大原洋人と安井拓海がR4進出するも大原は破れ、安井が最後の砦となるASP-WJC大会4日。

大原洋人と安井拓海がR4進出するも大原は破れ、安井が最後の砦となるASP-WJC大会4日。 


ジョシュア・モニーツ(HAW)

 

 

プラヤ・デ・リベイラ・ディリャス、エリセイラ/ポルトガル(2014年10月28日、火曜日)ASPワールドジュニア・チャンピオン決定戦である ASP-WJC「アリアンツASPワールド・ジュニア・チャンピオンシップ」は、クリーンな3~4フィートのリベイラ・ディリャスで大会4日目を迎えた。

 

大会は、いよいよラウンド3へ突入。そしてラウンド4の4ヒートが行われ、ベスト16からクオーターファイナルを戦う8名のうち4名が決定した。そんな中で18歳のマテイア・ヒクリー(PYF)は、焼け付くようなフォームで、他を圧倒するスピードとセンスでエリセイラ・ウォールを切り裂いた。そして、ここまでのイベント最高点となる18.80をスコアして、オーストラリアのカイ・ヒングを粉砕した。

 

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また、ジョシュア・モニーツ(HAW)も、18.37のハイエスト・トータルでサウス・アフリカのスレード・プレストウィッチを下した。19歳のパーカー・コフィン(USA)は、終了間際の奇跡の大逆転劇を演じ、ラストウェイブで9.57をスコアして、ラウンドアップ寸前のディラン・ライトフット(ZAF)をイベントから消去した。

 

そして、今大会でハイポイントをマークし続けている注目のノー・マー・マクゴナグル(CRI)は、その勢いを増し、ローカル・ボーイのミゲール・ブランコ(PRT)をコンビネーション・シチュエーションに追い込んで圧勝した。

 

「良いヒートでした。波は最高ですね。ミゲールは僕の親友で、とてもタイトなヒートでした。」と、マクゴナグルが言った。「あの最後のセットが来たとき、ファースト・ウェイブがよく見えたんです。だから僕はそれを掴んだ。ミゲールは次の波に乗ったんですが、ギャラリーから歓声も上がっていて、ドキドキでしたね。スコアが出なくて良かったです。」

 

 

仲間を見守る塚本勇太、新井洋人、田中樹

 

ここまで順当に勝ち上がって来たチームジャパン。彼らのパフォーマンスの評価も高く、今日が踏ん張りどころ。

ヒート2で村上舜は、昨日のラウンド2を大逆転で勝ち上がった喜納海人と対戦。日本のJPSAなどでも活躍しているハワイ在住の喜納海人だが、ハワイの代表で出場している。オープニングライドを掴んだ村上は、ビッグセットをゲット。ビッグマニューバーで5.00をマークする。それに応え、喜納海人も4.00をマークして素晴しいヒートが始まった。プライオリティを持った村上がセットをミスする。ここから少し村上の歯車が狂ってしまったのか。

 

村上舜
ラウンド3を勝ち上がった喜納海人だがラウンド4で敗退となった。

 

一方、喜納海人はヒート中盤に6.67をスコア。クローズアウトするビッグセットに手を出す村上は、再び喜納海人にプライオリティを渡してしまう。残り時間10分を切り、バックハンドのリエントリーを決めた村上はバックアップを3.20に塗り替える。だが喜納海人は終了間際にも5.23をスコアしてリードを広げた。最後までスコアリング・ウェイブを待った村上の前には、ラウンド1のような奇跡の波は入って来なかった。

 

笑顔でインタビューに応える大原洋人
ポケットでタイトなターンを見せる大原洋人

 

ヒート4は大原洋人がブラジルのルアン・ウッドと対戦。大原洋人はファーストウェイブで、クリティカルなリエントリーからのエア気味のマッシブ・ロールインを決めて6.33をスコア。素晴しいスタートダッシュを見せる。ウッドもロング・ウォールの波をキャッチ。素晴しいマニューバーを見せて4.17をスコアする。しかし、そのあと直ぐに大原洋人は5.33をスコア。再びトップの座を奪い返す。ウッドが後半に6.03をスコアして追い上げるも大原が逃げ切りラウンド4へ勝ち上がった。

