西優司が高得点、太田拓杜がエクセレント。田岡なつみと井上桜がSF進出。WSL-QS4000/LQS1000バレアー・インターナショナル・プロ大会3日目

西優司(JPN):WSL / Abdel Elecho

フィリピン・バレアー サバンビーチ(2025年11月19日水曜日) – ロングボードとショートボードの両競技が並行して行われるバレアー・インターナショナル・プロ(ワールド・サーフ・リーグ(WSL)クオリファイシリーズ(QS)4000およびロングボード・クオリファイシリーズ(LQS))は3日目を迎えた。

 

LQSでは早朝から2~3フィートのクリーンな波が提供されたが、その後強いトレードウインドが吹き始め、QSでは荒れた海での戦いとなった。LQSでは男子ラウンドオブ16と女子クオーターファイナルが終了。一方QS4000では女子ラウンドオブ20と男子ラウンドオブ48が終了し、男子ラウンドオブ32の前半も実施された。

 

 

女子QS4000のファーストヒートでは、地元13歳のキャスレヤ・イシドラ(PHL)がラウンドオブ16進出を決めた。続くヒートではニルビー・ブランカダ(PHL)が勝ち取り、同じくシャルガオ島出身のシェラメイ・アルホナ(PHL)と共に勝ち上がった。

 

さらに別のシャルガオ島出身サーファー、ジャユアード・アルシソ(PHL)は男子ラウンドオブ48で、現時点でQSイベント最高となるヒート合計13.25(満点20)を記録した。

アルシソは14本の波を捉えるなど非常に活発な動きを見せ、最終盤に7.00(満点10)の最高得点をマークした。

20歳のアルシソはエアリバースとクリーンなエンドセクションのヒットを決め、勝利を収め、米山珠波瑠(JPN)が2位でアップ。ロングボードツアーのライバルであるジョマリー・エブエザ(PHL)と仲村拓久未(JPN)を敗退させたのである。

 

 

西優司(JPN):WSL / Abdel Elecho
西優司(JPN):WSL / Abdel Elecho

 

台湾でのクオーターファイナル進出が記憶に新しい西優司(JPN)は、2つのヒートを大差で制し、ラウンドオブ16へ進出した。25歳の西は小波の中でもスピードとパワーを駆使し、ソリッドなスコアを積み上げた。

ラウンドオブ48では終始ヒートをコントロールし、ラウンドオブ32ではプライオリティを効果的に活用。最終5分間で2つのカウントスコアを叩き出し、このラウンド最高となる12.55のヒート合計点を記録した。

 

「前半は好調なスタートを切り、4点ライドを2回記録しました」と西が語った。「しかしその後、(金沢 太規)5点台の高得点を叩き出した。次第に(加藤翔平)も高得点を出し始め、プッシュされる形になったんです。5分あたりで6点のスコアをゲットし、高スコアを記録しました。その後、終盤で再びプライオリティを取り戻せ、1位になれて嬉しかったです」

 

がんばれ!日本!

 

男子ラウンドオブ48では、H1で好調なサーフィンを見せる西優司がトップ通過、H2ではロングボードで敗れた井上鷹がショートボードで躍進。エアリバースをメイクし7.50 と4.15をスコアしてトップでラウンドアップ。金沢太規が2位でラウンドアップ。

 

H3では小濃来波が1位で勝ち上がった。H4ではジョシュア・リヴィ、小松凛輝、古川海夕が対戦。小松が1位で古川が2位で勝ち上がった。

 

 

太田拓杜:WSL / Abdel Elecho
太田拓杜:WSL / Abdel Elecho

 

H6では太田拓杜が2発のビッグターンのコンビネーションでQS初のエクセレントの8.00をスコア。4.65でバックアップして1位でラウンドアップ。H7で川俣海徳が1位通過、H8では米山珠波瑠が2位で勝ち上がった。

 

「波はヒートの中でも一番見えていたぐらい、たぶん良い波に乗っていたと思います。」と太田が語った。「自分的にはヨロついたんですけど、しっかり2ターンが入ったので点数がしっかり出るかなと思っていて、8点出たので嬉しかったですね。」

かなり右側にポジショニングして、あのライトの波を掴んだ太田は、練習の時から狙っていた波だと明かした。

 

 

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金沢太規:WSL / Abdel Elecho

 

