2022年7月17日(日)、海の家で賑わう湘南鵠沼海岸にて西浜SLSC x BILLABONG オーシャンクリーンイベントが開催された。当日は朝から雨が降る生憎の空模様。だったが、イベントが進むにつれて雨雲もなくなり、最後は夏空の下、無事にイベントは終了した。
■写真提供 カメラマン Junji Kumano 西浜サーフライフセービングクラブ
BILLABONG STORE湘南を開店した2002年以来、日本のビーチカルチャー、そしてサーフカルチャーの発信地である湘南・江ノ島の海をフィールドとする者同士、親睦を深めてきたBILLABONGと西浜サーフライフセービングクラブ(SLSC)。
西浜SLSCは1963年から活動を開始し、以来長年にわたり毎年夏のあいだ水難救助活動を行ってきた日本でもっとも伝統のあるライフセービング団体だ。
本格的なサマーシーズンの到来を前にBILLABONGと西浜SLSCはオーシャンクリーンを開催。パドルボードやサーフボードを使わないと行くことが困難な江ノ島の磯場で海洋ゴミを拾う清掃活動を行った。
かながわ海岸美化財団主催の海岸清掃に参加するボランティアの人数は、2020年と2021年をくらべると286名から1412名へと大幅に増加。地球環境への意識が高まり、ビーチクリーンが活発化していることがうかがえる。
たしかにビーチを見ていると、以前よりもゴミが少なくきれいな印象だ。しかしながら、西浜SLSCが年2回行っている江ノ島でのオーシャンクリーンでは依然としてゴミの量が多く、よい変化を感じれていないという。
そこで実際にパドルアウト! 片瀬西浜から20〜30分ほどかけて江ノ島の磯場に到着すると、そこには驚くほどの量のゴミがあった。ペットボトルや空き缶、スーパーのカゴにパイロン、得体のしれない工業部品などありとあらゆる種類のゴミが大量に漂着している……。
気軽に足を運べるビーチはきれいになりつつあるが、すぐ近くにはまだまだ多くの海洋ゴミが散乱している。
そんな現状を目の当たりにし、あらためてゴミをなるべく出さない暮らしを送ること、けっしてポイ捨てしないことの大切さを参加者全員が思った。いつまでも、みんながきれいな海で楽しい時間を過ごせるように。
ビラボンジャパンのチームライダーの松岡慧斗、仲村拓久未、矢作紋乃丞、鈴木仁、古川海夕、小笠原由織、安室丈、高井汰朗、近藤義忠。日本を代表するライフセーバー浜地沙羅、上野凌、園田俊がオーシャンクリーンに集まった。
西浜SLSC環境イベント委員会委員長の新井大介さん。西浜SLSCの声がけをきっかけに今回の合同オーシャンクリーンは実現した。
「ライフセービングは海岸での認知度は高いのですが、一般的にまだまだ広がりがない。だから同じ海を活動拠点にしているサーファーをはじめ、マリンスポーツをやっている方々との横のつながりを増やしていこうと考えました。そこで協力関係にあったBILLABONGとともにアクションを起こし、発信していこうと思ったんです」
子どもから大人まで総勢80名ほどの参加者が集まった。江ノ島に向けていよいよパドルアウト!サーファーもライフセーバーもパドリングは基本のき。片瀬西浜から江ノ島の磯場までの距離はおよそ1キロの距離。少し遠くて大変だけども、みんなで行けば楽しめる。
松ヶ崎と呼ばれる磯場に到着。陸路では入ることができないエリア。海から行かないとたどり着くのは困難な場所だ。
憧れのプロサーファーとキッズの交流の場にもなった。大好きな海をきれいに守りたい気持ちは同じ。一緒に活動することで、自然と仲が深まる。
西浜SLSCは発足当時より定期的なビーチクリーンを行ってきた。その活動が認められ、2012年には緑綬褒章を受賞。海岸美化の啓蒙に励んでいる。BILLABONGはこれからも西浜SLSCとタッグを組んで、かけがえのないみんなの海をきれいにするために力を注ぐ。