五十嵐カノアが9.0をスコアしてR3進出。CT開幕戦「ビラボンプロ・パイプライン」がパンピング・コンディションで開幕

五十嵐カノア Photo by Tony Heff/World Surf League

バンザイ・パイプライン、オアフ島、ハワイ/アメリカ (2022年1月29日土曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の2022年チャンピオンシップ・ツアー(CT)の開幕戦「Billabong Pro Pipeline」は、8~10フィートのコンディションの中、男子のオープニング・ラウンド1がスタートし、その後、男子のエリミネーション・ラウンド2が行われた。本日、女子の競技はオフとなった。

 

Highlights Billabong Pro Pipe Day 1

 

そんな中で、ジャック・ロビンソン(AUS)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジョーディ・スミス(ZAF)が目立ったパフォーマンスを見せ、スミスはエリミネーション・ラウンド2のヒート2で、ここまでのハイエストスコア(10点満点中9.73)をスコアした。

 

ラウンド2では、ジョーディ・スミス(ZAF)が9.73というハイエスト・シングル・ウェイブ・スコアをたたき出した。Credit: © WSL / Heff

 

ロビンソンがパンピング・コンディションでスレーターを破る

 

 

ジャック・ロビンソン Photo by Tony Heff/World Surf League

 

西オーストラリア出身で、ヘビーチューブを得意とするジャック・ロビンソン(オーストラリア)は、「Billabong Pro Pipeline」のオープニング・ラウンド1で信じられないようなパフォーマンスを見せ、期待に応えた。

 

昨年開催された「2021 コロナオープン・メキシコ presented by Quiksilver」では、世界最高のチューブ・ライダーと評される理由を証明したロボ。今日のパイプでは、今シーズン初のコンペティション・ヒートで2つのパーフェクトに近い9プラスのスコアを叩き出した。

 

ジャック・ロビンソン Photo by Tony Heff/World Surf League

ロビンソンは、「コンディションを見ていると、今日は興奮してしまいがちなので、とにかく落ち着こうと思っていました。先のことはあまり考えずに、試合の一瞬一瞬を楽しむようにしています」とコメント。

 

ケリー Photo by Tony Heff/World Surf League

 

ロビンソンの2022年のオープニング・パフォーマンスで最も印象的だったのは、11回の世界チャンピオンのパフォーマンスを超えたことかもしれない。パイプラインで7回優勝しているケリー・スレーター(USA)は今回は2つのエクセレントスコアで16.57のトータルスコアを出していたにも関わらず、勝利を手にすることができなかったのだ。

 

ジョン・ジョン Photo by Tony Heff/World Surf League
ジョン・ジョン Photo by Tony Heff/World Surf League

 

先月のHICパイプ・プロで優勝したばかりの、2タイム・ワールド・チャンピオンであり、ディフェンディング・イベント勝者であるジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は、スロー・スタートから数分の間に2つのビッグ・スコアを出して、見事なパフォーマンスを披露。

 

フローレンスは、クローズアウト・バレルをかき分け、メイク不可能なセクションを簡単にこなして、17.13のヒート・トータル(20点満点中)を記録した。

 

イタロ・フェレイラ WSL / Brent Bielmann

 

WSLチャンピオンでオリンピックの金メダリストであるイタロ・フェレイラ(BRA)は、ヒート5で実績のあるパイプラインチャージャーのミゲル・トゥデラ(PER)とルーキーのカラム・ロブソン(AUS)と対戦。ロースコアヒートの中で1位で勝ち上がった。

 

 

「パイプラインは、我々サーファーに多くのことを要求します。」とフェレイラがコメント。「挑戦的な波であることは間違いありません。2019年にここで世界タイトルを獲得し、昨年は準決勝に進出したからといって、ファイナルデイにここにいられるとは限りません。

 

パイプは予測不可能な波なので、保証は何もありません。私が知っているのは、どのような波やコンディションにも準備ができるということだけ。ここ数日、自分のボードをテストして、たくさんトレーニングしてきました。あとは地に足をつけて、各ヒートに集中し、ファイナルに向けて積み上げていくだけです」と気合のコメント。

 

 

 

今回ルーキーのリアム・オブライアン(AUS)は、ウォームアップ中に負傷したため、出場を辞退。チャレンジャーシリーズの次点であるジョーディ・ロウラー(AUS)がリプレイスで出場することとなったが、ラウンド2で敗れイベントから姿を消した。

 

 

2016年のルーキーイヤーで、このパイプでケリーを破り、準優勝を果たした経験のある五十嵐カノアは、ヒート7でハワイのセス・モニーツとルーキーのカルロス・ムニョスと対戦。スタートからモニーツが素晴らしいディープバレルをバックハンドでメイク。7.57をスコアして幸先のいいスタートを切る。

 

最高のバレルメイクして思わず笑顔になる五十嵐カノア Photo by Tony Heff/World Surf League
9.00をスコアした五十嵐カノア。物凄いディープバレルだった。 Photo by Tony Heff/World Surf League

 

優先権をカノアが持ったままヒート中盤でセスが再びパイプのバレルをメイク。8.07をスコアしてリードを広げていく。それに応えるようにカノアもビッグセットにテイクオフ。深いボトムターンからバレルの中に完全に姿を消し、スピッツとともに姿を現した。そのスコアは9.00というヒートのベストをマーク。本日のハイスコアのうちの1本となった。

 

安定してバレルをメイクするモニーツは、最後に4本目のバレルをメイクし8.37をスコアして完全にヒートをコントロール。カノアは最後にスモールバレルを見つけて2位をキープし、ラウンド3へと勝ち上がった。

 

 

今シーズンも彼の左肩には日本の国旗が。コナー・オレアリー - WSL / Brent Bielmann

 

