プロサーフィン史上初となる女子のフルCTイベントがパイプラインで開催。「ビラボン・プロ・パイプライン」大会2日

記念すべき女子初のパイプでのCTイベントがスタート。© WSL / Saguibo

BANZAI PIPELINE、オアフ島、ハワイ/アメリカ 2022年1月30日(日) ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の2022年チャンピオンシップ・ツアー(CT)の開幕戦である「ビラボン・プロ・パイプライン」は今日、フルCTイベントとして初めて女子がバンザイ・パイプラインに挑み、プロサーフィンの歴史的な1日となった。

 

HIGHLIGHTS Billabong Pipeline Pro DAY2

 

 

昨年のマウイ・プロでは、開催地であったホノルアベイでサメによる死亡事故が発生したため、途中からパイプラインでの開催となったが、今回は女子プロサーフィンの歴史的なスタートとなった。

 

本日は男子はオフ。女子のオープニング・ラウンド1とエリミネーション・ラウンド2が開催され、素晴らしいパフォーマンスが披露されただけでなく、キャロライン・マークスとコートニー・コンローグという2人のビッグネームが早くもイベントから姿を消す大番狂わせも発生した。

 

 

ステファニー・ギルモアがコロナで棄権。

 

 

一方で、そんな歴史的瞬間に居合わすことができなかったステファニー・ギルモア。コロナの陽性反応により隔離されていたが、月曜日には競技への参加許可がおり、出場できる見込みと報じられていた。

 

しかし本日のラウンド1のヒートはノーショー。ギルモアなしでオーストラリアのタイラー・ライトとインディア・ロビンソンがウォークスルー・ヒートを行った。

 

タイラー・ライト WSL / Brent Bielmann

 

タイラー・ライトは、バックドアの素晴らしいチューブでヒートを開始し、序盤をリード。2本目のライトハンド・バレルで完璧なポジショニングを見せ、ラウンド3へと勝ち進んだ。

 

「今年一番の楽しみは、ルーキーの選手達を見ることです」とライトがコメント。「こんなにフレッシュな顔ぶれがツアーに参加してくるのは久しぶりで、彼女らがツアーに参加して最大限に力を発揮しているのを見るだけで感動します。このスポーツの一部であること、そして今、このスポーツ界の女性であることが信じられない気持ちです」。

 

そして、ステファニー・ギルモアに代わってベサニー・ハミルトンがラウンド2から登場。見事ラウンドアップを決めてラウンド3へ勝ち上がった。

 

ギルモアに代わって直前にコールを受けたインターナショナル・サーフィン・アイコンのベサニー・ハミルトン(HAW)は、ブリサ・ヘネシー(CRI)とキャロライン・マークス(USA)という経験豊富なコンペティターとのタフなマッチアップとなった。ヘネシーは前回の勢いそのままに、素晴らしい波をスコアして1位通過、ハミルトンは豊富な経験を活かして2位で進み、マークスを大会から排除した。

 

片腕でチャージするべサニー Credit: © WSL / Heff

 

ハミルトンは、「この場にいられることにとても興奮しています」とコメント。「最近は完全にママモードですが、サーフィンの体型を維持しようと努力していますので、今日のような機会に恵まれたことは素晴らしいことです。ビーチには素晴らしいエネルギーがあり、みんなが愛を示しています」。

 

 

オープニングラウンドでは、ハワイアンが大活躍

 

 

2位で勝ち上がったカリッサ・ムーア  WSL / Brent Bielmann

 

ローカルチャージャーでイベント・ワイルドカードのモアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)は、バンザイ・パイプラインのレフトに的を絞った数少ないサーファーの一人で、その戦略が功を奏し、ベスト2をまとめて、5度のWSLチャンピオンであるカリッサ・ムーア(HAW)とブリサ・ヘネシー(CRI)を僅差で下した。

 

モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)WSL / Heff

 

「12歳のときにパイプでサーフィンを始めて、18歳になってからはコンスタントにここに来ています」とウォンが言った。「カリッサと対戦することで、彼女は世界最高の選手なので、もっとうまくならなければと思います。彼女を尊敬していますし、彼女のように良いサーフィンをしたいと思っています」。

 

ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)WSL / Brent Bielmann
ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)WSL / Brent Bielmann

 

ハワイのルーキーであるベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)は、オープニング・ラウンド1の最終ヒートでバックドアにコミットして、レイキー・ピーターソン(USA)を2位で下し、世界No.6のキャロライン・マークス(USA)をエリミネーション・ラウンドに送り込んだ。

 

ガブリエラ・ブライアンWSL / Brent Bielmann

 

ヒート2では、カウアイ島出身のタティアナ・ウエストン-ウェブ(BRA)、マリア・マニュエル(HAW)、ガブリエラ・ブライアン(HAW)など、ローカルタレントが勢ぞろい。マニュエルはライトに行くことを選択し、バックドアで波を探し、ウェストン・ウェブとブライアンはパイプラインでチャンスを探してした。

