一がラウンドオブ32へ勝ち上がった。

 

 

1位で勝ち上がった西は「年明けはパイプラインとニューキャッスルのCSにフォーカスしてCT入りを目指します。今回の台湾では自分のやりたいサーフィンを見せたいと思います」と意気込んだ。

 

続けて女子のトップシードが登場するラウンドオブ32がスタート。H1で池田美来が2位でラウンドアップ。

 

脇田紗良  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

H2では松野杏莉、脇田紗良、馬庭彩がページ・ハレブと対戦。今回好調な松野が1本目からレフトをキャッチし、バックハンドで7.00をスコア。バックアップも5.70を叩き出してトップでラウンドアップ。脇田も2位で勝ち上がった。

 

松野杏莉  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

「徐々にスコアを伸ばせたので良い試合運びができたかなと思います」と松野が語った。「バックサイドで7点を出した後は、ライトが良さそうだったので、ライトを狙ってバックアップが伸ばせて良かったです。

 

 

H3で松岡亜音は、チャーリー・ハースト、チャーリー・ヘイトリー、タイラー・グリーンと対戦。僅差ながらリードをキープし、終盤に逆転されるも、ラストウェイブのパワフルなバックハンドの2ターンコンボで6.33 をスコアして、逆転トップで勝ち上がった。

 

 

H4ではボンソイ・アジア・スーパーシリーズのカレントリーダーである中塩佳那がパワーサーフィンを炸裂させて7.00 と5.83をスコアして圧勝した。

 

中塩佳那
中塩佳那  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

「このイエロージャージを着てサーフィンするのもこの台湾の試合で最後なので、台湾では去年3位だったので、その結果を今年は塗り替えて、このイエロージャージをキープできるように頑張ります。」と中塩佳那が言った。

 

野中美波
野中美波 Credit: WSL / Beatriz Ryder
川瀬心那  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

H5では野中美波、川瀬心那がワンツーでラウンドアップ。「最初にバックサイド乗れて5.33出せたのは良かったんですけど、その後バックアップが伸ばせなくて危ないヒートだったんですけど最後に5点を出せて良かったです」

 

 

H8の都築虹帆と松田詩野のヒートは、都築虹帆がヒート終盤にエクセレントの8.50 と7.00というハイスコアを2本揃えて逆転。見事1位でラウンドアップを決めた。

 

松田詩野  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

台湾では優勝経験のある都築の更なる活躍に期待のかかるパフォーマンスだった。一方でこの台湾で結果を残したかった松田はラストウェイブにチャージするも逆転ならず、今回は25位でフィニッシュとなった。

 

 

都築虹帆  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

「ラッキーなヒートでした。ウインディでスローなヒートで自分自身に集中しました。8.5の波は、テイクオフして良くないかなと思って、自分のベストを尽くそうと思っただけで、8.5が出て本当にラッキーでした。

何本か良い波に乗れてラッキーでした。やっと風邪も治って良い感じサーフィン出来てて、めちゃくちゃ楽しんで次も明日頑張っていきたいと思います。」と都築が語った。

 

続けて男子のラウンドオブ32がスタート。H1で加藤翔平、渡邉壱孔が登場。加藤がスタートから6.33をスコア。ラストではトップスコアを6.83 に塗り替えてトップ通過、渡邉も2位でラウンドアップを決めた。

 

加藤翔平

 

「波がスローになってきていて、ハイタイドになるとショルダーも出てきて良い波になるのかなと予想していたんですけど、最初の波で6点を出せたのでプラン通り行けたかなと思います。」と加藤が語った。

「フィリピンでは思うような結果が出せなかったので、台湾では自分のサーフィンを見せたいと思っていたので、良かったです。明日の長い戦いになると思うので自分のコンディションを整えて挑みたいと思います。」

 

大音凛太  Credit: WSL / Beatriz Ryder
伊東李安琉  Credit: WSL / Beatriz Ryder
西優司 Credit: WSL / Beatriz Ryder
西優司 Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

H2では伊東李安琉、大音凛太、西優司が登場。伊東がスタートからフルスロットルで乗る波、乗る波で高得点を叩き出し、7.50 と7.30でトータル14.80をスコアしてトップでラウンドアップ。大音もキレのあるサーフィンを見せて2位につけていたが、西優司が終了間際に7.50をスコアして逆転。2位で勝ち上がった。

 

「QS6000はみんな1コケだったんですけど、試合に勝とうとし過ぎて、自分の好きなサーフィンが出来てなかったというか。だからちょっと切り替えて、自分の好きなようにするようにしました。」と伊東が語った。

「なるべく試合というのは考えないようにしてましたね。人が4人だけいるフリーサーフィンかなみたいな感じで、後はプライオリティだけ気を付けておけばみたいな感じです。後はガブリエルのサーフィンでも見ながら寝ます」

今年からリージョンをアジアに変更したジョシュア・リヴィ  Credit: WSL / Beatriz Ryder

 

H3でスタートから7.17をスコアしたジョシュア・リヴィが2位でアップ。田中大貴、稲葉玲王、太田拓杜、松原渚生、金沢呂偉、井上龍一、西慶司郎は惜しくもラウンドアップならず、ここで敗退となった。

 

これで男女ともベスト16が確定。

 

男子ラウンドオブ16にはH1加藤翔平、伊東李安琉、ジョシュア・リヴィ、H2渡邉壱孔、西優司。

女子ラウンドオブ16には、H1松野杏莉、H2松岡亜音、池田美来、中塩佳那、脇田紗良、H3野中美波、H4都築虹帆、川瀬心那。

 

がんばれ!日本!

 

 

今後のWSL ASIAのQS大会予定


11/17-23 フィリピン / バレア
QS 4000「Baler International Pro QS4000 LQS1000」

11/26-30 ウエストパプア / マノクワリ
QS 2000「Manokwari Pro  Pro Junior

 

昨日のアナウンスで急遽 12/11-17の日程で中国海南島 / 万寧市日月湾において、QS 4000「WSL International Wanning Corona Cero Pro  Pro Junior」が発表になった。大会会場は万寧市日月湾のレフトポイントとなる。

また大会会場近くに11月にオープンするウェイブプールで、選手向けのフリーセッションを企画中とのこと。さらに選手向けビュッフェ形式の朝食と昼食も用意される。

 

Nov 5 – 11, 2025QS6000

Taiwan Open of Surfing

Jinzun Harbor, Taitung County, Taiwan

オフィシャルサイト:Taiwan Open of Surfing