エクセレント連発の間々下で川合美乃里と安室丈が見事優勝。JPSA2023 ショートボード第2戦 新島プロが終了。

優勝した川合美乃里と安室丈

JPSA ショートボード第2戦「新島プロ」は本日が最終日。今日の潮回りは干潮が朝の9時30分。潮が上げると割れないということで、集合は早朝の5時。試合は5時20分にスタート。

4時はまだ潮が上げていたことで、サイズは胸ぐらいだったが、引きが進むと波はダブルオーバーまでサイズアップ。それより大きいサイズは地形に耐えられず、いきなり崩れるスーパーワイドブレイクとハードなコンディションの戦いとなった。

安井拓海

 

また、潮の時間を考えると、残り26ヒートを行うには厳しいということもあり、運営と選手会で協議。試合を成立させることを優先。ヒート組のマンオンマンをやめて、最後まで4マンヒートで行うことが決定した。

 

男子優勝の安室丈
女子優勝の川合美乃里

試合は女子のR-2からのスタートとなり、大きい波に右往左往するものの、ここは経験に勝るものが勝ち上がる結果。波乱は昨年のグランドチャンピオンの中塩佳那や、CSサーファーだった黒川日菜子が、ここで姿を消した。

 

川瀬心那
池田美来

 

さらに今日の女子のシングルハイエスト8.25ポイントを出し、トータル16.00ポイントもハイエストとなった川瀬心那もセミファイナルでは、波を捉えきれず無念の敗退。また、波乗りに切れ味が増した池田美来もあと1本が足らずに涙を飲んだ。

 

女子のファイナリスト

 

決勝は海外経験も豊富な大村奈央、今大会イケイケの松野杏莉は初ファイナリスト。こちらも初の決勝進出となった大矢ひいなに、実力派の川合美乃里の4人。この決勝の時間帯は、サイズは落ち着いてきたものの、時折、台風からのビッグセットが入り、会場を波で覆い尽くす。

 

大村奈央
松野杏莉
大矢ひいな

 

大村、松野が隙を見て、ライダブルな波で演技を重ねる。川合は狙う波があるのか、ショートライドの連続。大矢は波の選択に迷いが出て、手を出せずで試合は進行する。

 

後半、今日は必ずグッド、エクセレントレンジを出してきた川合の演技に7.00ポイントがついて、トップに。波に対して臆することなく当てに行くことが高評価。これで2021年10月の鴨川大会以来、約1年半ぶりの川合美乃里の優勝が決まった。

 

 

川合美乃里
「最初に全然決めれなくて、もう本当に焦っていて。左のバンクがすごく気になっちゃっていて、逆にそこしか見えてなくて、諦めずに最後の最後に乗れてよかったです。新島の試合はすごく相性が良くって、出る試合は優勝だったり、毎回ファイナルに行けてて。今回、優勝するまで去年一度も優勝できなくて。

 

 

一年半ぶりの優勝なんですけど、今回絶対優勝したいと思っていたんで。(涙)泣くことじゃないとは思うんですけど、波のある試合で、自分のサーフィンを毎ラウンド出来て、(新島は)大好きな場所だなって思いますし。運営の方々やスタッフの方も場所が変わって大変だったと思うんですけど、みなさんのお陰でこの結果があるんだと思っています。

成績自体は良い方向に行っているので、今年こそは絶対にグラチャン取れるように頑張ります。」

 

男子ファイナリスト

 

続いて男子。決勝は種子島トライアルでプロになり、今大会初戦となる堀越類、試合マスターの西慶司郎、ヒートを勝ち上がるごとに調子を上げてきた安室丈、着実に自分のサーフィンで勝つことを覚えた平原颯馬という顔ぶれ。

 

加藤翔平

 

それにしても残念だったのはR-4までぶっちぎりの強さを見せていた加藤翔平。R-4ではエクセレントの9.75ポイントを出したかと思えば、セミフィナルでは優先順位を間違えたか、痛恨のプライオリティインターフェアで敗退という結末。これも試練なのか。

 

堀越類
平原颯馬

 

その男子決勝。堀越はプロ初戦ということもあり、失うものは無いから積極的に攻める、攻める。自分のサーフィンをこれでもかと魅せたかと思えば、方や平原もチーム茅ヶ崎の応援を受けて、リップ、エアーと多彩な技でエクセレントを叩き出す。

 

西慶司郎
安室丈

 

西は自分の限界に挑むが如く、特大セットに何度もアプローチして会場を沸かす。安室は一貫してレフトにこだわり、危険を承知でインサイドまで当て込んでいく。結果、エクセレントを2本揃えて、トータル16.80ポイントでそのままタイムアップ。こちらは2021年のJPSA茨城大会から1年と8ヶ月ぶりの嬉しい優勝となった。

 

安室丈
「ちゃんとターンが出来れば点数が出ると思っていたので、攻めて行こうかと思っていました。久しぶりの優勝なので嬉しいです。コーチ(辻裕次郎)から後半プレッシャーを感じなくするために、前半でキッチリ決めるように言われてました。

 

コーチの辻裕次郎と戦った安室丈

自分が生まれ育った四国の波は、パワーがあって今回のような波で練習してきたので、それが試合で出せたのかなと思います。

今回は波がすごく良くて、これまでで一番良い波だったかもしれません。最初に8点出した後、その後なかなか点が出せなかったので、最後キッチリ出せてよかったです。次はクルイのQSがあるんで、そこでしっかり勝って、良いとこ見せたいなと思います。」

 

JPSA2023 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第2戦「新島プロ」

優勝:川合美乃里、安室丈
2位:大村奈央、堀越類
3位:松野杏莉、平原颯馬
4位:大矢ひいな、西慶司郎

 

男子
優勝:安室丈 (¥720,000)
2位:堀越類 (¥360,000)
3位:平原颯馬(¥240,000)
4位:西慶司郎(¥150,000)

女子
優勝:川合美乃里(¥220,000)
2位:大村奈央(¥110,000)
3位:松野杏莉(¥ 75,000)
4位:大矢ひいな(¥ 55,000)

※ 表彰のプレゼンターは、新島村 副村長のミヤガワイサオ氏

 

JPSAのYoutubeチャンネル「Catch up」の新島編。宮坂莉乙子レポーターと酒井まいカメラマン。

高橋みなと選手会長とJPSA細川理事長が今日のスケジュール進行について相談。

セミファイナルで惜しくも敗れた仲村拓久未
早朝のヒートでは9.50をスコアした伊東李安琉
エクセレントを出しながらも、まさかのインターフェアで敗退となった古川 海夕
常に1位通過をしていた
西優司だったがセミファイナルで敗れた。今回のダークホース、堀越類。セミファイナルの勝利者インタビューでは、「まさかこのヒートを1位で勝ちあがれるとは思わなかった」とコメント。「神様が付いててくれたという感じすね。」と素晴らしいデビュー戦を準優勝で飾った。

開幕戦の種子島でプロ資格を得たばかりの堀越類。しかし種子島ではラウンド1で負けてしまい、その悔しさをバネに新島に挑んだという。今後の活躍が楽しみなサーファーだ。

 

取材協力:ナカダレンタカー
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TEL:04992-5-0215

 

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>ヒート表

JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/

 

【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA2023 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第2戦

新島プロ

期日/5月29日(月) ~ 6月1日(木) 予備日:2日(金)
会場/東京都新島村 羽伏浦海岸