男子はベスト4が決定。井上鷹は9位でフィニッシュ。VANSダクト・テープ・インヴィテーショナル大会2日目

カニエラ・スチュワート© WSL / Ryder

ハンティントンビーチ、カリフォルニア/USA(2022年8月5日金曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ロングボード・ツアー(CT)は、ハンティントンビーチでUSオープン7日目となる「VANSダクト・テープ・インヴィテーショナル&フェスティバル」は2日目を迎えた。

 

 

3フィートから5フィートのスウェルの中で、男子はラウンド3、4、クオーターファイナルが、女子はエリミネーション・ラウンド3が行われ、世界タイトルが3戦で決定される中で、この試合のへの影響の大きさを垣間見ることとなった。

 

 

アバロン・ガル© WSL / Morris

 

女子のエリミネーション・ラウンド3では、アバロン・ガル(USA)が、ハワイのソフィア・カルヘインと同じカリフォルニア出身でVansのワイルドカードであるカリーナ・ロズンコ(USA)を相手に冷静にヒート勝利を収めた。

 

タリー・ホワイト© WSL / Morris
ラウンド4へ2位で勝ち進んだサリー・コーヘン© WSL / Morris

 

ヒート2では、オーストラリアのトップ・ロングボード・タレントであるタリー・ホワイトが、サリー・コーヘン(HAW)とゾーイ・グロスピロン(FRA)との重要なヒートを制した。

 

男子ロングボーダーは、セミファイナル進出者が決定し、世界タイトルの行方が注目される。

 

男子ラウンド3、4、そしてクオーターファイナルが終了し、2022年のVANSダクト・テープ・インビテーショナルのタイトルと貴重な5,000ポイントを争う4人が残るのみという重要な1日となった。

 

現在の世界ランキング1位と2位が共に敗退するという展開となり、タイトル争いは混戦状態となってきた。

 

トッシュ・チューダー © WSL / Morris

 

VANSワイルドカードとして今回出場のジョエル・チューダーの息子であるトッシュ・チューダー(USA)は、現世界ランキング1位のハリソン・ローチ(AUS)を土壇場で打ちのめした。

 

ハリソンとトッシュ© WSL / Morris

 

その後、チューダーは、彼が幼い頃から尊敬しているもう一人のサーファー、2019 WSLロングボード・チャンピオンのジャスティン・クインタル(USA)と対戦することになった。

 

世界ランキング1位のハリソン・ローチ© WSL / Morris

 

クインタルは、ノーズライドでオープンし、ピアにショットを決めてソリッドな6.67を獲得すると、海がスローダウン。4.50で応戦したチューダーの忍耐力が試された。 

 

しかし、パーフェクトに近い9.00を出したのは、10回のダクト・テープ・インヴィテーショナル優勝者あるクインタル。終了ホーンまでチューダーを寄せ付けなかった。 

 

 

ジャスティン・クインタル© WSL / Morris

 

「あのレフトがピアに入り続けることを願うばかりです。あの波は好きだし、僕より前に多くの人があの波を自分のゾーンにしてきたんです。」とクインタルは言った。

 

「トッシュと僕はヒート前に冗談を言っていて、もし彼がヒートで勝っても僕は同じように興奮していたはずです。僕は彼の良き理解者でありたいと思っているし、良きライバルでもあるので、あのヒートは僕らふたりにとって大きな意味があったんです」。

 

 

 

現在のワールドNo.2であるベン・スキナー(イギリス)は、マンリー・ビーチでの準優勝を上回る優勝を目指してこのイベントに臨んだが、カイマナ・タカヤマ(アメリカ)が見事なパフォーマンスでその野望を打ち砕いた。

 

カイマナ・タカヤマ・タカヤマ© WSL / Ryder

 

タカヤマは、ラウンド4で15.13のヒートトータルでラウンドベストを記録したケビン・スクバーナ(USA)と対戦。しかしタカヤマは、そんなツアーの脅威となるケビン・スクバーナ(USA)を下してセミファイナルへと勝ち上がった。

 

タカヤマとスキナー© WSL / Ryder

 

「ケビン(スクバーナ)とは、ほぼ同時期に競技を始め、オーシャンサイド・ロングボード・クラブに一緒に入ったこともあり、ずっと一緒に戦ってきました」とタカヤマは言った。

 

「彼のヒート中の顔は、他の誰よりも見てきたし、本当に良い友達です。彼とヒートを共にすることは本当に特別なことで、セミファイナルに進出することができ、とても興奮しています。」

 

 

3度のWSLロングボード・チャンピオンとなったテイラー・ジェンセン(USA)は、4度目の優勝を目指し、今日その意欲を見せた。Credit: © WSL / Ryder

 

WSLロングボード・チャンピオン同士の戦いとなったテイラー・ジェンセン(USA)とスティーブン・ソイヤー(RSA)は、ジェンセンが最後の10分まで試合をコントロール。

