RIYUE BAY、Wanning / China(2020年1月11日、土曜日)–中国海南島で開催中の WSL男女QS5000「コロナ・オープン・チャイナ hosted by Wanning」は大会6日目。本日も一貫性のないうねりの厳しいコンディションの中で、男子のラウンド4と、女子のラウンド4とクオーターファイナルが行われ、男女ともセミファイナルを戦うベスト4が決定した。
orona Open China – Day 6
女子のラウンド4では、H1で前田マヒナと黒川日菜子が対戦。ロータイドの厳しいコンディションで行われたヒートは、ヒート後半まで両者ともスコアリング・ウェイブを掴めない異例の展開となった。
その均衡を破ったのは黒川日菜子。黒川はインサイドで4.50と4.83を続けてスコアしヒートをリード。 それでも前田はアウトでセット波を待ち続けて、ノーライドのまま残り10分を切る。前田は残り6分でファーストライドにテイクオフし4.17をスコア。続けて 3.70をスコアするも逆転できない。最後は優先権を使い、駄目押しの4.67をマークし、親友の前田を下した黒川が、クオーターファイナルへ勝ち上がった。
H5ではWSLジュニア世界チャンピオンの都筑有夢路が、元ジュニア・チャンプのヴァヒネ・フィエロと対戦するジュニア・チャンプ対決となった。優先権を持ってアウトで波を待つ都筑。前田と同様に都筑も残り時間10分を切ってもノーライド。フィエロが辛うじてロースコアのワンライドのみ。稀に見る波無しヒート。
しかし、終了間際にセットが入りだし、フィエロがインサイドでスコアを重ねる。都筑はワンマニューバーのショートライドのみでスコアを伸ばせず。惜しくもここで敗退となった。
H7の野中美波は、フランスのモード・ル・カーと対戦。ヒートは野中がスタートからバックハンドでチャージを続け、セットの波で6.00をスコア。ル・カーは2本の4ポイントをスコアして僅差ながらヒートをリード。その後、スコアを伸ばせない野中に対し、ル・カーはスコアを上げてリードを広げていく。
しかし、残り時間10分を切り、野中はセットの波でファーストターンからスピード、パワー、コミットメントが感じられるライディングを披露。6.73をスコアして逆転トップに立ち、ル・カーをニード6.67と追い込み、そのままクオーターファイナルへ勝ち上がった。
村上舜が稲葉玲王を下してセミファイナル進出。
男子クオーターファイナルのH4で日本のトップ2が激突。稲葉玲王と村上舜がマンオンマンで対戦することとなった。
稲葉は前回同様、アンダープライオリティでスコアを刻む作戦。それに対し、村上舜はじっくりとセットを待って、サイズのある波でフォアハンドのスムースなトランジションで5.67をスコア。バックアップを2.50としてヒートをリードする。前半に稲葉も4.60をスコアしてトップを奪い激しい戦いが繰り広げられる。
後半に入り、村上は優先権を使い、ビッグセットにテイクオフ。ビッグ・オープンフェイス・カットバックから テールスライド・スナップをコンビネーションさせ、 5.90をスコア。再びトップに躍り出て、稲葉をニード6.97へと追い込む。優先権を持った稲葉は、終了間際に5.77をスコアするもそこまで。
村上舜が稲葉玲王を下して、メジャーイベントでキャリア初のセミファイナル進出を決めた。
「今年からマーさん(大野修聖)にコーチングしてもらうことになって、自分にとって凄く大きな存在なので。ベスト尽くして頑張ります。」
男子のクオーターファイナル終了後に女子のクオーターファイナルがスタート。
ヒート1では黒川日菜子がQSベテランのフィリッパ・アンダーソンと対戦。ヒート前半はアンダーソンが僅かにリード。黒川は優先権を使いセットを掴む。ファーストマニューバーでフローター気味にランディング。そこからカーヴィングのコンビネーションで5.33をスコア。続けて5.17をスコアした黒川は、逆転トップに躍り出る。そのままトップを維持したまま、ヒート終盤に優先権を持った黒川は再び5.17をスコア。好調なサーフィンを続けてセミファイナル進出を決めた。
「フィリッパ(アンダーソン)は本当に素晴らしいサーファーだと分かっていたので、ヒートの一番いい波をキャッチしたいと思っていました。」と黒川は言った。 「でも、その波は逃してしまったんですが(笑)すぐにバックアップを見つけて彼女にプレッシャーをかけたいと思いました。それが自分の戦略でした。
明日のコンディションは今日とほぼ同じだと思うんですが、干いている時も上げている時もブレイクポイントは、リーフブレイクで変わりませんから、ヒート毎ベストを尽くして頑張ります。今年の私の目標は、トップ10に入ること、そしてトップ5に入ってCTにクオリファイすることです。オリンピックも代表に選ばれるよう頑張ります」
野中美波は、ヒート4でソフィ・マカロックと対戦。野中はアンダープライオリティでもインサイド・ウェイブで5.50をスコアしてヒートをリード。後半に入りストレートアップのバックハンドで5.03をスコアしてリードを広げていく。ソフィは5.00をスコアするもバックアップが見つけられない。ヒート後半はセットの入らない状況が続き、終了間際に再び野中が5.83をスコアしてリードを広げて勝利。見事セミファイナルへラウンドアップを決めた。
明日はいよいよファイナルデイ。女子セミファイナルH1の黒川日菜子はCTサーファーのブリーサ・ヘネシーと、H2の野中美波は元ジュニア世界チャンプのヴァフィネ・フィエロと対戦。
男子セミファイナルのH2で村上舜は、2019のWSLアジア・チャンピオンであるインドネシアの和井田理央と対戦する。和井田と村上は昨年の宮崎のISAのRP10で、アジア枠争奪ヒートでも対戦しており、その時は村上舜に軍配。今回は両者とも調子がいいので、どんなヒートとなるか楽しみだ。
がんばれ!日本!
WSLオフィシャルサイト:https://www.worldsurfleague.com/events/2020/mqs/3469/corona-open-china-hosted-by-wanning
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