 

マニュエルは、残り時間5分となったところで、バックドアのディープバレルで8.17(10点満点中)という素晴らしいスコアを出し、ラウンドオブ16へ勝ち上がった。

 

マリア・マニュエル WSL / Heff

 

「正直なところ、非常にストレスを感じていました。いくつかの波に乗ることで、そのストレスを軽減したかったのです」とマニュエルがコメント。「この冬は、パイプラインでの初めての本格的な冬を過ごしました。練習のために波に乗るのはとても難しいので、どれだけ時間を費やしても、結局は正しい場所にいるかどうかにかかっています」。

 

 

これで男女ともラウンド2までが終了。明日試合が再開されればラウンド3からスタートとなる。ネクストコールは現地時間の31日明朝7時50分、日本時間で今夜深夜2時50分。大会の模様はWorldSurfLeague.com、無料のWSLアプリ、WSLのYouTubeチャンネルでライブ放送されます。

 

 

男子Billabong Pro Pipeline

女子Billabong Pro Pipeline

 

 

Billabong Pro Pipeline Women’s Opening Round 1 Results:
HEAT 1: Molly Picklum (AUS) 7.73 DEF. Sally Fitzgibbons (AUS) 4.90, Courtney Conlogue (USA) 3.76
HEAT 2: Malia Manuel (HAW) 10.67 DEF. Tatiana Weston-Webb (BRA) 4.40, Gabriela Bryan (HAW) 3.40
HEAT 3: Moana Jones Wong (HAW) 7.77 DEF. Carissa Moore (HAW) 7.70, Brisa Hennessy (CRI) 6.54
HEAT 4: Isabella Nichols (AUS) 5.50 DEF. Johanne Defay (FRA) 4.70, Luana Silva (HAW) 0.83
HEAT 5: Tyler Wright (AUS) 11.83, India Robinson (AUS) 2.94   Stephanie Gilmore (AUS)
HEAT 6: Bettylou Sakura Johnson (HAW) 7.46 DEF. Lakey Peterson (USA) 4.00, Caroline Marks (USA) 2.07

Billabong Pro Pipeline Women’s Elimination Round 2 Results:
HEAT 1: Brisa Hennessy (CRI) 10.73 DEF. Bethany Hamilton (HAW) 8.76, Caroline Marks (USA) 3.70
HEAT 2: Luana Silva (HAW) 6.77 DEF. Gabriela Bryan (HAW) 6.70, Courtney Conlogue (USA) 4.47

Billabong Pro Pipeline Women’s Round of 16 Matchups:
HEAT 1: Sally Fitzgibbons (AUS) vs. Malia Manuel (HAW)
HEAT 2: Tyler Wright (AUS) vs. India Robinson (AUS)
HEAT 3: Tatiana Weston-Webb (BRA) vs. Moana Jones Wong (HAW)
HEAT 4: Isabella Nichols (AUS) vs. Bettylou Sakura Johnson (HAW)
HEAT 5: Carissa Moore (HAW) vs. Bethany Hamilton (HAW)
HEAT 6: Gabriela Bryan (HAW) vs. Brisa Hennessy (CRI)
HEAT 7: Johanne Defay (FRA) vs. Molly Picklum (AUS)
HEAT 8: Lakey Peterson (USA) vs. Luana Silva (HAW)

Billabong Pro Pipeline Men’s Round of 32 Matchups:
HEAT 1: Conner Coffin (USA) vs. Barron Mamiya (HAW)
HEAT 2: Kelly Slater (USA) vs. Jake Marshall (USA)
HEAT 3: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Owen Wright (AUS)
HEAT 4: Leonardo Fioravanti (ITA) vs. Nat Young (USA)
HEAT 5: Italo Ferreira (BRA) vs. Miguel Tudela (PER)
HEAT 6: Miguel Pupo (BRA) vs. Connor O’Leary (AUS)
HEAT 7: Frederico Morais (PRT) vs. Carlos Munoz (CRI)
HEAT 8: Kolohe Andino (USA) vs. Lucca Mesinas (PER)
HEAT 9: Filipe Toledo (BRA) vs. Ivan Florence (HAW)
HEAT 10: Seth Moniz (HAW) vs. Ezekiel Lau (HAW)
HEAT 11: Jack Robinson (AUS) vs. Joao Chianca (BRA)
HEAT 12: John John Florence (HAW) vs. Jackson Baker (AUS)
HEAT 13: Griffin Colapinto (USA) vs. Caio Ibelli (BRA)
HEAT 14: Ethan Ewing (AUS) vs. Callum Robson (AUS)
HEAT 15: Deivid Silva (BRA) vs. Samuel Pupo (BRA)
HEAT 16: Jordy Smith (ZAF) vs. Matthew McGillivray (ZAF)