ブラジル、リオデジャネイロ – 2023年12月1日
2023年ISAワールド・ジュニア・サーフィン・チャンピオンシップ(WJSC)の大会最終日を迎え、4人の新しいワールド・ジュニア・チャンピオンが誕生し、世界のサーフィンの未来が示された。プライア・ダ・マクンバは、2~3フィートの理想的なピークを提供し、ヒートごとにパフォーマンスが激しさを増し、レベルをかつてない高さまでプッシュした。
シエラ・カー(AUS)とハンス・オドリオゾラ(ESP)がそれぞれガールズとボーイのU16世界チャンピオンに、松岡亜音(JPN)とライアン・カイナロ(BRA)がガールズとボーイのU18世界チャンピオンに輝いた。
アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、南米と、世界のサーフィン界が発展していることを示すように、新しいワールド・チャンピオンはそれぞれ異なる大陸から誕生した。
ブラジルは2003年以来のISA世界ジュニアで3つのメダルを獲得
オーストラリアが圧倒的な強さを見せた2日間の後、開催国ブラジルは、カイナロの金メダル、ギルヘルム・レモス(BRA)の銅メダル、ライアン・コエーリョ(BRA)の銅メダル(ボーイズU16)を含む合計3つのメダルを獲得し、チームランキングのトップに躍り出た。
ボーイズU16の決勝で2人のブラジリアンがメダルを分け合ったのは、エクアドルでガブリエル・メディーナが銀メダル、ジェシー・メンデスが銅メダルを獲得した2009年以来。
2003年以来となるブラジルの歴史的なチーム優勝は、大会を通して多くの印象的なパフォーマンスを見せた女子チームの強さにも助けられた。
U18のカイナロは1週間を通して素晴らしい演技を見せていたが、今日は真価を問われる日となった。ファイナルでは、フランシスコ・オルドンハス(POR)とカイ・オルドリオゾラ(ESP)がそれぞれ7ポイント台の強烈なライディングを披露。
オルドリオゾラの8.07がヒートを優位に進めたが、カイナロの安定したライディングが功を奏し、7.70で勝利。オルドンハスが銀メダル、オドリオゾラが銅メダル、岩見天獅(JPN)がカッパーメダルという結果となった。
「自分にとって特別なこと。言うべき言葉がありません。ただ、チームブラジルにありがとうと言いたいです。とても幸せです」とカイナロが言った。
シエラ・カー、オーストラリア・ワールド・ジュニア・チャンピオンの仲間入り
16歳のシエラ・カー(AUS)は、すでに世界で有名なサーファーの一人。父親にジョシュ・カーという元CTサーファーを持つ2世代サーファーは、そのポテンシャルを存分に発揮し、初の世界チャンピオンに輝き、ステファニー・ギルモアやタイラー・ライトなどのWJSC金メダリストの名誉あるリストに名を連ねた。
カーは、各ヒートでビッグスコアを叩き出し、特にセミファイナルで見せたイベントハイの9.93は圧巻。ファイナルはよりタイトな戦いとなったが、カーはシャープでエキサイティングなレールサーフィンを披露し、アメリカのラネア・モンズ、エデン・ワラ、フランスのクレマンス・ショルシュを抑えて優勝した。
「とても気分がいいですね。昨年からこの大会のことを考えていて、どうしても勝ちたかった大会でした。優勝できてとても興奮しています」とカーが言った。
ハンス・オドリオゾラ、スペイン人初の世界ジュニアチャンピオンになる
2022年ボーイズU16銅メダリストのハンス・オドリオゾラ(ESP)とルーカス・スキナー(ENG)がボーイズU16のファイナルで対戦することは、初日から当然の成り行きのように思わていた。
スキナーが大会を通して熱いパフォーマンスを見せたのに対し、今日のオドリオゾラのパフォーマンスは、まるでセカンドギアが入らなかったかのよう、 週を通して最高得点を記録し、セミファイナルでは、9.83と8.00の合計17.83をスコアし、イベント最高のヒートトータルを記録。
同じく15歳のスキナーは、ロングボードのヨーロッパチャンピオンに11回輝いた父親のベン・スキナーが浜で見守る中、ファイナルで力強いスタートを切り、オープニングで巨大なフォアハンドのエアリバースを決めて7.83をスコアすると、ヒートの大半をコントロールし続けることに成功。
