メレウェザー・ビーチ、ニューカッスル、ニューサウスウェールズ/オーストラリア(2024年3月14日木曜日)-Burton Automotive Pro & Newcastle Racecourse Women’s Proワールド・サーフ・リーグ(WSL)クオリファイング・シリーズ(QS)5000イベントは、またしてもパンピング・サーフに恵まれた大盛況の1日となった。
3~5フィートのクリーンなスウェルがオフショアによって整えられ、メレウェザー・ビーチのラインナップがライトアップされ、トップレベルのサーフィンが楽しめる素晴らしい1日となった。大会4日目は、男子ラウンドオブ64の全ヒートが行われた後、女子ラウンドオブ32の最初の4ヒートが行われた。
昨年の大会でも大活躍したジョエル・ヴォーン(AUS)とヒューイ・ヴォーン(AUS)の兄弟は、今大会でも圧倒的なパフォーマンスを披露。
ジョエルがソリッドなレールワークで序盤からリードを保つと、ヒューイが巨大なアリウープを放ち、非常にクリーンな着地で今大会のシングルウェイブ最高スコアとなる9.33をスコア。
ジョエルも負けじと巨大なストレート・エアを成功させ、フォアハンド・エア・リバースで8.77をスコア。ジョエルの2ウェイブ・コンバインド・ヒート・トータルは今大会最高の14.47となり、ラウンドオブ32に勝ち進んだ弟を抑えてのヒート勝利となった。
オーストラリア/オセアニア、アジア両リージョンの今シーズン最後のリージョナルQSイベントとして、ここで決定する結果は、参加する多くのサーファーの将来に大きく影響する。来シーズンのシードポイントにしろ、チャレンジャーシリーズのクオリファイにしろ、このイベントは重要な意味を持つ。
オリンピアンの大原洋人(JPN)を筆頭に、西慶司郎(JPN)、加藤翔平(JPN)、ジョン・マーク・トコン(PHI)、岩見天獅(JPN)、そして現在アジア地区ランキングトップのキアン・マーティン(SWE)が敗退した。
加藤、トコン、岩見のクオリファイの可能性が潰えた一方で、クオリファ圏内にいる大原、西、マーティンの3人は、チャレンジャー・シリーズのクオリファイの可能性のある、伊東李安琉(JPN)、ケトゥ・アグス(INA)、小濃来波(JPN)の運命を見極めながら、今大会の行方を見守りながら、緊張した時間を過ごすことになるだろう。
女子では、エリー・ハリソン(AUS)、脇田紗良(JPN)、都筑有夢路(JPN)も本日のヒート勝利を収めた。
ハリソンと脇田は2024年チャレンジャーシリーズへの出場が確実視されているが、2020年東京オリンピック銅メダリストの都筑はまだ未確定だ。先週プエルトリコで開催された2024年パリ五輪の出場権を惜しくも逃した22歳は、2024年のチャレンジャー・シリーズに復帰する決意を固めている。
「今年はチャレンジャーシリーズに出場したい」と都筑は言った。「プレッシャーはあるけど、とにかく一瞬一瞬を楽しんで、自分のサーフィンを続けたい。ベストを尽くします。トリッキーなコンディションだったので、いい波を掴むのは難しかったけど、たくさんの波を掴もうと頑張りました。あのヒートを勝ち上がれて本当に嬉しいです。」
都筑がクオリファイの夢を持ち続けた一方で、池田美来(JPN)、コーラル・デュラント(AUS)、チャーリー・ヘイトリー(AUS)、ラヤ・キャンベル(AUS)、ニキシー・ライアン(AUS)は午後敗退となった。
男子ラウンドオブ64は、スタートから激しい戦いが繰り広げられ、H2では西慶司郎、H3では加藤翔平、H4で井上龍一が惜しくも敗退。ランキング5位の西はヒート後半まで2位をキープしていたが、逆転されて惜しくも敗退。アジアランクでトップのキアン・マーティンもブザービーターでここで敗退となった。
H6ではランキング3位の安室丈と11位の田中大貴が同じヒートで対戦。安室はスタートから素晴らしいオープンフェイスのレフトを掴み、深いボトムターンからのオフザリップで5.00をスコア。バックアップも4.10を揃えてトップに立つ。
安室は後半に入り優先権を持って掴んだビッグセットで、リスキーなセクションでビッグターンをメイク。6.33でトップスコアを塗り替える。田中は僅差の2位争いを強いられ4位へ。
安室はラストで再びレフトの波を捉えてバックアップを5.13まで上げるが、ザビエル・ブライスがライトのディープバレルをメイクし、7.17をスコアして逆転。安室は2位でラウンドアップを決めた。
H10の伊東李安琉は、ヒート残り10分まで4位を強いられる厳しい展開。しかし、レフトの波で4.10をスコア。そして残り5分で優先権のない中でミドルセクションから波をキャッチ。ロックンロール・フローターからカーヴィングターンのコンビネーションで4.23をスコアして4位からトップに躍り出て、見事1位で勝ち上がった。
