WSL QS3000「whitebuffalo Hyuga Pro」は大会4日目で本日が大会最終日。男子のクォーターフィナルからスタートし、男女とも決勝まで行った。宮崎県日向市のお倉ヶ浜海岸の会場は晴れで、波は昨日よりサイズアップのコシハラ。潮回りは大潮で、ファイナルに向けて潮が引いていく。
この3日間のジャッジでは、エアーに点がついている。その他の演技では、コミットメント、フローがあるかで評価。よって、この最終日も選手はエアーを連発。
クォーターファイナルで大原洋人が繰り出したエアーが高さもあり、8.00ポイントとエクセレント。この点が出たことで、この演技との比較になり、後半は割と抑え気味の得点となった。
男子の優勝はJohn Mark Tokong (PHL)。この日、クォーターフィナルでは、調子の良かった上山キアヌ久里朱、セミファイナルでは大原洋人、決勝は田中大貴と撃破。昨年の地元フィリピンで優勝して、日本で初優勝。これでQSは4勝目となる。これでアジアランキングは、10位から4位へと躍進。
女子の優勝は脇田紗良。セミファイナルで都築虹帆、ファイナルで池田美来を破って、QS2勝目。昨年の千葉のQS1000アジアオープン以来の栄冠となる。この優勝で、アジアランクは10位から6位までジャンプアップとなった。
今大会の結果でアジアランキングも大きく変動。男子は1位にケトゥ・アグス (IDN)、2位 オニ・アンワー (IDN)、3位に田中大貴、4位ジョン・マーク・トコン (PHL)、5位 キアン・マーティン (SWE)と続く。
CSアジア枠は男子は5名なので、日本人選手は準優勝の田中大貴のみとなったが、6位に西慶司郎、7位に弟の西優司、9位金沢呂偉と続く。
1位のケトゥ・アグス (IDN)のポイントは6,343点。個人の成績のベスト4カウントとなるので単純計算はできないが、約4000点を持っている選手が11位の安室丈(3,948点)と混戦模様となっている。
女子のアジアランキングは1位 野中美波、2位 都築虹帆、3位 松岡亜音、4位 kailani Johnson(IDN)、5位 松永莉奈、6位 脇田紗良、7位 松田詩野、8位 佐藤李と続く。CSアジア枠は女子は3名。
1位の野中美波は11,049点、2位の都築虹帆は10,682点で、この2人は取りこぼしがなければ、ほぼ確定か。3位以下は僅差の点なので、最後の1枠を争う形になりそうだ。
次戦はオーストラリアで、3/13-18にアボカでQS3000、3/20-26はニューカッスルでQS5000が開催される。この2戦はアジアとオーストラリアのダブルサンクションとなっており、自国リージョナルのポイントとして加算される。
ただ、日本人選手は今度はアジアだけでなく、オーストラリアの選手とも争う形になることで戦いはよりハードになるだろう。
WSL QS3000「whitebuffalo Hyuga Pro」男子
優勝:John Mark Tokong (PHL)
2位:田中大貴
3位:西慶司郎、大原洋人
5位:Bronson Meydi (IDN)、Ketut Agus (IDN) 、上山キアヌ久里朱、古川海夕
WSL QS3000「whitebuffalo Hyuga Pro」女子
優勝:脇田紗良
2位:池田美来
3位:野中美波、都築虹帆
5位:Kailani Johnson (IDN)、松田詩野、松岡亜音、芳田花瑚
※パネルの優勝賞金$30,000はミスプリントです。男女とも優勝賞金は$8,000となります。
ベストライディング賞(10万円)
男子:上山キアヌ久里朱 8.25ポイント
ベストライディング賞(10万円)
女子:都築虹帆 8.25ポイント
会場のイベントブース。
SURF&SEA
White Buffalo
FCS
地元名産ブース
NPO法人「サーフアンドシー」& カネボウ化粧品『ALLIE』主催によるビーチクリーン。参加者には日焼け止めの「ALLIE」がプレゼントされた。
今日のステージでは、日向太鼓による演目が披露された。
