五十嵐カノアとコナーは敗者復活ラウンドへ。ブラジリアン・パワーが炸裂するCT第8戦「VIVOリオプロ」開幕

五十嵐カノア © WSL / Diz

プライア・デ・イタウナ、サクアレマ、リオデジャネイロ、ブラジル(2023年6月23日金曜日)-2023年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)第8戦「VIVOリオ・プロ Presented by Corona」は、初日から素晴らしいコンディションでコンペティションがスタート。

プライア・デ・イタウナのクリーンな3~5フィートの波で行われたワールド・トップ・サーファーたちの戦いに、熱狂的なファンの声援が送られた。

 

 

大会初日は、女子のオープニングラウンドのR1、そして男子R1、女子の敗者復活ラウンドが行われ、ワイルドカードのシルヴァナ・リマ(BRA)、8度の世界チャンピオンに輝いたステファニー・ギルモア(AUS)が早々に姿を消した。

ジョン・ジョン・フローレンス、ヤゴ・ドラ、イタロ・フェレイラがエアリアルで観客を沸かせる

 

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) © WSL / Smorigo

 

2度のワールド・チャンピオンであるジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は、今イベントのシングルウェイブで最も高いスコアとなるパーフェクトに近い9.00(10点満点)を叩き出した。

 

逆転するためにビッグスコアが必要だったフローレンスは、フロントサイドのアリウープをブーストし、波のホローセクションに着地を成功。フローレンスは過去にブラジルで成功を収めており、世界タイトル争いに復帰するためには再び成功する必要がある。

 

「レフトを探していたんだけど、ヒートを逆転することができてよかった。」とフローレンスは言った。「ライトで2つの良いエアセクションを見つけ、それをメイクできてストークした。観客のエネルギーを感じながら、あのエアを決めることができて本当に良かったです。ここ数戦、精神的に苦しんでいたから、再び調子を取り戻すことができて良かった」 と語った。

 

 

またヤゴ・ドラ(BRA)は、オープニング・ラウンドのヒートでエクセレントな8.83の巨大なバックサイド・エアを決め、会場を沸かせた。このリスキーなマニューバーで、ドラは3度の世界チャンピオンに輝いたガブリエル・メディーナ(BRA)を下してヒート勝利を決めた。

 

イタロ・フェレイラ(BRA)© WSL / Diz

 

世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)もエアをメイクし、エクセレントの8.00をスコア。現在、ドラはランキング12位、フェレイラは8位につけている。今大会で優勝し、順位を上げたいところだ。

 

 

フィリッペ・トリードがブラジルの強さを証明した。

 

フィリッペ・トリード © WSL / Diz

 

ディフェンディング・チャンピオンであり、世界チャンピオンのフィリッペ・トリード(BRA)は、オープニング・ラウンドで勝利し、ここVIVOリオ・プロで倒すべき存在であり続けている。

 

ワイルドカードのサミュエル・プポ(BRA)がトリードに一矢報い、このイベント初のエクセレントスコアとなる8.00をマークした。しかし、トリードも負けじと6.90と7.63で応戦し、1位に躍り出た。トリードが過去3年間、リオプロでヒートに負けたことがないという記録を保持している。

 

フィリッペ・トリード© WSL / Smorigo

 

「危なかった」とトリードが言った。「この大会ではいろいろなことが起きていて、どこにエネルギーを注ぐかを管理するのが難しい。チームのおかげで、このイベントに多くのエネルギーを注ぐことができた。

あのヒートでは何が起こっているのか理解するのに時間がかかった。6.90を出した時、ヒートに戻ってきたことを実感し、このまま続けなければと思った。サミュエル(プポ)はリッピングしていたね。カラム(・ロブソン)もそうだった。エアショーのようだったよ」。

 

カノアとコナーは敗者復活戦へ。

五十嵐カノア © WSL / Diz
コナー・オレアリー© WSL / Smorigo

 

大会初日、男子のオープニングラウンドでコナー・オレアリー(AUS)はヒート7でジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジョーディ・スミス(RSA)と対戦。ヒートはジョンジョンがエアで高得点をマークしヒートを圧勝。ヒート前半に得意のパワーカーヴィングで7.33という高得点をマーク。

 

しかしバックアップが無いコナーはニード8.35と追い込まれ、優先権を持って波を待ったがタイムアップ。2位で敗者復活ラウンドへ回った。エリミネーション・ラウンドでコナー・オレアリー(AUS)はルーキーながら活躍するイアン・ジェンティル(HAW)と対戦する。

 

五十嵐カノア© WSL / Diz

 

五十嵐カノア(JPN)はヒート 8で、イタロ・フェレイラ(BRA) レオナルド・フィオラバンティ(ITA)と対戦。ヒートは、ギャラリーの大声援にプッシュされたイタロがスタートからバックハンドのエアリバースで8.00をスコアして開始。すぐに7.00でバックアップし開始直後からヒートを圧倒する。カノアもエアリバースを決めるも後が続かず。3位でエリミネーション・ラウンドへ。ヒート8でパワーハウスのカラム・ロブソン(AUS)と対戦する。

 

 

 

シルヴァナ・リマとステファニー・ギルモアは早期敗退に直面する

 