トップシードが登場する男子ラウンドオブ32では、H1加藤翔平、西優司、金沢太規が対戦。デッドヒートの展開となり、ヒート終盤に3位と追い込まれていた西が、6.50と6.05をスコアし大逆転して、トップでラウンドアップ。2位に金沢、一時はトップにいたCSで活躍する加藤が3位で敗退となった。

 

稲葉玲王:WSL / Abdel Elecho
稲葉玲王:WSL / Abdel Elecho

 

H2で稲葉玲王、井上鷹がマデ・アリヤナらと対戦。稲葉が4.75をスコアして好スタートを切り、井上も得意のエアリバースで応戦するもすこが伸ばせず。稲葉は終盤にクリティカルなビッグターンのコンビネーションで6.00をスコアしてトップ通過。井上は3位で敗退となった。

 

「勝てて嬉しいです。ホームブレイクと似た波で楽しかったです。」と稲葉。「波にパワーがないので、エアよりはレールサーフィンでしたね。もっとターンをしたかったんですがセクションが見つけられませんでした。最近良い結果が出せてないんで、ここで頑張って良い結果を残したいと思います」

 

増田来希:WSL / Abdel Elecho
増田来希:WSL / Abdel Elecho
小濃来波:WSL / Abdel Elecho
小濃来波:WSL / Abdel Elecho

 

H3で渡邉壱孔、増田来希、小濃来波、古川海夕が対戦。渡邉壱孔が小濃に対してインターフェアを取られて、窮地に追いやられていたが1本の波で2度のエアリバースを決めて7.75をスコア。

一度は2位まで巻き返した渡邉だったが、小濃のラストライドで逆転され3位敗退。増田1位小濃2位という結果となった。H4の小松凛輝は惜しくも敗退。

 

試合が再開されれば、H5から大音凛太、三輪紘也、H6須田喬士郎、太田拓杜、H7金沢呂偉、新井洋人、米山珠波瑠、H8小林桂、山中海輝、川俣海徳が登場する。

 

塚本将也:WSL / Abdel Elecho

 

LQS男子ラウンドオブ16では、H2で塚本将也がジェイアールに次いで2位でラウンドアップ。H3で井上鷹がまさかの敗退。日本の塚本将也がクオーターファイナル進出となった。

 

「今年最後の試合なので優勝したい」と田岡が語った。
田岡なつみ :WSL / Abdel Elecho
「姉妹対決は気持ちが楽にやれました」と井上桜

 

女子クオーターファイナルでは、H1の田岡なつみが1位通過、H4では井上桜、井上楓の姉妹対決で妹の井上桜がラウンドアップ。

田岡なつみと井上桜がセミファイナル進出となった。

 

QS女子ラウンドオブ16が再開になれば、H1松岡亜音、馬庭彩、川瀬心那、H2都築虹帆、脇田紗良、H3池田美来、鈴木莉珠、井上楓、H4松田詩野、野中美波が登場する。

 

がんばれ!日本!

 

WSL ASIAのQS大会予定


11/17-23 フィリピン / バレアー
QS 4000「Baler International Pro QS4000 LQS1000」

11/26-30 ウエストパプア / マノクワリ
QS 2000「Manokwari Pro  Pro Junior(2025年ジュニア最終戦)

12/11-17 中国海南島 / 万寧市日月湾
QS 4000「WSL International Wanning Corona Cero Pro  Pro Junior」

 

本日ゴールドコースト・オープンQS4000(オーストラリア・クイーンズランド州バーレーヘッズにて2026年2月18日~22日開催)のエントリー受付を開始したことをWSLが発表した。本大会はアジアおよびオーストラリア/オセアニアのデュアル公認大会となる。すでに数名の日本人選手がエントリーしている。

 

Wanning Pro Juniorは、来年度の2026年アジア・ジュニア・ランキングにカウントされる大会となります。マノクワリ・プロジュニアが、2025年ジュニアシリーズ・ランキングにカウントされる最終大会となります。

 

2025年バレアー・インターナショナル・プロは、2025年11月17日から23日までサバンビーチで開催される。詳細情報や結果については、www.WorldSurfLeague.com を参照するか、無料のWSLアプリをダウンロードすること。

オフィシャルサイト:Baler International Pro QS4000

オフィシャルサイト:Baler International Pro LQS