小林桂がTOKUNOSHIMA TOWN PROでWSLアジアQS今季3勝目!「隠された宝石」で掴んだ栄冠。川瀬心那も2連勝。

10月17日(金)から19日(日)の3日間にわたり、世界自然遺産の美しい島、徳之島「花徳浜(けどくばま)」で開催された「TOKUNOSHIMA TOWN PRO」で、小林桂が見事メンズディビジョンを制し、御前崎、宮崎に続く今シーズン3度目の優勝を果たした。

 

大会最終日の波のサイズは胸~肩、時折それ以上のセットも入り、最終日にはふさわしいコンディションとなった。

 

男子ファイナルは、今シーズン絶好調の小林桂と岡村晃友。小林はセミファイナルで大音凛太に対し、豪快なエアリバースを決めて圧倒的な強さを見せつけてファイナル進出。

岡村晃友 Credit: WSL / Char

 

岡村晃友は、セミファイナルで縦へのバックサイドアタックを連発し、山中海輝を下してファイナルへ勝ち上がった。

 

ファイナルでは小林が縦への鋭いアプローチからレイバックターンを決めて6.67をスコア。国内QS2000で圧巻の3連勝を果たした。大会後のインタビューで、小林は喜びと感謝の言葉を語った。

 

「Hidden Gem(隠された宝石)」徳之島での勝利

小林桂 Credit: WSL / Char

 

「今シーズン絶好調ですね」というインタビュアーの言葉に、「それを聞くだけで、え、マジで?という感じなんですけど」と謙遜しながらもファイナルで自身のサーフィンができたことへの満足感を滲ませた小林。

 

初めて訪れた徳之島の印象を「本当にいいところ。世界を回っていても、ここまで綺麗な場所はそうない」と絶賛。「英語で言うならHidden Gem(隠された宝石)です」と表現し、この特別な場所で優勝できた喜びを語った。

 

小林桂 Credit: WSL / Char
小林桂 Credit: WSL / Char

 

世界自然遺産で初めて開催されたQSイベントという記念すべき大会での勝利は、彼にとって格別なものとなったようだ。

「大会で優勝しても、しなくても、こんなに素敵な場所に来れたことに感謝しています」と、競技の結果だけでなく、サーフィンを通じて素晴らしい場所を訪れることができることへの感謝を述べた。

 

 

次なる舞台はフィリピンへ。「Trust the process」で世界を目指す

 

この勝利により、来年のCS(チャレンジャーシリーズ)ツアー出場へ向けて、また一歩大きく前進した小林。今後のスケジュールについて問われると、「今日からフィリピンへ向かいます。QS6000の重要な大会です」と明かし、次なる戦いへの意気込みを見せた。

 

フィリピンのクラウドナインは、バレルの波質が自身のスタイルに合っていると語り、「アジアリージョンに変わって、本当に良い波の場所に行けて感謝しています。アジアのQSは世界でもベストツアーだと言われていますし、僕もそう思います」と、今シーズンの充実ぶりを語った。

 

インタビューの最後には、応援してくれたファン、スポンサー、家族、そして徳之島のローカルの方々へ、日本語と英語で丁寧に感謝のメッセージを送った。「これからもステップバイステップで。Trust the process(プロセスを信じる)です」と力強く語った小林。今シーズンの彼の快進撃は、まだまだ続きそうだ。

 

 

女子で川瀬心那が宮崎に続き2連勝。温かい島の人々へ感謝

 

川瀬心那  Credit: WSL / Char

 

世界自然遺産の美しい海を舞台に開催された「ワールドサーフリーグ(WSL)徳之島タウンプロ QS2000」で、川瀬心那が見事ウィメンズ部門の頂点に輝いた。優勝インタビューでは、大会への思いと、支えてくれた人々への感謝を語った。

 

「この大好きな徳之島で優勝できて嬉しい」

 

優勝直後のインタビューで、川瀬選手は「この大好きな徳之島で優勝できてすごく嬉しいです」と、満面の笑みで喜びを表現した。

ファイナルヒートでは、波のコンディションにムラがある中、「できるだけ早めに波に乗って点数を出すこと」を意識したと戦略を明かした。序盤に獲得した5.50のハイスコアが勝利の鍵となり、セミファイナルでの反省を活かした冷静な試合運びが功を奏した。

宮崎大会からの連勝に、「素直にとても嬉しいです」と、今シーズンの好調ぶりを実感している様子だった。

 

川瀬心那  Credit: WSL / Char
2位となった芳田花瑚  Credit: WSL / Char

 

島の優しさに触れた3日間「毎日美味しいご飯を食べて…」

 

大会期間中の徳之島での滞在について尋ねられると、地元ローカルファミリーのゲストハウスにお世話になったエピソードを披露。「毎日美味しい島のご飯を食べさせてもらったり、バーベキューをしたり。本当に毎日が楽しかったです」と、競技だけでなく、島の人々との温かい交流が大きな力になったことを明かした。

 

「自然豊かな中でサーフィンをして、シュノーケリングをして、サンセットを見て。この島の皆さんの優しさをすごく感じました」と語る彼女の言葉からは、徳之島という場所への深い愛情が伝わってくる。

 

「このまま集中を切らさず頑張りたい」次なる目標へ

 

川瀬心那  Credit: WSL / Char

 

インタビューの最後には、炎天下のビーチで応援してくれた観客や、支えてくれた全ての人々へ感謝のメッセージを送った。「優勝できてとても嬉しいです。このまま集中を切らさず、この先も目標に向かって頑張りたいと思います」と、力強く今後の抱負を語った川瀬。

島の自然と人々の温かさをパワーに変え、見事栄冠を手にした川瀬心那だった。

 

女子優勝:川瀬心那
2位:芳田花瑚
3位:山田佳那、青山コト男子優勝:小林桂
2位:岡村晃友
3位:山中海輝、大音凛太

 

2025 Finals Day Report

 

次回は、10月24-31日の大会期間でフイリピンのクラウド9で開催されるQS 6000「Siargao International Surfing Cup」となる。

 

今後のWSL ASIAのQS大会予定

10/24-31 フイリピン / クラウド9
QS 6000「Siargao International Surfing Cup」

11/5-11 台湾 台東
QS 6000「Taiwan Open of Surfing」

11/17-23 フィリピン / バレア
QS 4000「Baler International Pro QS4000 LQS1000」

 

11/26-30 ウエストパプア / マノクワリ
QS 2000「Manokwari Pro  Pro Junior

 

6000はオーストラリアとの共催。2000、4000はアジア。

 

本大会の模様はWSL公式サイト/アプリより全世界に配信されるほか、大会オフィシャルサイトでも、ライブ配信やヒート表など各種情報が更新されます。

公式サイト:http://www.tokunoshimatownpro.com/