カバリタ、ツイード・コーストNSW/AUS(2017年2月5日日曜日)WSLクオリファイング・シリーズ(QS)1000イベント「テルストラ・ストア・ツイード・コースト・プロ」は大会最終日。
女子で日本の橋本恋が、ステファニー・シングルとのファイナルを圧勝してキャリア最大の勝利を手に入れた。男子ではNSW州カルブラのタイ・ワトソンが優勝。
橋本恋は、クオーターファイナルのヒート4で、ワールド・ジュニア・チャンピオンのメイシー・キャラハンと対戦。彼女は、この1ヶ月足らずで今回を含め5回のコンテストに出場。3回優勝、1回準優勝という信じ難い成績を残していた。
レフトに的を絞った橋本はスタートからバックハンドでカーヴィングとビッグリエントリーをコネクトし、6.25をスコアしてヒートを終始リード。
ヒート残り1分で両者ともに波に乗りキャラハンが7.50をスコアして逆転するも、再び橋本がバックアップを塗り替え5.90をスコアして大逆転。ダークホースの橋本が優勝候補を倒す大番狂わせを引き起こし、セミファイナル進出を果たした。
セミファイナルでは、元CT選手のクレア・ベヴィラックァというベテラン強豪選手と対戦。セミファイナルでもレフト狙いの橋本は、スタートからバックハンドのビッグリエントリーで7.00をスコア。
しかし、ヒート中盤にクレアに7.50をスコアされ、トップを奪われる。じっくりと波を選んだ橋本はクレアの優先権下で再びバックハンドのチャージを見せて、6.90をスコアして逆転。クレアの追い上げを振り切りファイナル進出を決めた。
イベントのビッグネームを粉砕してファイナルに勝ち上がった橋本恋。ファイナルでは、クロヌラのステファニー・シングルと対戦。そこで橋本は圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。
橋本はヒート前半にロング・レフトハンダーを見つけて、エクセレントの8.50をスコア。6.50でバックアップして、早くからシングルをコンビネーション・シチュエーションに追い込んだ。シングルも反撃したが、勢いのある橋本を止めることはできず、橋本がキャリア最大のタイトルを手に入れた。
「これは自分のキャリアで最もビッグな勝利で、本当に嬉しいです。」と、橋本は言った。
「ステフが良いサーファーだというのはわかっていたし、彼女が今回良いサーフィンをしているのも知っていたので、ヒート中はずっと緊張していました。コンビネーションになったときでも、彼女ならすぐに逆転できると思っていました。」
サーフィン留学のため訪れたオーストラリアが第二の故郷となった橋本恋は、再びサーフィンと真剣に向き合うために、ゴールド・コーストを拠点に再スタート。今回のカバリタでサーフィンするのは初めてだったが、この場所は忘れることの出来ない場所になったはずだ。
「いつもはゴールド・コースト周辺でサーフィンをしいて、ここまでは来ないですね。でもここは大好きなビーチになりました。ブーメランビーチでの次の試合が楽しみです。この調子をキープしていきたいです。」
男子優勝のタイ・ワトソンは、怪我のために2年間試合から離れており、今シーズンから試合復帰。バーレーでは5位となり、今回嬉しいキャリア最大の勝利を手に入れた。
アメリカのサウス・カロライナのカム・リチャーズとのファイナルは、常にトップが入れ替わるデッドヒート。終了間際にAフレームの波をシェアした二人だったが、15.70のヒート・トータルでトップに立ったのはワトソンであった。
また、メンズのラウンド7に勝ち上がった新井洋人は、H2でトーマス・チェルビAUS、カム・リチャーズUSA、シェーン・キャンベルAUSと対戦。ヒート後半まで2位をキープした新井だったが、ヒート残り5分で逆転され惜しくも4位敗退となった。
次なるオーストラリアン・レッグの舞台は、2月7日から11日まで、 ブーメランビーチで開催されるWSL−QS1000「Komunity プロジェクト・グレイト・レイクス・プロ」。こちらには大原洋人、小笠原由織、田中透生、太田拓杜、女子では橋本恋、田代凪沙、北澤麗奈、黒川日菜子らが参戦予定。
世界を目指す彼らの活躍を期待し、エールを送り続けたい。頑張れ!日本!
オフィシャルサイト:
http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mqs/1773/telstra-stores-tweed-coast-pro
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