フィリッペ・トリードが、精神的な負担を理由に2024年のWSLチャンピオンシップ・ツアーの残りを欠場。

サンセット・ビーチ、オアフ、ハワイ、USA(2024年2月11日日曜日)- 2度のワールド・チャンピオンに輝いたフィリッペ・トリード(BRA)は、本日、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2024チャンピオンシップ・ツアー(CT)の残りシーズンからの欠場を発表。

 

今夏チョープーで開催される2024年パリ五輪にはブラジル代表として出場する予定のようだ。過去に競技による精神的疲労を公言していたフィリッペは、日曜日にインスタグラムで決断を発表。

 

彼の決断は、ステファニー・ギルモア(2025年にも復帰予定)そしてカリッサ・ムーアという2人の世界王者が今年CTから離れることを発表した後のこと。フィリッペのパイプ・プロでの精彩を欠いたヒートに続き、食中毒でのイベント欠場は大きな話題となっていた。

 

また、この決断は突然のものではなく、この数ヶ月間、彼に重くのしかかっていたものだと報じるサイトもあり、それは彼が家族思いの父親で、子供たちと多くの時間を過ごしたいという思いが原因となっているという話。

 

この時、フィリッペは何を考えていたのだろうか。© WSL / Bielmann

 

家族と離ればなれで世界を転戦する選手たち。「最高レベルの競技に打ち込む献身的な姿勢は、すべてを消耗するものです。」とWSLチーフ・オブ・スポーツのジェシ・マイリー=ダイヤーは、語っている。

 

トリードは、この決断について、以下のように語っている:「2024年チャンピオンシップ・ツアー・シーズンの残りを欠場することを、重い気持ちで発表します。この決断は自分にとってとても辛いもので、親しい人たちと何日も話し合った末のことです。

WSLはとても協力的で、2025年シーズン開幕に向けてワイルドカードを認めてくれたことにとても感謝しています。私はこれまで以上に良い状態で戻ってくることを約束します。

 

フィリッペ・トリード© WSL / Ryder
フィリッペ・トリード© WSL / Bielmann

キャリアの次の章に向けて回復するための休息が必要なのです。

 

 

「過去には、怪我だけでなく、精神的な健康についても正直に話してきました。過去10年間、最高レベルで戦ってきたことで、私自身にも負担がかかっており、キャリアの次の章に向けて回復するための休息が必要なのです。

 

「CTというプラットフォームは、私にすべてを与えてくれました。想像もできないような形で家族を支え、信じられないような経験をさせてくれる夢のような人生です。私はこれが大好きです。このために生きています。ツアーに参加している男子も女子も、仲間の選手たちをとても尊敬しています。本当に素晴らしい。

 

「私はこのスポーツにとても情熱を持っていますが、完全に回復するためにしばらく休養が必要です。家族、友人、スポンサー、そしてWSLからのサポートと愛に感謝しています。世界中のファンの皆さんがこの決断を理解し、来年ツアーに復帰するときに私のそばにいてくれることを願っています。CTシーズンが素晴らしいものになりますように。応援しています。

 

トリードには2025年シーズンのCTに出場できる2025年シーズン・ワイルドカードが与えられます。

 

「最高レベルの競技に打ち込む献身的な姿勢は、すべてを消耗するものです。」とWSLチーフ・オブ・スポーツのジェシ・マイリー=ダイヤーは、言った。「私たちは、フィッリペが一歩を踏み出すにあたり、心身の健康を優先する決断をしたことを支持します。私たちは、彼が今年回復するための時間を持つことを望み、2025年にWSL CTワイルドカードを通じて、世界最高の選手の中に戻ってくることを楽しみにしています」

 

フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Miers

 

ブラジリアンサーファーとして初めて世界タイトル連覇を達成したトリードは、2013年に17歳でチャンピオンシップ・ツアーに初参加して以来、17勝を挙げ、そのうち4勝は2023年に挙げた。

ラムジ・ブキアム(MAR)がミッドシーズン・カットの前に開催されるすべてのCTイベントに出場

 

ラムジ・ブキアム WSL / Bielmann

トリードの欠場により、ラムジ・ブキアム(MAR)がミッドシーズン・カットの前に開催されるすべてのCTイベントに出場する道が開かれ、30歳のモロッコ人選手にとってCTでのポジションを確固たるものにする絶好のチャンスとなる。

またブキアムは、CT出場権を獲得するために10年以上戦ってきた選手で、北アフリカのサーファーとしては初のクオリファイを達成。残念ながら、ブキアムは足首の怪我を負い、2023年シーズンの出場は辞退したものの、2024年のWSLリプレイスメント枠を獲得している。

 

ブキアムは、2013年のワイルドカード以来のCT出場となった今シーズン最初のイベント「Lexus Pipe Pro」で、ディフェンディング・ウィナーのジャック・ロビンソン(AUS)を逆転。妥協のないテクニック、特にバックハンドでリスペクトされる強力なグーフィーフッターは、大きな期待を背負ってこれからのイベントに臨むことになるだろう。

 

2024年チャンピオンシップ・ツアーの第2戦ハーレープロ・サンセットビーチは、大会期間を2月12日(月)に開幕し、2024年2月22日(木)までの大会期間で試合が行われる。大会の模様は、WorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリで生中継されます。

 

Hurley Pro Sunset Beach