カノア五十嵐と大原洋人がUSオープンのメンズQSでクオーターファイナル進出。

ハンティントン・ビーチ、CA/USA（2015年8月1日土曜日）カリフォルニアのハンティントン・ビーチで開催中の「VANS ＵＳオープン・オブ・サーフィン」は、メンズQSのラウンド４が完了してベスト８が確定。プロ・ジュニアは男女ともファイナルまでが行われた。

メンズのラウンド４では、快進撃を続けるカノア五十嵐と大原洋人が、厳しいコンディションの中、タフな戦いを強いられながらも、強豪選手を相手に素晴しいパフォーマンスを見せた。

カノア五十嵐はヒート2でCTサーファーのアダム・メリングと、大原洋人は、ヒート4で元CTサーファーのミッチ・クルーズと対戦。

波は更にサイズ、波数共にダウン傾向。厳しいコンディションでカノア五十嵐はCTサーファーのアダム・メリングと対戦。ヒート前半はセットの入らない、かなりのスローな展開を見せる。カノアがテイクオフしたため、リスタートされずヒートは時間だけが進んでいく。

メリングも痺れを切らし波に手を出すが、まともなライディングは出来ないまま。そして、後半に入りバックハンドでクリーンな2ターンを決めたカノア五十嵐は、6.50をスコアしてヒートをリードする。

メリングが優先権を持ったまま、カノアが再び波を掴み、バックハンドのリエントリーで6.00をスコア。リードを更に広げていく。最後は優先権でメリングを封じ込めたカノア五十嵐。素晴しいウェイブセレクションとミスのないサーフィンで、メリングを抑えたカノアが、クオーターファイナル進出を決めた。

大原洋人は、ミッチ・クルーズと対戦。オープニングライドを掴んだのはクルーズ。ミドルの厚くなるセクションの処理を誤り、ロースコアでのスタートを切る。

大原プライオリティで再びクルーズが波をゲット。縦横無尽に波を切り刻み、5.00をスコア。ヒートをリードする。大原は優先権を使ってセット波を掴み、レフトブレイクでバックハンドサーフィンを見せるも、ミドルの緩慢なセクションでスタック。スコアを伸ばせない。

その後、凪が続く。優先権はクルーズ。大原はクルーズから離れてポジショニングする。後半に入り、大原洋人は、カーヴィングターンのコンビネーションから、インサイドでエアリバースをメイク。5.60をスコアして逆転に成功する。

しかし、すぐにクルーズがビッグエアをランディングし4.27をスコアして逆転。再び大原洋人もバックハンドでフラットなセクションを抜けて、リエントリーをメイク。再度トップの座をクルーズから奪い取る。

ヒートはシーソーバトルとなり残り時間10分を切って、クルーズが4.67をスコアして再び逆転。終了ホーンが鳴る時にどちらがリードをしているかで勝敗が決まるという互角の戦だった。

再び4.83でリードをとった大原は、さらにフォアハンドのビッグリエントリーで6.33をスコア。終盤で大原がついにリードを広げた。

終了間際にクルーズがフォハンドのパワフルなサーフィンを見せるが逆転できず。大原洋人が激しいシーソーバトルを制し、クルーズを倒してクオーターファイナル進出を決めた。

明日行われるメンズQSのクオーターファイナルでは、ヒート1でカノア五十嵐がネイザン・ヨーマンズと、ヒート2で大原洋人がライアン・キャリナンと対戦。

今回、非常に勢いのある彼ら。このまま二人にはファイナルまで行ってもらいましょう。でも、このまま勝ち上がるとセミファイナルで戦う事となる二人。USオープンで「カノア五十嵐　対　大原洋人」なんてドリーム・ヒートも見たいものだ。

ちなみに、この時点でQS10000での5位以上は確定で、5200pt、7,000ドルの獲得は決まっている。この世界が注目するサーフィンアリーナでここまで勝ち上がった若き二人の活躍は称賛に値する。この結果は彼らを別ステージへと押し上げることになるだろう。

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