リポート:徳植卓司 7 月 12 日、静岡県牧之原市の「静波 SURF STADIUM」にてサーフィン日本代表公開練習が行われ、大原洋人、前田マヒナ、都筑有夢路の日本代表選手が参加した。
宗像富次郎、大野修聖、Wade Sharpといった監督やコーチら関係者も顔を揃えて、多くの報道陣が見守る中、日本代表選手らのプールでの初ライディングを披露した。
波のコンディションを調整しながらのお披露目となった「静波 SURF STADIUM」。それでも想像以上のクオリティとバリエーションを見せた。バレルになる波かららエアーに適した波など、60種類以上の波を発生させることが出来る。
最初は不慣れな波に手こずっていた日本代表選手だったが、素早い対応力で波とシンクロし、素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。
「自分のためじゃなく応援してくれる人や家族のために頑張る。」
大原洋人
大原洋人は「今日のプールの波での練習は慣れることを重視しました。海よりも、波に自分が合わせる必要があるので、タイミングとかを合わせたり、アジャストするのが難しかったですね。」と初体験のプールの波についてコメント。
自分は地元の利を生かして、頑張りたいと思います。
また先日、結婚と妻の妊娠を発表したばかりの大原は「守るべきものができたというか、そういう感覚は今までなかったので、自分のためじゃなく応援してくれる人や家族のために頑張って、笑顔にしたい気持ちが強くなりました。」
「もちろん自分はオリンピック初めてですけど、全員がオリンピックが初めてです。その舞台でゼッケンを着て試合をするという感覚は、全員が味わったことがないので、そういう意味ではみんな平等。自分は地元の利を生かして、頑張りたいと思います。」
「千葉の海はスピードとタイミングが一番大切。」
前田マヒナ
前田マヒナ「初めてのプールだったので、練習というよりも楽しみのほうが先だった。自分はフロントサイドのチューブライディングが得意なので、ここではバックサイドのチューブとエアを練習したいと思っていました。」
みんなのパワーを集めてオリンピックの金メダルを目指します
「千葉の海はスピードとタイミングが一番大切。このプールは同じ波が来るけど、海と同じでタイミングが必要。だからタイミングを合わせるトレーニングをしました。」
「今回はハワイからお母さんが応援に来てくれたのに、無観客になってしまって残念です。でも次のオリンピックも頑張って、お母さんを連れて行きたいです。これまで多くの人からサポートしてもらったことに感謝しています。みんなのパワーを集めてオリンピックの金メダルを目指して頑張ります。」
「日本選手は、海外からの選手よりも有利、金メダルも夢じゃない。」
都筑有夢路
「オリンピック会場で早いリップをしたいと思っていたので、今回は、その反復練習ができるので、それの調整や確認がしたかったんです。でも初めてのプールで楽しさの方が大きかったですね。」
「ヒート表が発表されましたが、日本チームは3年ぐらい前からオリンピック会場で目標を持って練習してきているので、他の海外からの選手よりも有利だと思うし、金メダルも夢じゃないなって思っています。
「(今回のオリンピック会場は)海外に比べて、波が小さいことが多いので、その小さい波の中で、ジャッジに合わせて、どうやって自分の技をアピールしていくかが鍵になるかと思っています。」
アスリートとしてできることは、自分のパフォーマンスをすること。
開幕まで迫ってきているんですが、オリンピック出場が決まったのも最近だったので、正直、実感が湧かなくて。いつもの試合と同じ感覚でいるんですけど。会場を見たり、今回集まってくださった報道の方の数を見ると、オリンピックに出るんだなぁって思っています。
無観客になってしまいましたが、アスリートとしてできることは、自分のパフォーマンスをすること。それがテレビの向こうであったとしても、少しでも多くの人に見ていただけたらなと思います」
五輪本番は、千葉県一宮町の釣ヶ崎海岸サーフィンビーチが会場で、今回のプールとは違い、自然との闘いという要素が含まれる。今回のプールのように安定した波が供給されるとは限らないのがサーフィンである。果たして、オリンピック期間中に波はやってくるのか。
波乗りジャパンの活躍を祈りたい。がんばれ!日本!