ASP-WCT第6戦「Hurley Pro at Trestles」でケリーが3年連続50回目のWCT優勝。

ASP-WCT第6戦「Hurley Pro at Trestles」でケリー・スレーターが3年連続6度目の優勝。50回目のWCT優勝を達成


Kelly Slater (USA) © ASP/ ROWLAND

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ロウワー・トラッスルズ、カリフォルニア/USA(2012年9月20日木曜日)ASP-WCT第6戦「Hurley Pro at Trestles」が終了。11-タイムASPワールド・チャンピオンに君臨するケリー・スレーター(USA)は、クリーンな3~5フィートのロウワー・トラッスルズで行われたファイナルで、ジョエル・パーキンソン(AUS)を下し、50回目のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアー(WCT)勝利を獲得した。

 

全10戦が予定されている2012年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアーの第6戦であるハーレー・プロは、本来のサザン・カリフォルニア・コンディションのなか、ワールドベストサーファー達による大接戦が繰り広げられ、ドラマティックなエンディングを迎えた。

 

トラッスルズにおいて3年連続の6度目となるイベント・タイトルを獲得したケリー。

 

スレーターは、ファイナルでパーキンソンに対してクイック・スタートを見せた。スモール・インサイド・ウェイブを選んで、完全に波を切り刻み、ヒートを通して強さを増していった。4フィン“クアッド”サーフボードを使い、すさまじい勢いと焦げつくようなパフォーマンスで圧倒的な強さを見せて、ロウワー・トラッスルズにおいて3年連続の6度目となるイベント・タイトルを獲得した。

 

「 僕には何も失うものはないという気持ちでパドルアウトしたんだ。 パーコ(ジョエル・パーキンソン)がフォームサーファーなのは分かっていたからね。」と、スレーターが言った。「彼は、ほとんどのラウンドの際立ったパフォーマンスを見せていた。彼は昨日、メディーナ(ガブリエル・メディーナ)に分からせて、そして、ほとんどの選手をコンビネーションに追いやった。だから僕はベスト・ウェイブを掴んで勝負しなくてはダメだと思たんだ。少し波に乗って、ヒート中盤に波が来なくなった。そして、ジャッジが僕のプライオリティを取り消した。そのときゲームが僕の方へ向いたように感じた。それは初めてのことだったね。それがアナウンスされた時には、ジョエルは波を越えて、それをキャッチすることができなかった。それが僕のターニングポイントだったね。あらゆるコンテストに勝ってきたけど、自分の方に運が回ってくる瞬間があるんだ。」

 

 

現在ASP WCTレイティング第3位となったスレーターは、今日の勝利を2012年のシーズンの分岐点として見る。そして彼はこのあと行われるヨーロピアン・レッグを通して、この勢いを続けるだろう。「僕はあのヒートが今年の運命を左右すると思っていた。」と、スレーターが言った。「 もしパーコ(ジョエル・パーキンソン)が勝っていたならば、僕は彼に2,000ポイントを渡していた。そして、それはレイティング上で全く違う状況になっていたはずだ。これでヨーロッパへ素晴らしい形で入れるね。ロウワーズでは多くの最高の年を重ねて来たと感じている。毎年ファイナルをメイクするというプレッシャーは本当にあるね。でも僕はツアーを始めてから、ずっとそれを感じているのかもしれない。ここで50回目の優勝が出来て最高だよ。僕はプロとして初めて優勝した場所なんだ。この勝利を手に入れた事は本当に素晴しいよ。」

 

パーコが準優勝。ランキングも2位をキープ。

 