H11の大音凛太は、スローなヒートの中でスタートから的確にスコアを伸ばし、ヒート後半に差し掛かるとバックハンドで4.33をスコアしてトップのポジションを固める。
さらにスタイリッシュなバックハンドで4.63をマークしトップスコアを塗り替える。しかし最後の最後でウインター・ヴィンセントに逆転され、2位となるも見事ラウンドアップを決めた。
H13の萩田泰智のヒートはさらにスローなヒートとなり、萩田はワンライドで後半戦へ、残り10分を切って2位に浮上した萩田だったが、ラスト数分でセットが入り各選手が波に乗り順位が変動。萩田は惜しくも4位敗退となった。
H14では大原洋人、小濃来波、須田喬士郎の3名が登場。ヒート開始早々に須田がヴァーティカルなバックハンド・ターンをコンビネーション。6.17をスコアしてヒートを開始。小濃もバックハンドのワンターンで4.07をスコア。
大原は前半にスコリング・ポテンシャルのある波を見つけられず、後半に入り、ライトの波を見つけ、高速ターンを繰り出して4.40、4.33と続けてスコア。しかし逆転ならず3位のまま。
残り時間3分を切って、小濃がライトのビッグセットを掴み、ビッグカーブのコンビネーションで5.33をスコアしてトップに躍り出る。3位の大原はニード5.01でラストウェイブを掴み、バックハンドで2ターンコンボをメイク。逆転かと思われたが4.77と僅かに届かず。惜しくも敗退。
須田が逃げ切り2位でラウンドアップを決めた。
最終ヒートH16に岩見天獅が登場。ヒート後半に入り、ライトの波を掴んだ岩見は、ソリッドなフォアハンドのターンが決まり、エンジン全開の岩見らしいサーフィンを披露し4.07をスコア。ヒート終盤にはバレルをメイクし4.53をスコアしたが逆転ならず。岩見もここで敗退となった。
女子もラウンドオブ32の最初の4ヒートが行われ、H1では馬庭彩はスタートから4.17をスコア。バックアップを3.80としてトップに躍り出る。しかし後半に逆転されて惜しくも3位で敗退となった。
H3では、都筑有夢路、松岡亜音、池田美来が同じヒートで対戦。スタートから都筑がバックハンドのヴァーティカルなリエントリーを決めて5.33の高得点をマーク。松岡もバックハンドのコンビネーションで4.67をスコア。二人が幸先のいいスタートを切る。
後半に入り松岡はバックアップに3.67を揃えてトップに。それに対して都筑は4.67をスコアしてトップを奪い返す。さらに都筑はフォアハンドでパワーサーフィンを披露。トップスコアを5.70としてリードを広げる。そのまま都筑がトップ、松岡2にでラウンドアップ。池田は最後に痛恨のインターフェアを侵し敗退となった。
H4では脇田紗良が登場。脇田はリラックスしているかのようにフォアハンドとバックハンドでスコアをまとめ、4.50と3.77をスコア。コンディションが変わり緩慢なセクションが多い中でもスコアを揃えてトップラウンドアップを決めた。
現在ランキング6位でクオリファイのライン上にいる伊東李安琉は、ラウンドオブ32へ勝ち進み、4位の大原と5位の西がこのラウンドで敗退したことでチャレンジャー・シリーズ入りの可能性が開けてきた。しかしランキングを上げるためには、ここで負けるわけにはいかない。
女子ではトップ10の中で今大会に出場している選手は勝ち上がり、池田美来が今日のラウンドで敗れた。現在6位の都筑有夢路は、ランキングが5試合合計で競われるところ、4試合にしか出ておらず、今回のポイントが全て加算されることを考えると他の選手より有利で、クオリファイの可能性は高いと言える。
明日大会5日目は、男子女子ともラウンドブ32がスタンバイ。
女子が再開されれば、H5中塩佳那、H6野中美波、都築虹帆、佐藤李、男子はH4安室丈、H5伊東李安琉、大音凛太、H7小濃来波、H8須田喬士郎。
がんばれ!日本!
ネクストコールは現地時間の8時。現地時間の 2024年3月15日8時0分 サマータイム中 は、日本時間の 2024年3月15日6時0分です。
2024 Burton Automotive Pro & Newcastle Racecourse Women’s Pro QS 5000は、2024年3月11日から17日まで開催される。詳細や結果、ライブ観戦については、WorldSurfLeague.comにアクセスするか、無料のWSLアプリをダウンロードしよう。
- Burton Automotive Pro & Newcastle Racecourse Women’s Pro
オーストラリア – QS 5,000オーストラリアとの共同開催
2023年3月11日 – 17日