カノア五十嵐がキャリア初のQS 6,000イベントで優勝。ランク5位で来年のWSL-CT入りは確実。

カノア五十嵐がキャリア初のQS 6,000イベントで優勝。ランク5位で来年のWSL-CT入りは確実。 


Kanoa Igarashi (USA) - WSL

 

 

18才のカノア五十嵐は、ブラジル、イタカレで開催されていたWSLブラジルQS3 連戦の第2戦目となるQS6,000「マハロ・サーフ・エーコ・フェスティバル」のファイナルでコナー・オリアリー(AUS)を破り、2016年のワールド・サーフ・リーグ・チャンピオンシップ・ツアーへのクオリファイを固める、キャリアで最重要な偉業を成し遂げた。

 

カノアはプライア・ダ・チリリッカのライブレイクで、ストレート・フロントサイド・エアをランディングさせて、ファイナルをクイック・スタート。ファースト・ライドで7.00をマーク。更に、いくつものストロング・フロントサイド・ハックを実行した、もう一つのライドで6.17をスコアした。

 

 

Kanoa Igarashi (USA) - WSL

 

 

それに対してオリアリーは、じっくりと波を吟味。その作戦が功を奏して、最初のスコアリング・ウェイブで7.77をマーク。更に5.93を加えて、13.70のヒート・トータルでリードをとった。


 

Kanoa Igarashi (USA) - WSL

 

 

オリアリーは、一連の猛烈なバックハンド・ハックでバックアップ・スコアを6.97に塗り替え、リードを広げていく。

 

カノア五十嵐は、ファイナルの残り僅か3分で、ライトハンダーをゲット。フルスピードでウォールを駆け抜けて、巨大なフル・ローテーション・リバースをメイク。そのライドで7.40というスコアを獲得。残り時間も僅かでオリアリーはニード7.20と追い込まれた。

 

そしてカノアは、同じ波で2つのエア・リバースをメイクして駄目押しの7.57をスコア。ファイナル・ヒートスコア14.74で勝利を決めた。


 

キャリア最大の勝利を手に入れたカノア

 

 

「信じられない気分ですよ。」と、表彰台に上がったカノア五十嵐が言った。「これは、自分の人生最大の勝利で、自分の人生で最高な一年です。本当に信じられないです。最高にハッピーですよ。物事全てが自分にとって最高でした。


本当に大きなプレッシャーがなくなりました。もうこれ以上、多くを悩む必要はないんです。これでちょっとリラックスして、楽しめると思います。でも、次のマレシアスでも良い結果を残したいですね。ブラジル最高です。マレシアスが楽しみです。」

 

 

Connor O'Leary (AUS) - Photo: Daniel Smorigo

 

 

マハロ・サーフ・エーコ・フェスティバルで優勝は逃したが、オリアリーはイタカレでの自分のパフォーマンスに満足していた。コナーは元日本チャンピオンの柄沢明美さんの長男。

 

ハイエスト・ヒート・トータル18.44と、イベントのハイエスト・シングル・ウェイブ・スコア9.57を叩き出したオリアリーは、今回の2位という結果で、CTクオリファイ圏内とされるトップ10入りをついに果たした。

 

「信じられないような結果ですよ」と、オリアリーが言った。「これは自分にとって初めてのQSファイナルで、もう最高です。ちょっとバンピーなコンディションでしたが、スコアリング・ウェイブはまだ来ていて、良い波でしたよ。ここで2位で終えた事は素晴しいです。」

 

 

表彰台にあがったカノアとコナー。二人の身体には日本人の血が流れてる

 

オフィシャルサイト:

http://www.worldsurfleague.com/events/2015/mqs/1266/mahalo-surf-eco-festival

 

 

CTへクオリファイを目指すQSサーファーにとって、非常に重要なブラジルQS3連戦。フロリアノポリスのQS 6,000レッド・ノーズ・プロとイタカレのQS 6,000が終了し、そのWSLサウス・アメリカ・サーフ・シリーズ第3戦であり、ファイナル・イベントとなるQS 10,000Oi HDサンパウロ・オープン」は、11月2~8日からプライア・デ・マレシアスで開催される。

 

今回の「Oi HDサンパウロ・オープン」では、2015年のサーフィン・シーズンのファイナル・イベントが行われるハワイの前に、重要なランキング・ポイントを獲得したいサーファーと、多くの現役CTサーファーが激しいバトルを繰り広げる。シードが下位のCTサーファーにとっては、来年のトップ34への生き残りをかけた、シリアスなバトルとなる。

 

今回はQS 10,000というQSレベル最高のイベントなので、世界のQSランクトップ96名のみが出場。ラウンド1からサドンデスで、ラウンド2では選手が一気に半分に絞られる。日本からは大原洋人と新井洋人のみが出場する。

 

また今回優勝したカノア五十嵐、コナー・オリアリーも出場する。

 

今回のイベントで、現在QSランク5位となったカノア五十嵐 (USA) は23,350ポイントを集め、 8位となったコナー・オリアリー(AUS)は17,150ポイント、 26位の大原洋人 (JPN) は13,350、99位の新井洋人は4,140ポイント。

 

今年のWSL−QSイベントは残り4戦。今回のサンパウロと、ハワイのハレイワとサンセットがQS 10,000。そしてQS1,500の台湾。ハワイの2戦は通常のイベントと違い、ハワイアンのワイルドカードが活躍する事が考えられるステージなので、このブラジルで出来るだけ点数を稼いでおきたいと考えている選手が多い。

 

一方でポルトガルのCTイベントが終了し、ハワイを前にホームに帰って調整を使用とするブラジリアンCTトップサーファー達も多数出場。メディーナ、トリード、デスーザのブラジリアン最強トリオも顔を揃える。ある意味、一気にCTレベルでの4人ヒートを強いられ、厳しい戦いが彼らを待っている。



QS 10,000「Oi HDサンパウロ・オープン」のオフィシャルサイトでは、ライブ中継が行われる予定。

 

ネクスト・コールは現地時間で2015年11月3日午前7時30分。日本時間の 2015年11月3日18時30分です。

 

http://www.worldsurfleague.com/events/2015/mqs/1251/oihd-so-paulo-open/live

 

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