ノースアメリカでNo.1を取るのが目標です。小林桂 QS3000「whitebuffalo OMAEZAKI PRO」勝利者SPインタビュー

御前崎ロングビーチで開催された WSL QS3000「whitebuffalo OMAEZAKI PRO」において圧倒的なサーフィンを披露して優勝したカリフォルニア育ちの日本人プロサーファーである小林桂。

そんな彼のメインスポンサーであるローカルモーションの横浜ワールドポーターズ店で、小林桂のQS3000優勝記念イベントが、多くのファンを集めて開催された。

 

ファンの人たちと記念撮影
記念撮影した写真はプリントアウトして、小林圭がサインしてプレゼント

取材協力:ローカルモーション:https://shop.localmotionhawaii.co.jp/
ローカルモーションINSTA  https://www.instagram.com/localmotion_japan

 

今回の御前崎では、カリフォルニアで磨きをかけたパフォーマンスでエクセレント・レンジのスコアを叩き出して見事な勝利を収めた小林桂。怪我を克服して復活を遂げた彼の強さについて聞いた。

 

今回は優勝おめでとうございます。コロナとかもあって日本には随分来ていなかったと思うけど、何年ぶりの来日ですか?

 

ありがとうございます。そうですね。3年か4年ぐらい来てなかったですね。日本での大会も4年ぶりの出場になると思います。

 

日本の試合には出なかったのは、アメリカのQSに集中するため?

 

いや、アメリカのQSと、日本のQSが同じタイミングだったから、ちょうど出れなくて。今回はちょうど良いタイミングで日本の大会に出れてよかったです。

またアメリカに一緒に住んでいるお父さんの地元が静岡なので、今回自分が御前崎の試合に出れたことが本当に良かったと思っています。

 

一日一日を大切に生きて、楽しもうって思うようになりました。

 

事故で怪我もしたと思うんだけど、今回の優勝で完全復活した感じですね。

 

去年、酷い車の事故をして、怪我もあって、メンタル的に少し崩れました。治るのに数ヶ月かかって、サーフィン、トレーニング、リカバリーを本当にがんばって、今やっと自分のサーフィンが100%に戻ってきた感じです。

 

その怪我をした経験で、サーフィン以外のことでも楽しめるようになって。世界チャンピオンとか大きな人生の目標もあるんですけど、今回の事故で考え方とかも変わって、先の事ばかりではなくて一日一日を大切に生きて、楽しもうって思うようになりました。

 

 

小林桂

 

2022年はCSを回って、2023/2024はQS23位 今年は現在北アメリカのQSランキング17位。今回の御前崎の優勝はリージョンが違うからランキングには反映されないけど、今回の勝利をどのように次に繋げたいですか?

 

この2年間は、怪我の影響でメンタルも100%ではなくて、今やっと100%に戻せて良い感じになって、これからという感じです。4、5年前の自分の自信が戻ってきたかなって感じで、試合運びも良くなってます。

 

 

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御前崎の前にアメリカイーストコースで行われた試合でもコーチをつけたんです。自分のやりたいサーフィンを試合で出したいって誰もが思うことだと思うんですけど、20分とか30分の限られた時間の中で良いサーフィンを見せるのは本当に難しいこと。それを今回の御前崎でできて本当に良かったです。

 

リージョンは違うんですけど、今回は日本のトップレベルのサーファーが出場していたので本当に自信になりました。

 

 

体が以前に比べて、すごく締まって筋肉がついたん感じだけど、試合に勝つことを目標にしてストイックにトレーニングをやっているんですか?

 

そうですね、コロナの2019年ぐらいに、全てがシャットダウンになったとき将来的なことを考えるようになって、『ここまでのサーフィンでは全然勝てないから変えた方がいいんじゃない?』って思って。

 

何をすれば試合に勝てるかを自分で考えながら、食事、トレーニング、リカバリーとか考えてコーチも付けて、どうやったら勝てるかを考えていました。

 

 

小林桂

 

サーフィンの試合は毎回勝てるわけではないんです。試合では一人しか優勝できない。2位とか3位とかになれるには、どうサーフィンを変えるのかを考えて、2019年からは週に6日トレーニングをするようになって、それでサーフィンするための筋肉もついたんです。

 

友達と遊んだりする時間も削って、ハードなスケジュールを組んで真剣にトレーニングをしていたので、今回優勝できて、頑張ってきた甲斐があったなと思えました。

 

 

 

朝4時起きでトレーニングを2年3年続けてやっていると本当に辛くなってきましたが、どれだけ時間を費やしてきたのかは自分が一番理解していたので、それが自信に繋がりました。

 

今回は自分のリージョンじゃなかったということでプレッシャーも少なかったですが、自分のサーフィンを見せれて、ローカルモーションをはじめ日本のスポンサーの前で良い結果を出せて本当に嬉しいです。

 

小林桂

 

自分のフィジカル面で足りないと感じている部分を補おうとしているの?

 

怪我をしてからは、波が良くないときにサーフィンすることが無くなったんですが、今年の目標は毎日サーフィンするということ。波の良くない時でもサーフィンするということが良い練習になったと思っています。

 

トレーニングもして、良くない時もサーフィンして、今回の御前崎も風が吹いて波がどこで割れるのか分からない日もあってハードな時もあったけど、カリフォルニアでの、そういった練習が役立ったのかなと思います。

 

将来的にはワールドチャンピオンシップツアーの選手やオリンピック選手になれるように頑張りたいと思っています。

 

小林桂

 

今回の御前崎のファイナルの戦い方について。

 

小波も好きで板の調子も結構良かったし、プリオリティも無かったので、とりあえずフリーサーフィンみたいにやって、点数を出せる波を探す感じでした。

 

プライオリティが変わるまで、いっぱい乗ろうって思っていて。ちょっとでも良い波来ればエアもできるかなと思ってました。試合前は16本も波に乗るつもりでは無かったですね(笑)

 

今回の試合ではQS3000の優勝も初めてなんですけど、全部のヒートで1番で勝ち上がって優勝したのも初めてなんです。なので凄く自信になりましたね。

 

過去に伊豆のJPSAで連続で2回して、今回は御前崎で優勝できたから、もっと静岡で試合やってほしいです。(笑)静岡はお父さんの故郷なんで、そのパワーがあるのかなって思っています。

 

御前崎は初めてだったんですけど、波も良くて、試合の時はちょっと小さい時もあったんですけど楽しくやれて、バンク的には波は良かったです。

 

 

ノースアメリカでNo.1を取るのが目標です。

 

今後の目標は?

 

今年ノースアメリカでNo.1を取るのが目標で、とりあえずチャレンジャー・シリーズに向けて、怪我をしないようにして頑張りたいと思います。

今回は良い試合運びができました。ヤバいって感じのサーフィンでは無かったんですけど、試合運びが良かったと思うのでプライオリティを上手く使って考えながらやること。それが今まで出来ていなかったのかなって思います。2025年にはワールドツアーの選手になりたいので、それが本当の目標です。

 

最後に日本での試合の出場予定があれば教えてください。

 

日本は大好きなので、出れる試合は全部出たいので、11月のJPSAは出場するつもりです。日本のサーフィンのコンペシーンを盛り上げたいと思っていて、それをYouTubeとかで伝えたいと思っています。」

 

Kei Kobayashi インスタグラム:https://www.instagram.com/kei_kobayashi/