残り時間45秒、オドリオゾラが優勝するためには、スキナーの2本の8ポイントライドに匹敵するもう1本の8ポイントライドを決める必要があった。プレッシャーの中、オドリオゾラは冷静にスーパークリーンなフォアハンドのエアリバースを決め、0.05ポイント差で勝利し、スペイン初のWJSC金メダルを獲得。スキナーの銀メダルもイギリスのWJSC史上最高位となった。
松岡亜音が獲得した日本女子初の金メダル。最後のISAジュニアで劇的勝利。
今大会も初日から注目を集めていた日本の松岡亜音は、コンペティティブ・サーフ・キャリアにおいて絶好調であり、今日、18歳の彼女は日本人女性として初めてガールズU18ワールド・チャンピオンに輝いた。
松岡、ゾーイ・チェイト(USA)、キャンデラリア・レサノ(NCA)、コハイ・フィエロ(TAH)の4名のサーファーにとってファイナルはスロースタートとなり、終始プレッシャーがかかる展開となったが、最終的に松岡は的確に波を見つけ、力強いバックハンドサーフィンを披露し、金メダルを獲得。ISAジュニア最後の試合を最高と形で終わらすことができた。
今年はある意味、松岡にとっては飛躍の年となった。チャレンジャーシリーズにクオリファイし、世界を周り大きな大会を経験した。QSではクルイとクラウド9で優勝するなど、常に一桁の成績を残せるようになった。CSランクは41位と納得のいく結果ではなかったが、この経験が彼女を大きく成長させたに違いない。
そして、今大会も期待は大きく、そのプレッシャーも想像以上のものだっただろう。それでも笑顔を忘れずに日本チームと頑張り続けた。
現在QSランクも2位で来季のCS入りも目前。パワフルなバックハンドを武器に突き進む松岡亜音にとって、ここからが本当の勝負。笑顔を忘れずに更なる活躍に期待したい。がんばれ!亜音!
レサノの銅メダルは、ニカラグアにとって初のISAメダル。彼女の13回目のISAイベントでのファイナルへの道のりは、ラウンド5でイベント女子最高のヒートトータル17.26も含まれていた。
2023年WJSCは、12月2日(土)10時からチーム戦のアロハカップが開催されます。
結果
チームランキング
金メダル:ブラジル
銀メダル :アメリカ
銅メダル:日本
カッパー:オーストラリア
女子U/18
金メダル: 松岡亜音(JPN)
銀メダル:コハイ・フィエロ(TAH)
銅メダル:カンデラリア・レサノ(NCA)
カッパー :ゾーイ・チェイト(USA)
男子U/18
金メダル:ライアン・カイナロ(BRA)
銀メダル:フランシスコ・オルドンハス(POR)
銅メダル:カイ・オドリオゾラ(ESP)
カッパー:岩見天獅(JPN)
女子U/16
金メダル:シエラ・カー(AUS)
銀メダル:ラネア・モンズ(USA)
銅メダル:エデン・ワラ(USA)
カッパー:クレマンス・ショルシュ(FRA)
男子U/16
金メダル:ハンス・オドリオゾラ(ESP)
銀メダル:ルーカス・スキナー(ENG)
銅メダル:ギルヘルム・レモス(BRA)
カッパー:ライアン・コエーリョ(BRA)
2023 ISA World Junior Surfing Championship
■NAMINORI JAPAN日本代表
アンダー16男子
岡野 漣 5位
小野 里弦 13位
髙井 汰朗 25位
アンダ−16女子
池田 美来 13位
鈴木 莉珠 19位
登坂 祐妃 37位
アンダー18男子
岩見 天獅 4位カッパーメダル
渡邉 壱孔 5位
小濃 来波 33位
アンダ−18女子
松岡 亜音 金メダル
佐藤 李 19位
庄司 莉花 37位
大会期間中は下記にて随時経過や結果が更新されます。
ISA HP https://isasurf.org/event/2023-rio-de-janeiro-isa-world-junior-surfing-championship/
NSA HP NEWS https://www.nsa-surf.org/news/
NAMINORI JAPAN Instagram https://www.instagram.com/naminori_japan/