女子QS最終戦でニッキ・ヴァン・ダイク優勝。メイシー・キャラハン、ブリーサ・ヘネシーCT入り。前田5位

オーストラリアン・デュオのニッキ・ヴァン・ダイクとメイシー・キャラハン。WSL / Ethan Smith

バーウビ・ビーチ、ポート・スティーブンス・NSW/AUS(2018年11月13日火曜日)今シーズンのWSL女子QSイベント最終戦となるQS6000「ポート・スティーブンス・トヨタプロ」が終了。ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)がファイナルでメイシー・キャラハン(AUS)を下して優勝した。

 

 

このQS最終戦では、2019年のチャンピオンシップ・ツアーのスポット争奪レースがクライマックスに達し、クオリファイを目指すサーファー達による最後の激しい戦いが繰り広げられた。決勝では、チャンピオンシップ・ツアー・コンペティターのヴァン・ダイクが、クオリファイ目前のヤング・オーストラリアン、メイシー・キャラハン(AUS)が対戦。

 

優勝したニッキ・ヴァン・ダイク WSL / Ethan Smith
優勝したニッキ・ヴァン・ダイク WSL / Ethan Smith

 

ニッキはイベントを通して素晴らしいパフォーマンスを続け、ファイナルでもその勢いは止まることを知らなかった。キャラハンは経験豊富なヴァン・ダイクに対し、ファースト・ライドでソリッドなっバックハンドで7.17をスコアしてヒートを開始した。ヒート後半にはバックアップを塗り替えて、13.34のヒート・トータルでリードを固めた。

 

しかし、優先権を持って波を待ち続けたヴァン・ダイクは、残り5分を切って波をキャッチ。ソリッドなバックハンド・サーフィンで6.37をスコアし逆転。更にラストに駄目押しの7.33で今シーズン2度目のQS優勝を手に入れた。

 

ニッキ・ヴァン・ダイク WSL / Ethan Smith
ニッキ・ヴァン・ダイク WSL / Ethan Smith

 

「これは本当に信じられない気分です。」と、ヴァン・ダイクは言った。「今年はVisslaシドニー・サーフ・プロの優勝でスタートし、ここで最後に勝ってQSシーズンを終われました。オーストラリアでの2勝は、非常に特別です。

 

素晴らしいガールズ達との、とても素晴らしい一週間でした。私はすべてのヒートでプッシュし続けました。マウイで行われるファイナルCTイベントのための本当に素晴らしいウォーミングアップになりました。」

 

ヴァン・ダイクは現在チャンピオンシップ・ツアー・ジープ・リーダーボード第10位のスポットにいる。そして、2019年のCT最終戦のマウイでクオリファイング・スポットを目指す。もし彼女がマウイのアーリーラウンドで敗れると、リクオリファイから外れる可能性があるが、今日の優勝でヴァン・ダイクはQSランキングで2019年シーズンにリクオリファイが確実となった。

 

ニッキ・ヴァン・ダイクとメイシー・キャラハン(C) WSL / Ethan Smith
ニッキ・ヴァン・ダイクとメイシー・キャラハン(C) WSL / Ethan Smith

 

「来年のCTが確実だと知っていることは、とても大きいですね。私のすべてのヒートは、クオリファイを目指す人との闘いのようなものでした。それは本当に激しかった。私がクオリファイが確実だとわかったら、マウイではプレッシャーもなく楽しんで、自分のベストなサーフィンができればと思っています。」

 

メイシー・キャラハン(C) WSL / Ethan Smith
メイシー・キャラハン(C) WSL / Ethan Smith

 

去年のこのイベントで、17才のメイシー・キャラハンは、CT入りを1ヒートで逃した。そして、今年もここに戻ってきたキャラハンは、多くの経験を積んでリラックスしてヒートに臨んでいるようだった。そして、今回の最終戦で優勝すればクオリファイと思っていたキャラハンは、ファイナルで敗れて2位。再びCT入りを手に入れることはできないかと思った。

 

しかし幸運にも、ファイナル進出を果たしたことで、キャラハンはQSランキング第6位となり、ウイメンズのWSLチャンピオンシップ・ツアー入りが決定。2019年のフルタイム・コンペティターとなることが出来た。

 

悲願のクオリファイを決めたメイシー WSL / Tom Bennett
悲願のクオリファイを決めたメイシー WSL / Tom Bennett

 

「2位になることは、いまだに気分の良いものではありませんね。」と、キャラハンは言った。「最近CTのフランスでワイルドカードとして2位になったんですが、今回はそれよりも良い感じです。

 

ビーチにいる私の友人や家族は、私がクオリファイ出来たことを知っていましたが、教えてくれなかったので、知った時はとても驚きでした。この一週間は本当に楽しかったです。CTに入るのは私の子供の時からの夢でした。そこが運命の場所であるということを知っていたんです。」

メイシー・キャラハンとともにCT入りを果たすブリーサ・ヘネシー
メイシー・キャラハンとともにCT入りを果たすブリーサ・ヘネシー

2019WSLチャンピオンシップ・ツアーでメイシー・キャラハンとともにCT入りを果たすのは、QSランク7位となったヤング・コスタリカン・コンペティターのブリーサ・ヘネシー(CRI)である。「今の気持ちを説明する言葉が見つかりません。夢が叶いました。」と、ヘネシーは言った。

 

「本当にここまでに多くの人に協力してもらって感謝の言葉しかありません。今回は今年のベスト結果でしたが、セミファイナルで敗れて、クオリファイが見えていなかったので複雑な気持ちでした。このイベントの自分の目標はCT入りを固めることでした。そして、ニッキに負けて、同時に資格を得られたとき、全てをメイクできたんです。ニッキとヒートでサーフィン出来て素晴らしかったです。嬉しくてたまらないです。」

前田マヒナ (C) WSL / Ethan Smith
前田マヒナ (C) WSL / Ethan Smith

 

クオーターファイナルでメイシー・キャラハンと対戦した前田マヒナ。ヒートはスローな展開で、オープニングライドを掴んだのはメイシー・キャラハン。シャープなバックハンドで6.50をスコアしてヒートを開始。続けてライトブレイクを掴み、フォアハンドでバックアップ・スコア 4.50をスコア。波数の少ない中で先手を取られた前田だったが、フォアハンドで6.03をスコアして反撃。

 

しかし、ヒート後半にキャラハンは5.33をスコアしてリードを広げる。ニード5.81で十分に逆転可能なスコアではあるが、前田に残された時間は僅か。最後にバックアップを4.87に塗り替えるも、そこでタイムアップ。前田は最終戦のQS6000を5位にでフィニッシュ。そして貴重な2650ポイントを獲得。

 

「WCTにクオリファイできませんでした。でもみんなのサポートのお陰でここまで来れました!ありがとうございました!また来年も頑張ります。」と前田マヒナがコメント。今シーズンのQSランクは14位でフィニッシュ。クオリファイは逃したが、来年に繋がる素晴らしい経験を手に入れ、来シーズンを飛躍の年にするカギが見つかったに違いない。来年の前田マヒナの活躍に期待したい。

 

世界を目指して、がんばれ!日本!

 

http://www.worldsurfleague.com/events/2018/wqs/2839/port-stephens-toyota-pro