鈴木仁が最高得点。QS1000男女ベスト4、プロジュニア男女ベスト2が決定。「The Open Surfing Hyuga Pro」大会3日目

今年最後のQS「The Open Surfing Hyuga Pro」＆JR「The Open Surfing Hyuga Pro Junior」は宮崎県日向市小倉ヶ浜海岸で開催。今日がDAY-3。本日はプロジュニアの男女セミファイナルの後に、QSの男女クォーターファイナルまで行うとコールされた。

会場の波はヒザモモ。風が弱いせいか、面は整っていて乗りやすそう。ただ、速いワイドブレイクは、昨日と変わらず。今日から潮回りは中潮。潮が動くおかげで、上げ始めはモモコシまでサイズアップとなった。

まずはジュニアのセミファイナルから。第1ヒートは永谷オダイ vs 酒井仙太郎。永谷が先に仕掛ける形でヒートは進行。しかし、波を待った酒井はセットをつかむと、スムースなレールワークでリエントリーを連発。ジャッジの評価はベリーグッドレンジで、6.67、6.90ポイントと2本揃えて、トータル13.57ポイント。これがジュニアの試合でハイエストとなり、永谷を突き放してファイナル進出。

第2ヒートは浜矢凪 vs 岡野漣。こちらは先攻で浜矢がリズム良く、波をつかんでポイントを積み上げていく。片や岡野は波をじっくり待つ作戦。しかし、波が干潮に差し掛かり、セットの本数が少なくなっていく。岡野は最後まで諦めず、逆転をかけて演技するもニードには届かず、ここで敗退。浜矢が明日の決勝に進んだ。

女子の第1ヒートは中塩佳那 vs 佐藤李。このヒートは完全に潮止まりで、波が入らず。ブレイクしても肩がない波で演技もままならず。それでも、中塩が試合巧者ぶりを見せて、数少ないセットをつかんでラウンドアップ。これで優勝へリーチ。

第2ヒートは池田美来 vs 川瀬心那。潮が乗り始めてブレイクが入るようになったこのヒート。仕掛けたのは小さい波が苦手の池田。ところが、タルい波でもリズム良くレールを切り返してスプレーを飛ばす。練習の成果がここで開花して決勝進出。

続いて、QSのクォーターファイナルは男子から。選手は右と左のバンクに別れて戦う展開。第1ヒートにはジャッジの高評価は鈴木仁。得意のエアーを武器に6.85、7.00でトータル13.85ポイント。これが今日のシングル、トータルとも最高点。調子良かった佐藤利希を撃破してセミファイナルへ。

「いつも通りの自分のライディングができました」と鈴木仁が言った。「当初はマニューバーを取り入れようと思っていたのですが、予想以上にエアセクションが多かったので、エアがやりやすかったです。なのでフォーカスを切り替えました。セミファイナルでは、自分らしいライディングを披露し、プレッシャーをかけすぎずに楽しみたいと思います。」

第2ヒート。大音凛太がどんな状況でも冷静に戦うことができるのは、海外を回っている経験からか。スキルにタクティクスが備わったことで、自分のサーフィンで戦えることが強さとなった。ここは僅差であるものの今大会、好調の松原渚生を倒して、明日は鈴木仁と戦う。

第3ヒートは今大会でハイポイントを叩き出している矢作紋乃丞。今日は波の状況を見て、派手な演技よりも1本1本丁寧に乗ることを心掛ける。今までは自分のやりたい演技をする傾向だったが、今年になって試合での戦い方をマスター。明日も期待だ。

第4ヒートは須田喬士郎が小さい波ながら、持ち味のパワフルなサーフィンを披露。キレた演技にスプレーが飛ぶ。ここは成長著しい長沢侑磨を力でねじ伏せて、最終日に進んだ。

女子のQSクォーターファイナル。第1ヒートに池田美来と庄司莉花。セットが少ない状況の中、やはり池田が頭一つ抜け出して勝利。第２ヒートは地元の畑ハイネが、ヒートを優位に進めるも、川瀬が最後にひっくり返す。川瀬は精神的にも強くなったことを証明する結果となった。

波が極端に少ないヒートとなった第3ヒート。会場右のバンクに中塩佳那、左のバンクに鈴木莉珠。左のバンクは小ぶりながらレフトの波がブレイク。これに絞ったことが勝因となった。逆に右で待った中塩は波が入らず、最後は鈴木のいる左へ移動。最後に波をつかむも逆転はならず。ここは鈴木莉珠のコーチを務める鈴木仁との作戦勝ちとなった。