 

 

悔しい逆転負けを食らった新井洋人

 

ヒート5には新井洋人がハワイのセス・モニーツと対戦。ヒート前半は互いにロースコアを重ねる展開となる。そんな中でも新井洋人は、クリーンなフェイスを見つけ、フィンフリーなビッグリエントリーを決めて5.00をスコア。ヒートスコア7.93でヒートをリードする。残り時間5分を切り、セットが入り両者とも波をゲット。

 

新井洋人。フィンフリーなビッグリエントリーを決めて5.00をスコア。

 

モニーツはクローズセクションでワイプアウトするも3.43でバックアップを塗り替え、新井との差を少しづつ縮めて行く。更にチャージを続けるモニーツが5.00をマーク。ヒート終了間際にモニーツに逆転される新井洋人。追い込まれた新井に最後のビッグセットのチャンスが。しかしディープなポジションニングでワイプアウト。新井洋人はここで敗退となった。

 

Wタクミの日本人対決。田中樹コーチは互いにベストを尽くせと二人に指示。

 

ヒート16は、仲村拓久未と安井拓海というWタクミの日本人対決。オープニングライドを掴んだのは、仲村拓久未。気迫が感じられるソリッドなライディングで5.33をスコア。ノンプライオリティで安井拓海は、カーヴィング主体のライディングで6.83をスコアしてヒートをリードする。熱い仲村にクールな安井。

 

気迫の伝わる激しいサーフィンを見せた仲村

 

プライオリティを持つ仲村は、ビッグセットをゲット。レイト気味なテイクオフから、手前に崩れるリップ目がけて板を当て込み、更にカーヴィング、フローターと技のバリエーションを見せ、6.83をスコアして、安井をトップから引きずり降ろす。

 

 

ジェットスキーのアシストも初体験。さすがASP-WJC
沈着冷静な試合運びを見せた安井拓海

 

ニード5.33でプライオリティを持つ安井がセットを待つ。ヒート後半に入り、ビッグセットを掴んだ安井。6.57をスコアして大逆転。残り時間5分でニード6.57と追い込まれた仲村。しかし、直ぐにロングウォールのポテンシャルの高い波をゲットする仲村は、コミットしたソリッドなパフォーマンスをみせるも僅かに逆転ならず、今大会は17位という結果で終了となった。

 

 

ヒーローインタビューに応える安井拓海

 

 

続けてラウンド4が行われ、ヒート2で大原洋人が、ローカルのトーマス・フェルナンデスと対戦。ヒートがスタートするとビッグセットが次々と入り、フェルナンデスが、3本の波を立て続けにスコア。一気にヒートスコアを10.90としてヒートをリードする。地元応援団を味方に付け、ローカルナレッジでセットの波の全てを掴むフェルナンデスは更にリードを広げ、ヒートスコア12.16とする。

 

ヒート前にハーレーのコーチと戦略を練る大原洋人

 

対照的に全くリズムが掴めない大原だったが、残り時間10分でビッグセットを掴み、素晴しいビッグターンで4.00をスコア。更にダブルアップするグッドウェイブを掴んだ大原は、5.53をスコアするも万事休す。ここでタイムアップとなり、今大会は9位という結果で終了となった。

 

 

地元の声援を味方に付けたフェルナンデス
ポルトガルの選手に大声援を送るギャラリー

 

本日はラウンド4のヒート4までで終了。チームジャパン最後の砦となった安井拓海のヒート8は明日以降となった。安井拓海はカノア五十嵐と対戦する。更なる世界の頂点を目指して、がんばれ!日本!