また、ヒート3にクレジットされたコナー・オレアリーは、スタートから素晴らしいバレルをメイク。最後までトップの座を譲ることなく2本の7点台をスコアして、1位でラウンド3へ勝ち上がった。

 

 

試合が再開されて、男子のラウンド3がスタートすれば、五十嵐カノアはヒート3でオーストラリアのベテラン選手であるオーウェン・ライトと対戦。コナー・オレアリーはヒート6でブラジルのミゲール・プポと対戦する。

 

ネクストコールは現地時間の明朝7時35分、日本時間深夜2時30分。8時スタートの可能性あり。コールオンされると、大会の模様はWorldSurfLeague.com、無料のWSLアプリ、WSLのYouTubeチャンネルでライブ放送されます。

 

 

男子Billabong Pro Pipeline

女子Billabong Pro Pipeline

 

 

Billabong Pro Pipeline Men’s Opening Round 1 Results:
Heat 1: Owen Wright (AUS) 13.34 DEF. Ezekiel Lau (HAW) 7.00, Jordy Smith (ZAF) 6.46
Heat 2: Griffin Colapinto (USA) 10.47 DEF. Matthew McGillivray (ZAF) 7.67, Jordan Lawler (AUS) 5.60
Heat 3: Connor O’Leary (AUS) 15.50 DEF. Caio Ibelli (BRA) 10.07, Morgan Cibilic (AUS) 5.17
Heat 4: Barron Mamiya (HAW) 16.57 DEF. Conner Coffin (USA) 9.63, Jake Marshall (USA) 2.43
Heat 5: Italo Ferreira (BRA) 7.06 DEF. Callum Robson (AUS) 6.17, Miguel Tudela (PER) 4.03
Heat 6: Filipe Toledo (BRA) 7.00 DEF. Samuel Pupo (BRA) 4.57, Ivan Florence (HAW) 0.23
Heat 7: Seth Moniz (HAW) 16.44 DEF. Kanoa Igarashi (JPN) 12.00, Carlos Munoz (CRI) 9.50
Heat 8: Jackson Baker (AUS) 6.43 DEF. Miguel Pupo (BRA) 6.20, Frederico Morais (PRT) 5.33
Heat 9: John John Florence (HAW) 17.13 DEF. Joao Chianca (BRA) 15.30, Jadson Andre (BRA) 7.84
Heat 10: Jack Robinson (AUS) 18.67 DEF. Kelly Slater (USA) 16.57, Lucca Mesinas (PER) 12.13
Heat 11: Ethan Ewing (AUS) 12.76 DEF. Kolohe Andino (USA) 4.37, Imaikalani deVault (HAW) 1.50
Heat 12: Nat Young (USA) 12.00 DEF. Leonardo Fioravanti (ITA) 8.60, Deivid Silva (BRA) 7.00

Billabong Pro Pipeline Men’s Elimination Round 2 Results:
HEAT 1: Ivan Florence (HAW) 12.60 DEF. Lucca Mesinas (PER) 9.50, Morgan Cibilic (AUS) 1.83
HEAT 2: Jordy Smith (ZAF) 15.73 DEF. Miguel Tudela (PER) 14.83, Imaikalani deVault (HAW) 11.00
HEAT 3: Jake Marshall (USA) 11.67 DEF. Frederico Morais (PRT) 11.13, Jordan Lawler (AUS) 10.27
HEAT 4: Carlos Munoz (CRI) 6.10 DEF. Deivid Silva (BRA) 5.50, Jadson Andre (BRA) 4.63

Billabong Pro Pipeline Men’s Round of 32 Matchups:

HEAT 1: Conner Coffin (USA) vs. Barron Mamiya (HAW)
HEAT 2: Kelly Slater (USA) vs. Jake Marshall (USA)
HEAT 3: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Owen Wright (AUS)
HEAT 4: Leonardo Fioravanti (ITA) vs. Nat Young (USA)
HEAT 5: Italo Ferreira (BRA) vs. Miguel Tudela (PER)
HEAT 6: Miguel Pupo (BRA) vs. Connor O’Leary (AUS)
HEAT 7: Frederico Morais (PRT) vs. Carlos Munoz (CRI)
HEAT 8: Kolohe Andino (USA) vs. Lucca Mesinas (PER)
HEAT 9: Filipe Toledo (BRA) vs. Ivan Florence (HAW)
HEAT 10: Seth Moniz (HAW) vs. Ezekiel Lau (HAW)
HEAT 11: Jack Robinson (AUS) vs. Joao Chianca (BRA)
HEAT 12: John John Florence (HAW) vs. Jackson Baker (AUS)
HEAT 13: Griffin Colapinto (USA) vs. Caio Ibelli (BRA)
HEAT 14: Ethan Ewing (AUS) vs. Callum Robson (AUS)
HEAT 15: Deivid Silva (BRA) vs. Samuel Pupo (BRA)
HEAT 16: Jordy Smith (ZAF) vs. Matthew McGillivray (ZAF)

Billabong Pro Pipeline Women’s Opening Round 1 Matchups:
Heat 1: Sally Fitzgibbons (AUS), Courtney Conlogue (USA), Molly Picklum (AUS)
Heat 2: Tatiana Weston-Webb (BRA), Gabriela Bryan (HAW), Malia Manuel (HAW)
Heat 3: Carissa Moore (HAW), Brisa Hennessy (CRI), Moana Jones (HAW)
Heat 4: Johanne Defay (FRA), Isabella Nichols (AUS), Luana Silva (HAW)
Heat 5: Stephanie Gilmore (AUS), Tyler Wright (AUS), India Robinson (AUS)
Heat 6: Caroline Marks (USA), Lakey Peterson (USA), Bettylou Sakura Johnson (HAW)