プロサーファーによるサイン会も開催。来場した観戦者の方々に大会ポスターの配布を行い、そこにサインという形に。子供たち含め、多くの人が列を作った。参加プロサーファー:大原洋人、田中大貴、上山キアヌ久里朱、松田詩野、脇田紗良、池田美来、須田那月
16年の選手生活に別れ告げた須田那月。引退の挨拶は感謝の言葉で締めくくった。
花束贈呈は松田詩野プロ。
脇田紗良
毎朝、一番のりで練習をしていた脇田紗良。そのひたむきな姿勢が実を結んで、念願の優勝。これで次年度CSへの足掛かりをつかんだ。強い脇田紗良の復活だ。
「本当にホッとしています。チャレンジャーシリーズ(CS)にクオリファイするには、今回の試合で絶対、優勝が必要だったので、本当に優勝できて嬉しいです。でも、まだ3000、5000とオーストラリアの試合が残っているので気を引き締めて。この優勝をモチベーションにして頑張りたいと思います。
決勝のパフォーマンスは納得できるものではありませんでしたが、最 初に何本か決められたし、ラウンド・オブ・16 でもハイスコアを出せ たので、そこは自分が成長したところだと思います。
去年は、自分が目指していた成績ではなかったので、こうして久しぶりに優勝できてモチベーションも上がったので、また一から頑張ろうかと思います。CSへの道は近くはなったんですけど、手にとってはいないので、3000と5000優勝を目指して頑張ります。」
池田美来
野中美波を抑えて自身初のQSファイナルへ進出。あと一歩のところだったが、今回は準優勝。焦らず、課題を克服してくことか。特にヒート中の戦略は要勉強。でも、確実に一つずつ結果を出している。次こそ優勝だ。
都築虹帆
試合中に波を見つけるという基本。波を見る目を養うことも必要。それでも今大会、3位という成績でランキングは守った。
優勝:ジョン・マーク・トコン (PHL)
フィリピンのクラウド9出身でバレルマスターでありながら、今回のようなビーチブレイクも巧みなエアリアルで勝ち上がる術を習得している。今後のアジアの注目選手の一人。今回はSFで大原を抑えてファイナル進出。自国以外で初のQS優勝を果たした。
2位:田中大貴
2018 年クイックシルバー・オープン以来となる自身 2 度目のQS決勝へ駒 を進めた田中大貴。今回の準優勝でランキングは3位へ。今シーズンは台湾とフィリピンで5位となるなど、確実に結果を残している。「今年の目標でもあるCSクオリファイを必ず実現させてみせます」と意気込んだ。
3位:大原洋人
今回、素晴らしいパフォーマンスで完全復帰をアピールした大原。優勝しか考えていないと言っていたが、SFでトコンに敗れ、惜しくも3位でフィニッシュ。ランキング26位からオーストラリアでの巻き返しに期待だ。
3位:西慶司郎
5位:ブロンソン・メイディ (IDN)
5位:ケトゥ・アグス (IDN)
5位:上山キアヌ久里朱
5位:古川海夕
WSLアジアQSランキング
繰り返しになりますが、今回の結果で、男子で優勝したトコンが10位から4位にアップしてCSクオリファイ圏内に。準優勝の田中大貴が3位に。西慶司郎6位、西優司7位に付けている。
また女子では、野中美波をトップに5位までランキングは変動なし。優勝した脇田紗良が10位から6位にアップ、松田詩野も7位に付けている。
今年度CS出場者数は、アジア枠で男子がランキング上位5名(+ワイルドカード1名)、女子は上位3名(+ワイルドカード1名)。
今シーズン最後の残り2戦がオーストラリアで開催され、全てがそこで決定される。
- Vissla & Sisstrevolution Central Coast Pro
オーストラリア – QS3000 オーストラリアとの共同開催
2023年3月13日 – 18日 - Burton Automotive Pro & Speaking in Colour Pro
オーストラリア – QS5000 オーストラリアとの共同開催
2023年3月20日 – 26日
WSLアジア男子QSランキング
WSLアジア女子QSランキング
whitebuffalo HYUGA PRO QS3000
大会オフィシャルサイト
https://www.worldsurfleague.com/events/2023/qs/116/whitebuffalo-hyuga-pro/