 

 

明日のNext Call 6:30AM。7:00AMスタート予定。

 

 

現在の日本とポルトガルとの時差は、9時間です。

現地時間の 2014年10月29日6時30分 は、
日本時間の 2014年10月29日15時30分です。

 

オフィシャルサイトではライブ中継が行われる予定。

http://www.aspworldtour.com/events/2014/wjun/1081/allianz-asp-world-junior

今回もサーフメディアでは現地から最新情報をお伝えしますのでお楽しみに。

https://www.facebook.com/SURFMEDIA.JP

 

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アリアンツASPワールド・ジュニア・チャンピオンシップがポルトガルのエリセイラで開催。

 

 

クリティカルセクションでの板の返しが素晴しかった大原洋人
ハワイチームで出場の喜納海人
順調にラウンドアップを重ねるカノア五十嵐は、ラウンド4で安井拓海と対決
モニーツ兄弟の末っ子、セスはラウンド4で敗退
タクミとヒロト
ヤスタク&ヒロト

 

 

REMAINING Allianz ASP World Junior Championships Men’s Rd 4 MATCHUPS:
Heat 5: Leonardo Fioravanti (ITA) vs. Mateia Hiquily (PYF)
Heat 6: Tom Cloarec (FRA) vs. Deivid Silva (BRA)
Heat 7: Vasco Ribeiro (PRT) vs. Joshua Moniz (HAW)
Heat 8: Kanoa Igarashi (USA) vs. Takumi Yasui (JPN)

Allianz ASP World Junior Championships Men’s Rd 4 RESULTS:
Heat 1: Soli Bailey (AUS) 14.50 def. Kaito Kino (HAW) 8.76
Heat 2: Tomas Fernandes (PRT) 12.16 def. Hiroto Ohhara (JPN) 9.53
Heat 3: Noe Mar McGonagle (CRI) 14.27 def. Seth Moniz (HAW) 12.47
Heat 4: Italo Ferreira (BRA) 15.50 def. Parker Coffin (USA) 11.76

Allianz ASP World Junior Championships Men’s Rd 3 RESULTS:
Heat 1: Soli Bailey (AUS) 11.00 def. Cooper Chapman (AUS) 10.50
Heat 2: Kaito Kino (HAW) 11.90 def. Shun Murakami (JPN) 8.20
Heat 3: Tomas Fernandes (PRT) 14.00 def. Miguel Tudela (PER) 11.06
Heat 4: Hiroto Ohhara (JPN) 11.66 def. Luan Wood (BRA) 10.73
Heat 5: Seth Moniz (HAW) 8.83 def. Hiroto Arai (JPN) 7.93
Heat 6: Noe Mar McGonagle (CRI) 17.87 def. Miguel Blanco (PRT) 16.64
Heat 7: Parker Coffin (USA) 17.74 def. Dylan Lightfoot (ZAF) 17.17
Heat 8: Italo Ferreira (BRA) 13.40 def. Luke Dillon (GBR) 9.83
Heat 9: Leonardo Fioravanti (ITA) 14.60 def. Benji Brand (ZAF) 14.17
Heat 10: Mateia Hiquily (PYF) 18.80 def. Kai Hing (AUS) 14.47
Heat 11: Tom Cloarec (FRA) 14.80 def. Lucas Silveira (BRA) 13.90
Heat 12: Deivid Silva (BRA) 14.67 def. Timothee Bisso (GLP) 7.40
Heat 13: Vasco Ribeiro (PRT) 13.90 def. Jake Marshall (USA) 13.90
Heat 14: Joshua Moniz (HAW) 18.37 def. Slade Prestwich (ZAF) 16.83
Heat 15: Kanoa Igarashi (USA) 13.00 def. Cam Richards (USA) 8.00
Heat 16: Takumi Yasui (JPN) 13.40 def. Takumi Nakamura (JPN) 12.16

UPCOMING Allianz ASP World Junior Championships Women’s SEMIFINALISTS MATCHUPS:
SF 1: Chelsea Tuach (BRB) vs. Tessa Thyssen (GLP)
SF 2: Bronte Macaulay (AUS) vs. Mahina Maeda (HAW)