ソイヤーは6.70で応戦し、ヒートに復帰したが、南アフリカのスターはジェンセンを超えるために必要な波を見つけることができなかった。

 

カニエラ・スチュワート© WSL / Morris
カニエラ・スチュワート© WSL / Ryder

 

クオーターファイナルでは、スタイルマスターのカニエラ・スチュワート(HAW)とオーストラリアのデクラン・ワイトン(AUS)がファイナルデーへの最後のスポットをかけて戦った

 

スチュワートは、午後の悪化したコンディションの中、13.17のヒート・トータルで印象的なパフォーマンスを披露し勝利した。

 

 

井上鷹は9位。

 

井上鷹© WSL / Morris

 

日本の井上鷹は、敗者復活戦のラウンド3でトニー・シルバニ、ジョアン・ダンタスと対戦。

 

シルバニと鷹 © WSL / Morris

 

2本の5点台をスコアしてヒート前半をトップで折り返す。後半にシルバニに逆転されるもヒートスコア11.30で2位でラウンドアップを果たした。

 

井上鷹© WSL / Morris

 

ラウンド4ではスタイルマスターのカニエラ・スチュワート(HAW)と対戦。カニエラが7.33という高得点をスコアする中、井上もクリティカルなノーズライドで応戦。

 

井上鷹© WSL / Morris

最後までノーズライドを繰り出し、カニエラに食い下がるも逆転ならず、惜しくもここで敗退。今回は9でフィニッシュとなった。

 

スキナー、井上鷹、ケリス・カレオパア(HAW)など、世界最高峰のロングボーダーたちがパドルレースを行い、最高のコンペティションが繰り広げられた。男女とも1,000ドルの賞金を目指した。© WSL / Morris

女子バンズ・ダクト・テープ・インヴィテーショナル・ラウンド3結果。
ヒート1:アヴァロン・ガル(USA)11.44、ソフィア・カルヘイン(HAW)10.23、カリーナ・ロズンコ(USA)6.50
ヒート2:タリー・ホワイト(AUS)11.56、サリー・コーヘン(HAW)5.50、ゾーイ・グロスピロン(FRA)5.44

メンズ・バンズ・ダクト・テープ・インヴィテーショナル・ラウンド4結果。
QF 1:テイラー・ジェンセン(USA)13.00 DEF. スティーブン・ソーヤー(RSA)11.53
QF 2:カイマナ・タカヤマ(USA)10.90 DEF. ケビン・スクバーナ(USA)9.23
QF3:ジャスティン・クインタル(USA)16.50 DEF. トッシュ・テューダー(USA)
QF 4:カニエラ・ステュワート(HAW)13.17 DEF. デクラン・ワイトン(AUS)10.83

メンズ・バンズ・ダクト・テープ・インヴィテーショナル・ラウンド4結果。
ヒート1:スティーブン・ソーヤー(RSA)11.84 DEF. カイ・サラス(HAW)11.10
ヒート2:テイラー・ジェンセン(USA)12.67 DEF. ジェフソン・シルバ(BRA)11.87
ヒート3:カイマナ・タカヤマ(USA)11.97 DEF. ベン・スキナー(GBR)10.60
ヒート4:ケビン・スクバーナ(USA)15.13 DEF. ルーカス・ガリオ・レッカ(PER)9.97
ヒート5:トッシュ・テューダー(USA)11.54 DEF. ハリソン・ローチ(AUS)10.60
ヒート6:ジャスティン・クインタル(USA)14.23 DEF. コール・ロビンス(USA)11.30
ヒート7:カニエラ・ステュワート(HAW)13.93 DEF. 井上鷹(JPN)11.00
ヒート8:デクラン・ワイトン(AUS)11.90 DEF. トニー・シルバニ(USA)10.66

メンズ・バンズ・ダクト・テープ・インヴィテーショナル・ラウンド3結果。
ヒート1:トニー・シルバニー(USA)12.27、井上鷹(JPN)11.30、ジョアン・ダンタス(PRT)9.77
ヒート2:ジェフソン・シルバ(BRA)13.00、ルーカス・ガリード・レッカ(PER)11.40、フィル・ラジスマン(BRA)9.40

 

明日はチャレンジャーシリーズが再開。女子のクオーターファイナル、男子のクオーターファイナル。その後ダクトテープ女子のラウンド4、クオーターファイナルが行われる予定。

 

チャレンジャーシリーズ女子QFのH1では都筑有夢路が元CTサーファーのメイシー・キャラハンと対戦。

 

女子ダクトテープR4では、H2でサリー・コーヘンがアヴァロン・ガル(USA)と対戦。H5で吉川広夏は世界チャンプのホノルアと対戦。H8で田岡なつみはレイチェル・ティリーと対戦する。

 

今回も彼らの活躍を期待して、日本からエールを送り続けたい。がんばれ!日本!

 

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2022/cs/23/vans-us-open-of-surfing/

https://www.vansusopenofsurfing.com/