オーストラリア、キングスクリフのドリームタイム・ビーチで開催されている「オーストラリアン・ロングボード・サーフィン・オープン」。ヌーサ・フェスティバル同様にアマの18歳以下から上は70歳代の老若男女が出場するロングのお祭り。プロディビジョンとして、男子のWSL-LQS、女子のLQSが開催された。
今シーズンのWSL−LQS第1戦である「ウイメンズ・キャンサー・インスティテュートNSWプロ」において、日本から出場した田岡なつみが、歴代のワールドチャンピオンが顔を揃えたファイナルを制し見事優勝した。
今回のイベントには、3月上旬にオーストラリアのヌーサヘッズで行われた「ヌーサ・フェスティバル」において、ウイメンズプロ、ウイメンズオープンの2冠を達成し、昨年の同イベントで2位となった吉川広夏が優勝候補の一人として参戦。
そのほかに、ヌーサの女子35歳以上のクラスで優勝した小高恵子、男子18 歳以下の部門で2位となった塚本将也、日本のスタイルマスター秋本祥平、オーストラリアにワーホリ中の岡澤紫穂らも参戦した。秋本祥平は男子セミファイナルまで勝ち進んだが、惜しくもそこで4位敗退となった。
今シーズン、オーストラリアでのジャパニーズ・サーファーたちの活躍を象徴するかのように、今回優勝した田岡なつみ。皮肉にもセミファイナルでは優勝候補であった昨年2位の吉川広夏を倒してのファイナル進出だった。
世界チャンピオンが顔を揃えたファイナルで田岡なつみは、フォアハンドのハングファイブで、7.83という高得点をスコアしてヒートを開始。そして2011年の世界チャンピオンである南カリフォルニアのリンジー・ステインリード が2位につける。
しかしヒート終盤、現在のワールド・チャンピオンであるトリー・ギルカーソンが素晴らしいバックハンドのハングファイブで6.67で2位に浮上。田岡を射程距離内に収めたが、そのままタイムアップ。田岡なつみが全員世界チャンピオンのファイナルを制し、勝利を収めた。
「ヒートの前は本当に緊張していました。でも良い波を前半に手に入れることが出来たので、リラックスしてやれました。」と、田岡は言った。「ハング10にトライして、それが成功したので凄くハッピーです。自分にとってこれが今シーズンのファースト・コンペティションです。去年は海南島のWLCイベントに初めて出場して9番でした。キングスクリフは2度目ですが、昨年は準決勝に負けたので、今年は優勝出来て良かったです。」と、コメント。
このあと田岡なつみは、2017年3月18日から25日まで、パプアニューギニアのテュピラで開催されるWSLロングボード・ツアー「Kumul PNGワールド・ロングボード・チャンピオンシップ」に参戦。昨年の中国・海南島で開催されたWLTイベント同様、ジャパン・リージョナル・チャンピオンとして塚本将也、秋本祥平も参戦予定。
優勝:田岡なつみJPN 13.03
第2位:トリー・ギルカーソンUSA 11.67
第3位:リンジー・ステインリード USA 10.2
第4位:レイチェル・ティリーUSA 7.8
http://www.australianlongboardopen.com/
世界を目指す彼らの活躍を期待し、エールを送り続けたい。頑張れ!日本!
オフィシャルサイト:http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mlt/1987/kumul-png-world-longboard-championships