ステファニー・ギルモア© WSL / Diz

 

ワイルドカードのシルバナ・リマ(ブラジル)は、現在世界No.1のカリッサ・ムーア(HAW)に敗れ、早々に敗退が決まった。リマは、5度の世界チャンピオンに輝いたカリッサ・ムーアをあと一歩のところまで追い詰めたが、あと一歩及ばずヒートを終えた。

 

サクラ・ジョンソン© WSL / Smorigo
サクラ・ジョンソン© WSL / Diz

 

エキサイティングな一日の終わりには、新星のベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)が8度の世界チャンピオンのステファニー・ギルモア(AUS)を下した。ギルモアは、このヒートで最も高いスコアである6.50をスコアしたが、重要なバックアップ・スコアを見つけることができなかった。サクラ・ジョンソンは大勝し、クオーターファイナル進出を決めた。

 

ケリー・スレーター欠場。

 

また今大会に出場が予定されていたケリー・スレーターが体調不良のため、出場を辞退。チャレンジャーシリーズランキング2位のブラジリアンサーファーであるジャドソン・アンドレが出場することとなった。

 

ツアー・アンド・コンペティション・チームは、女子のエリミネーション・ラウンド、ヒート2の終了後、イベントをOFFとした。 ネクストコールは現地時間の明日、6月24日(土)午前7時15分(GMT-3)、可能であれば午前7時35分(GMT-3)のスタートとなる。現在の日本とサンパウロとの時差は、12時間です。日本の方が、12時間進んでいます。

 

 

VIVOリオ・プロ Presented by Corona女子オープニング・ラウンド結果:
HEAT1:ガブリエラ・ブライアン(HAW)12.13 DEF. モリー・ピックラム(AUS)11.94、ステファニー・ギルモア(AUS)11.06
HEAT 2:レイキー・ピーターソン(USA)9.00 DEF. カリッサ・ムーア(HAW)8.14、シルヴァナ・リマ(BRA)7.43
HEAT 3:タイラー・ライト(AUS)11.17 DEF. ジョアン・ディフェイ(FRA)10.26、ケイトリン・シマーズ(USA)10.07
HEAT 4:キャロライン・マークス(USA)12.50 DEF. タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)10.90、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)10.27

VIVOリオ・プロ・プレゼンテッド・バイ・コロナ女子エリミネーション・ラウンド結果(HEAT1~2):
HEAT1:カリッサ・ムーア(HAW)10.50 DEF. シルヴァナ・リマ(BRA)10.00
HEAT 2:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)11.54 DEF. ステファニー・ギルモア(AUS)11.17

VIVOリオ・プロ・プレゼンテッド・バイ・コロナ女子エリミネーション・ラウンド・マッチアップ(HEAT 3 – 4):
HEAT 3:モリー・ピックラム(AUS)対ジョアン・ディフェイ(FRA)
HEAT 4:タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)対ケイトリン・シマーズ(USA)

VIVOリオ・プロ Presented by Coronaメンズ・オープニング・ラウンド結果:
HEAT1:イーサン・ユーイング(AUS)14.20 DEF. 和井田理央(INA)14.13、カイオ・イベリ(BRA)12.47
HEAT 2:ジョアオ・チアンカ(BRA)14.83 DEF. セス・モニーツ(HAW)10.20、マシュー・マクギリブレイ(RSA)8.96
HEAT 3: フィリッペ・トリード(BRA)14.53 DEF. サミュエル・プポ(BRA)14.50、カラム・ロブソン(AUS)13.83
HEAT 4:リアム・オブライエン(AUS)10.33 DEF. ジャドソン・アンドレ(BRA)8.24、グリフィン・コラピント(USA)6.73
HEAT 5:ヤゴ・ドラ(BRA)15.53 DEF. ガブリエル・メディーナ(BRA)15.17、イアン・ジェンティル(HAW)8.40
HEAT 6:ライアン・カリナン(AUS)13.44 DEF. ジャック・ロビンソン(AUS)10.20、バロン・マミヤ(HAW)6.26
HEAT7:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)15.67 DEF. コナー・オレアリー(AUS)10.83、ジョーディ・スミス(RSA)9.63
HEAT 8:イタロ・フェレイラ(BRA)15.00 DEF. レオナルド・フィオラバンティ(ITA)11.40、五十嵐カノア(JPN)9.13

VIVOリオ・プロ Presented by Coronaメンズ・エリミネーション・ラウンド・マッチアップ:
HEAT1:グリフィン・コラピント(USA)対ジャドソン・アンドレ(BRA)
HEAT 2:コナー・オレアリー(AUS)対イアン・ジェンティル(HAW)
HEAT 3:ガブリエル・メディーナ(BRA)対 サミュエル・プポ(BRA)
HEAT 4:カイオ・イベリ(BRA)対バロン・マミヤ(HAW)
HEAT 5:ジャック・ロビンソン(AUS)対セス・モニーツ(HAW)
HEAT 6:マシュー・マクギリブレイ(RSA)対ジョーディ・スミス(RSA)
HEAT7:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)対和井田理央(INA)
HEAT 8:カラム・ロブソン(AUS)対 五十嵐カノア(JPN)