ハワイ州が発表した「全てのサーフコンテスト一時開催中止」の声明が今後のサーフィン界に及ぼす影響

サンセット・ビーチ (C) WSL / Keoki

パンデミックによって引き起こされた健康と安全への懸念を理由に、ハワイ州は現地時間の1月5日火曜日にすべてのサーフコンテストについて、追って通知があるまで開催しないことを決定する声明文を発表した。

 

昨日のWSLから発表された、サンセットオープンとジョーズのビッグウェイブ・コンテストのキャンセルはこれを受けてのこととなる。

 

「ハワイでの将来のサーフコンテストへの道を見つけるために、多くの議論を重ねた結果、州は現時点でサーフコンテストを中断することを決定しました。私有地で開催される他のイベントとは異なり、公共の場所における大規模な集会の実施は困難です」と州のビジネス経済開発観光局のマイク・マッカートニー局長は声明で述べている。

 

元トリプルクラウン・オブ・サーフィンのエグゼクティブ・ディレクターであるランディ・ラリックは、この決定に同意し「コンテストが行われれば、非常に多くの人々が集まり、ビーチでソーシャルディスタンスを強制することは不可能です」と言った。「砂浜はそれほど広くなく、スペースよりもはるかに多くの人が集まってしまうのです。」

 

昨年12月にハワイで行われた開幕戦のパイプマスターズでは、開催中にCEOであるエリック・ローガンを含むスタッフに陽性反応が出たため、試合は一時中断。なんとか試合を再開して終了することが出来たが、今回のハワイ州の声明は現状とそれを受けて再考されたものだ。

 

次回予定されているWSL-CTイベントは3ヶ月後。4月のリップカールプロ・ベルズビーチから始まるオーストラリアン・レッグ3戦は果たして開催されるのか。

 

 

4月1 – 11日
4月16 – 26日
5月3 – 13日

 

 

すばやく国境を閉じ、感染者の増加を防ぐことに成功したオーストラリアだが、4月までにどのような状況になっているのだろう。開催まで3ヶ月あるので状況は想像もできないが、NSW州政府は、屋外公演及び集会の最大収容人数の制限強化などを行っている。検疫が厳しいことでも知られるオーストラリアでは今も外国人の入国は出来ない。

 

QSのスケジュールが世界で唯一コンファームとなっているオーストラリアは、2月の16日からNSW州のブーメランビーチでQS1000イベントを開催予定。これらはリージョナルのイベントで、昨年行われたカウントダウン・イベントに近い形だが出場する選手の数が違い100名を超える選手が出場する大きなイベントとなる。

 

 

男女 Great Lakes Pro QS1,000、2月16 – 19日
女子 Port Stephens Women’s Pro QS3,000、2月21 – 23日
男女 Mad Mex Maroubra Pro QS1,000、2月 26 – 28日
男女 Vissla Central Coast Pro QS3,000、3月2 – 7日

 

 

とはいえ、オーストラリアのサーフィンを統括する団体「サーフィン・オーストラリア」は、コロナ禍においてオーストラリアの国内サーキットとなる「オーストラリアン・オープン・オブ・サーフィン・ツアー」を実施。クイーンズランド州で2戦、ニューサウスウェールズ州で5戦の合計7戦を開催。さすがのサーフィン大国オーストラリアはコロナ禍においても一歩リードしている。

 

そんな状況を考えると、不安要素はあるものの、オーストラリアの試合は無事に開催されることができそうな予感。先ずは2月3月のQSイベントを無事に成功させることが目標となるのだろう。