新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受け、「不要不急の外出自粛」が求められているなか、条件付きながらオリンピックの日本代表選手に内定している村上舜が、朝日新聞の電話取材に応じ、「サーフィンを愛しているからこそサーファーができる事。今は、海に行くのを自粛する事です。」と訴えた。
僕は海外でパンデミックの恐ろしさを肌で感じて来ました。
以下の文章は、村上舜 からサーファーへのメッセージである。
海外での大会や撮影を終えて、3月に帰国しました。世界的なパンデミックという事で、海での練習を週1回に抑えていましたが、日本でも4月7日に新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出されてからは海には行かず、神奈川県湯河原の自宅でできるトレーニングをしながら過ごしています。
結果が求められるプロ選手としては、海で練習できないのは本当に痛いです。けど、帰国前に僕は海外でパンデミックの恐ろしさを肌で感じて来ました。今までの人生で出会った事のない種類のもので、その恐怖と悲しみは言葉になりません。
プロサーファーとして、皆さんにお願いがあります。
だから、今は海に行くのを我慢する。そして、プロだからこそ今できることをしなければ。そう思っています。
そこで、プロサーファーとして、皆さんにお願いがあります。この状況を一緒に乗り越えるために、今は、海に行くのを我慢しましょう。少しでも早い終息のために。そして、サーファーとしての誇りも、大切に共有したいです。
こんな事でサーフィン全体のイメージが下がるのは本当に悲しいです。
緊急事態宣言後、ニュース等で、海に入っているサーファーがいる事や、それを批判する報道を見かけます。サーフィンがオリンピック競技として初めて採用され、公式なスポーツとして認められるという歴史的なこの時期に、サーファーの悪いところばかり取り上げてられるなんて。こんな事でサーフィン全体のイメージが下がるのは本当に悲しいです。
僕はサーフィンがかっこいいと思っています。だからこそ、悪いイメージは持たれたくない。世の中全体が「不要不急の外出自粛」の今、僕たちも、サーファーであることに誇りを持って行動しませんか。
サーフィンを愛しているからこそサーファーができる事。
僕も実際、自粛が3カ月以上となってくると競技者としては厳しいかも、という不安を抱えてはいます。でも、サーフィンが1~2カ月間できなくても、下手になったりはしない。
今は我慢する時。一人一人が協力しないと、終息しないです。サーフィンを愛しているからこそサーファーができる事。今は、海に行くのを自粛する事です。プロサーファーも仕事を捨てて自粛しています。
皆さんもどうか協力してほしい。
よろしくお願いします。
2020.04.25 村上 舜
危機的状況である今を乗り越え、1日でも早く笑顔で海に行ける日が来ることを願い、Stay At Home。