パーキンソンはハーレー・プロを通して支配的だった。そして、あらゆるラウンドで一貫してハイ・スコアを記録した。しかし、ファイナルでは前のラウンド掴んだようなセットの波を見つけることが出来なかった。しかし、スレーターに対した今日の準優勝という結果は、ASP WCT No.2という彼のポジションを固めた。「ファイナルは、良い結果だよ。」と、パーキンソンが言った。「タヒチは、ちょっと残念だったけどね。今週は良い感じで、全てが上手くいっていたと思う。毎回パドルアウトし多くの波を掴んだ。ケリーは、そんなヒートでも、多くの波に乗らなかった。僕の魔力のあるお守りが効いているのかって思っていた。案の定、ファイナルはスローなヒートになって、母なる自然に失望させられたよ。」

 

ファニングは3位でフィニッシュ

 

2度のASPワールド・チャンピオンでカレントASP WCT No.1のミック・ファニング(AUS)は、ロウワー・トラッスルズで際立ったパフォーマンスを見せていた、もう一人のサーファー。パワフルなコンビネーションで一貫してライトハンド・ロウワーズ・ウォールを切り裂いた。しかし、セミファイナルではスレーターに対してリズムを掴めなかったファニングは3位でフィニッシュとなった。「彼がそれらの最初の2ウェイブを持ったときでも、僕は波が来れば逆転出来ると信じていた。」と、ファニングが言った。「しかし波は来なくなった。それは、我々のゲームの性質である。何もそこに来なければ、反撃することはできない。」

 

タヒチで優勝して、ハーレー・プロに入ったファニングは、スレーターより上に勝ち上がることが2012年のASPワールド・タイトルにおける彼のリードを強化出来ると知っていた。しかし、今回の第3位タイの成績は、今シーズンのキャンペーンに大きな力になると言った。「ケリーも僕も状況は把握していた。もし僕がここでトップを掴んでも、タイトルレースは続いていた」と、ファニングが言った。「彼は本当にスマートなヒートをサーフィンして、大胆にやった。そして、それが上手く行ったんだ。僕は不運だった。海は僕に協力してくれなかったよ。しかし3位は良い成績さ。心配する必要はないし、僕はこのイベントで多くのことを学んだよ。」

 

次回の2012年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアーは、2012年9月28日から10月8日で開催されるクイックシルバー・プロ・フランス。そちらのリポートもお楽しみに!

 

 

トラッスルズのハーレー・プロは、9月16日から22日までウエイティング期間を保持し、http://www.hurley.com/hurleypro/live.cfmでライブ中継される。またオフィシャルサイトではオンデマンドで見逃したヒートもチェック可能。http://www.hurley.com/hurleypro/dvr/dvr.cfm

 

 

ハーレー・プロ:結果
優勝:ケリー・スレーター(USA)16.50
2位:ジョエル・パーキンソン(AUS)14.00

 

ハーレー・プロ:セミファイナル
SF 1:ケリー・スレーター(USA)17.27 def.ミック・ファニング(AUS)9.34
SF 2:ジョエル・パーキンソン(AUS)18.26 def.エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)13.43

 

ハーレー・プロ:クオーターファイナル
QF 1:ミック・ファニング(AUS)17.60 def.タジ・バロウ(AUS)16.50
QF 2:ケリー・スレーター(USA)15.17 def.エイドリアン・バカン(AUS)11.93
QF 3:ジョエル・パーキンソン(AUS)17.16 def.ジョディ・スミス(ZAF)17.04
QF 4:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)12.60 def.ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)11.60

 

ハーレー・プロ:ラウンド5
ヒート1:ミック・ファニング(AUS)12.90 def.ジュリアン・ウィルソン(AUS)12.76
ヒート2:ケリー・スレーター(USA)15.94 def.ジェレミー・フローレス(FRA)15.44
ヒート3:ジョディ・スミス(ZAF)15.93 def.ジョシュ・カー(AUS)9.57
ヒート4:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)18.30 def.ガブリエル・メディーナ(BRA)9.57

 

 

ASP WCTトップ5ランキング(ハーレー・プロ終了後)
1. ミック・ファニング(AUS)41,250pt
2. ジョエル・パーキンソン(AUS)
3. ケリー・スレーター(USA)
4. ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
5. エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)